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エッセイ

作者: 七宝

 山ってなんだかおいしそう。巨人になって食べてみたい。先っぽにチョコをつけてかじりたい。そう思ったことはないだろうか。私はない。


 山と聞いて思い浮かぶもの。多くの日本人は富士山と答えるだろう。確かに富士山はかっこいい。しかし、あれはチョコをつけてかじろうとは思わない。富士山はどちらかというとかき氷に近いフォルムをしているからだ。どちらか、といってもかき氷と何を比べているのかは私にも分からない。そう、今回は基本分からない、で進んでいくのだ。


 山という言葉。やま。2文字。私の中では野グソと並んで面白い言葉である。野グソは3文字なところも面白いし、なにより「クソ」が「グソ」と濁るのが面白すぎる。1度「やま!」と声に出してみてほしい。周りの人に「うるさい!」と言われるだろう。


 山はすごい。山には土があって石があって岩があって川があって、木があって草があって家もあって、動物もいるし人間もいる。野グソもちゃんとあるはずだ。そんな壮大なものをたった2文字でまとめた「やま」。これに私は神秘を感じる。言葉はというのはだいたいそうなのだが、その中でも「やま」は特別感がある。大きいからだろうか。おっきくてでかいからだろうか。


 ここまで山の好きなところを挙げているが、私は実は山が嫌いである。概念としての山は大大大好きー! なのだが、リアル山は超嫌い。嫌いな理由は先述の好きなところの裏返しのようなものである。まず大きいものは基本恐い。クジラとか恐いでしょ。土も嫌いだ。昔雪合戦で雪玉と一緒に泥団子を投げられたことがある。それが口に直撃し、口の中は泥だらけ。ああ、もう思い出すだけで口が苦い。苦いのはいつまで経っても好きになれない。コーヒー好きの人は本当にすごい。私にもあの苦い汁を好きになれる日が来るといいのだが。


 次に岩石。もはや危険なイメージしかない。殺人にもよく使われるし、中学の頃の友人は山で滑落して膝を8針縫ったそうだ。また、卓球部の部長が石で頭を打って全治2ヶ月の怪我を負ったそうだ。とにかく石には悪い思い出しかないのだ。ボーちゃんよ許しておくれ。


 次は川。川を舐めている人は全員死ぬことになる。いきなり深くなるし、いきなり速くなるし、こわこわの(こわ)である。あと、山の川辺にはだいたいゴミが散乱している。これは川のせいではなく、ゴミを捨てていくゴミ共のせいである。しかし、それで川のイメージが下がって私の嫌いポイントが加算されている。


 木も草も、基本的に虫がいる。そもそも山自体に虫が沢山いる。私は虫が嫌いだ。彼らがか弱過ぎて加減が出来ないからだ。木や草の話に戻ろう。読者の中に木の枝が目に刺さったことがある人はいるだろうか。所詮枝と甘く見ているととんでもない事になる。ちなみに私は木で怪我をしたことはない。草に至っては完全なる悪だ。1年に何回も庭に生えすぎだ。臭いし、変な汁も出るし、あいつら良いとこなしじゃあないか。


 次は家だ。私は家は大好きだ。非の打ち所がないほどに、好きだ。特に私は出不精なので、旅行に行くとか、遊園地に遊びに行くとかより家が好きなのだ。


 山には必ず動物がいる。動物なんか恐いに決まっている。猫は大好きだけど、その他の動物は本当に恐い。うさぎは可愛いだろって? 正面から見ると恐いよ! 苦手よ!


 次は人間。山に住む人間はそれ以外の人間より人と人との繋がりを大切にしていそうだ。ご近所付き合いがこの世で最も嫌いな私にとって山に住む人間は天敵である。野菜とかいいから絡まんといてくれ。


 最後に野グソ。こんなの好きな人いたらその人の親戚と職場あるいは学校中に言いふらすぞ。こんなものを好きだと言ってはいけない。無論私も嫌いだ。とりあえず写真くらいは撮るが、それ以上のことは何も起こらないだろう。


 山を構成する要素は私の嫌いなものが多すぎる。しかし、見方を変えれば好きな面も見えてくる。先日私が書いた『パンツ批判2』でもそうだが、好きと嫌いは同時に存在していてもいいのだ。山は大きくて恐いけど、かっこいい。土は⋯⋯無理だ。石も、特になし。川は見ているとだけなら綺麗だと思う。魚もいるし、釣りは楽しい。草木に関しては、私の好きなツツジがここに分類されるということだけがポジティブな感情である。他は全くない。動物は猫。山の人間は⋯⋯うん、強そう。野グソは面白いから好きだ。


 このように、私は山が好きなのか嫌いなのか分からない。何も分からない中で私に言えることはただ1つ。多分擬人化したら1番恐いのは山である。

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