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図書館の少年
「その本はどうだった?」
図書館に入った少女に声をかけたのは、この図書館を管理する少年だった。カウンターの椅子に座っていた。
「昔の人は非科学的なものを信じていたのね。今では信じられないくらいファンタジーだったわ」
そう言って、少年に本を渡した。
「信じていたわけじゃないけどね。物語としては人気だったみたいだよ」
少年は椅子から立ち上がり、本を元の棚に戻した。
少女はこの棚…、いや、この図書館にある全部の本を読んだかもしれない。
「ねぇ、他に私がまだ読んでいない本はないの?」
少女は少年に聞く。
「ある、…けど、僕はおすすめしないなぁ」
「どんな内容なの?」
「えっとね…」
さて、少女がまだ読んでない本とはどんな内容でしょうか…?