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侵略者
少女は少年の元へ駆け寄ろうとしたが…
『動くな』
軍人に黒い声でそう言われて、拳銃を向けられた。
拳銃を向けたまま、軍人が近寄って来た。
そして、銃口を少女の目の前に構えた。
『こんな国に、まだ生き残りがいたなんてな』
軍人が冷たく言った。
「なんでそんなこと言うの!?」
『電子端末に埋もれた、感情のない国など、存在する意味なんてないからな。まるでロボットじゃないか。いい国にしてやるから感謝しろよ』
「酷い…!」
『煩い!黙れ!!!』
少女は軍人らに、殴られ蹴られ、罵声を浴びせられた。
…少女は気を失ってしまった。