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『だから俺は無駄に長いタイトルは絶対に付けない』

作者: 牛蒡野時雨煮、



 俺はしがない漫画家だ。

 いいや、漫画以外もたまに作っているが……とりあえずは漫画家だ。

 ほとんど趣味に近いがありがたい事に単行本も出せているし、なんだかんだで今回はエッセイ的な本を作る機会が貰えた。

 最初の頃のネットで細々と活動していたころが嘘みたいだが、とんでもない事にこれが現実だった。ここ数年でネット上で閲覧数や拡散が大きい程商業誌になるムーヴがまさか自分にも来るとは、正直鼻で笑っていたが良い世の中になった物だと思わず掌を返してしまう程に実感する。

 さて、どうしたものか。

 エッセイをかける程に脚光を浴びたのは良いものの、さりとて書物としてまとめる程崇高な動機も無ければあるのは欲だけなんだよなぁこれが。

 どんな作家やクリエイターだって心は一つだ、ただ純粋に売れたい売れ続けたいってものだろう。というかそうであって欲しい。

 編集からはとにかく世間に喧嘩を売るようなことは書かないでくれと言われた、普段の作風がそう言うもんだから釘を刺されたのだろう。

 気が付けばあちこちで異世界に飛び立つ日本人が増えたもんで、異世界も日本人村とか有るんじゃないかと疑った漫画を描いた時は流石に没喰らったね。

 ああそうだ。それに少し前までは四文字程度のタイトルが流行ったって言うのに、気が付けばひたすら長いタイトルが増えたな。いやもうそれタイトルじゃなくて文章じゃねえかってレベルでひたすらに長いやつ。

 そして結局は上手い事略して四文字以内にし、読者やファンに愛着持たせようって作戦とタイトルの長さで視線を集めようって作戦。最初に考えたやつぁ見事なものだ。

 そうだな、そういった最近の流れに対して感じる事も書けばエッセイぽいな。

 よしよーし書く内容がだいたい決まってきたぞ、これにちょこちょこイラストを付け足せば何とかハードカバー一冊分は埋まるだろう。

 しかし肝心のタイトルが浮かばない。

 どうしたものか。

 そう言えばこの前ちょっと聞いたが、最適なタイトルとは『最後に一文付け足すとした時に思い付いた文章』だそうだ。

 成程成程。

 そうとなれば俺の作風を見せながら、尚且つ世間に逆行するようなタイトルとなる訳でそれらをまとめるとこうなるなる訳だ。


 難しい事を考えず短時間で読めて、尚且つ一周回って題名でオチのつく話が書きたかっ

たんですが……どうでしょうかね。

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