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7 美女とお子様ランチ

<カランカラン>


扉のベルを鳴らして美女が入ってきました






おやおや、いつもの格好と違うようですよ


いつもは身体の線が出るようなボディコンドレスを着ていますが、今日は土で汚れたズボンとシャツと上着を着ています


なにがあったのでしょう?






ヨロヨロ歩いてなんとかカウンターにたどり着きました


イスに座ってカウンターに突っ伏します


・・・毎回、突っ伏してません?






「マスター、すみませんが何か食べさせて下さい・・・」


酒場なのに食べ物を注文するなんてちょっと非常識かも?


そう思っているような感じで店主にお願いしています







いつもパフェを美味しそうに食べているのですが、少しはDQNだったと思ってるようです


まともな神経があったんですね





「姐さん、行軍中っすか?」


剣士が空気を読まずに聞いてきます


さすが残念剣士です


ここまでくるとある意味アッパレです


行軍中って判るのはある意味スゴイですけどね







「ええそうよ」


あっさり美女が答えました


「もー、やってられないわよ、バカな指揮官と無能な取り巻き達!バカな指示でエライ迷惑よ!」


だいぶ不満がたまっているようです






「おまけにどこかの伯爵の三男坊が夜にテントに夜這いにきやがるわ、アソコを蹴飛ばしてやったら大騒ぎなるわ、夜這いされないように結界を張ってやったら『ウチへのあてつけか!』って伯爵家の使用人が怒鳴りこんでくるわ、バカばっかりで、も~~~大変よ!」


・・・本当にたまってますね







聞いた剣士が引いてます


だったら聞くな!


ですが、そこで聞くのが残念剣士のクオリティ!







「食事を出すのはいいんですが、何が食べれます?」


店主が美女に聞いてきました


行軍中だと身体が疲れ過ぎてマジ食べれません


そこがわかる店主もある意味スゴイですね


昔、何があったのでしょうかね(笑)






「何でもいいです、絶対に食べきります!」


返事をする美女


この半月、ろくなものを食べてなかったとのことです


本当にお疲れ様です







「ならばいろんな料理を少しづつお出ししましょうか?」


そう言う店主


店主が言うには、故郷には一つの皿に少しづつ料理を盛り付ける習慣があるとのことです





「ならそれで!」


お腹が空きすぎて何でもいいから早く食べたいので美女が速決しました






店主が用意を始めました




大きめの皿を取り出します




電子レンジで冷凍のハンバーグ(某有名ホテル製)をあたためて皿の真ん中に載せます


まかない用に作ってあったミートスパを冷蔵庫から取り出して、レンジでチンします


ポテトサラダ(袋入りの要冷蔵品)を冷蔵庫から取り出して皿に盛ります


電子ジャーのご飯をフライパンに入れて炒めながら、冷凍庫から取り出した野菜の角切り(小)、塩コショウ、ケチャップをふりかけます


冷凍庫からシュウマイ(某中華街の有名店製)を取り出してレンジでチンします


最後に、乳酸菌飲料とプリンを皿にのっけて完成です


あいかわらずのぼったくりですね(笑)





ああ、すみません


スープを忘れていましたね


マグカップにコーンスープの粉を入れてお湯を入れれば完成です






手抜きかって?


いえいえ、味は保証付きですよ


最近の冷凍ってバカにできませんからね






「「おお~っ」」


剣士と美女があまりの豪華さに目を見張りました


現代人は中流家庭でも、中世の王族よりも良い食事をとっているそうですよ?


当然の反応ですね






「いただきます」


金貨を店主に渡した後、付いていたフォークとナイフとスプーンで美女が食べ始めました


「しゅごいっ、このお肉、柔らかい!」


「この白いの、食感が良くて美味しいっ!」


「一口で食べられるお肉?えっ?外側は何っ?!」


「あまくて、おいしい~っ!!!」


美女が嬉しそうに食べています


よかったね











30分後


「くっ、苦しい・・・」


美女がカウンターに突っ伏していました


スキっ腹に普通の食事を入れたので消化できなくて苦しんでいました






・・・毎回、最後はそれっすか?

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