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次の日
次の日、少女はいつもより遅くに目が覚めた。
…やけに静かだ。
自分の部屋を出て、リビングに行くと…
「お父さん!お母さん!」
ふたりが、倒れていた。
血を吐き、目を見開いたまま死んでいた。
少女は頭が真っ白になった。
気がつくと、家を出て、図書館へ向かっていた。
図書館へ入ると、掃除をしている少年にしがみついた。
「助けてっ!」
半泣きの少女に少年は困惑した。
「どうしたの!?」
少女は息も絶え絶えに、涙を流しながら少年に言った。
「目が覚めたら、家でお父さんとお母さんが倒れていて、ここに来るまでも、何人もの人が倒れていて、まるで、まるで…」
少女は、「はっ」と思い出した。
「昨日見た写真みたい…」
少年はまさかと思った。
「ちょっとここにいて」
そして、図書館の外へ出ていった。
しばらくして、少年が帰ってきた。
「本当に、みんな死んでる…。なぜ…?」
「分からない!でも、私達は生きてる」
「あ、そういうことか…」
「え…?」
なぜみんな死んでしまったのか…
2人だけが生き残った理由とは…
そして、なぜこういうことが起きたのか…