表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/4

親切心について

「イケメンってずるいよな」

「妬み?」

「違うっての。最近さ、雨で傘を持ってなかった女の子に傘をさしてあげた男性がその子の母親に怒られる、っていうことがあったんだって」

「あぁ、そういうことね」

「きっとその人が不審者に見えたんだろうな」

「見た目って大事よね」

「親切心に対して過度な警戒心はなんか相性悪いよな」

「元々紙一重じゃないの。怪しい人だって最初は甘い言葉で話しかけてくるのよ。怪しい意味で『お嬢ちゃん、飴あげるからあっち行こうか』と親切心で言った『飴あるからあげようか?』って言うのは、聞く側からしてみればどちらも一緒でしょ?」

「言われてみれば。でも親切心っていうのが無くなってくると、日本の古き良き文化っていうのが廃れてく気がするよな」

「まぁそうだけど。でも親切な言葉をかけられた時には、聞く側もその相手の言葉が親切心からくるものなのか、それとも怪しいものなのかを見極めないといけないのよ」

「見極め方とか難しいだろ。昔だったら、近所のおっちゃんとかからなんかもらったりとかはできたけど、ここ最近の人らがそれをしたら一発通報だよな」

「過度な親切心はともかく、漫画みたいにはうまくいかないのがリアルの世界なのよ」

「漫画が原因ってことか?」

「そうかもしれないけど、それ以外にだってあるわよ。ドラマとか」

「テレビに出てる人達はみんな美男美女で、そんな人から甘い言葉を囁かれたら、自分も言われてみたいって思うもんな。あっ! ってことは、想像力が膨らみすぎて、イメージしたものと現実が違いすぎたから警戒心が余計に強まるってことか!」

「おぉ。それもいい考えね」

「……」

「……どうかした?」

「なんか、今日すごい上から目線で言われてる気がするんだけど、気のせい?」

「それも過度な警戒心よ」

「……さいですか」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ