根本モネ
海斗「ただいまあ」
ボピ「お帰りなちゃい」
海斗「もお、ヘトヘトだ。ボピく
ん、水を一杯くれえ」
ボピ「はい、どうぞ」
海斗「ありがとう。ゴクゴク」
*****
海斗くんは水を飲むと、そのまま
眠ってしまいました。
ボピ「海斗くん。こんなところで
寝たら風邪ひきまちゅよ」
海斗「ムニャムニャ」
ボピ「よぽど疲れたんでちゅね」
ボピくんは毛布をかけてあげまし
た。
*****
二人の東京での生活も三か月にな
りました。ある夜、海斗くんが店
に入ると先輩が来て言いました。
先輩「おい、海斗。お前も今日か
ら、指名をとっていいぞ」
海斗「はい。わかりました」
先輩「と言っても、お前と飲みた
いと言う客がいればの話し
だがな。ハハハ」
やがて、店長が来て言いました。
店長「海斗。あちらの女性がお前
をご指名だ。お前の最初の
客だ。うまくやれよ」
海斗「はい。がんばります」
その女性は30代中ごろの上品な
感じの美人でした。海斗くんがそ
の女性の隣に座ると、彼女はうれ
しそうにほほえみました。
海斗「まだ新人の僕を指名してく
ださり、ありがとうござい
ます。僕は海斗です」
お客「私は根本モネです」
海斗「モネ。いいお名前ですね」
お客「実は主人が家出をして」
海斗「えっ!それはおつらいです
ね。僕でよかったら、お話
を聞かせてください」