阿呆の思ひ

熱を持たぬもの

冷蔵庫の氷塊は温熱を持つ湯と言うもので簡単に瓦解する。

我らは冷凍庫から出されればどうなるのであろうか、と考えずには居られぬ。

そこの君よ、冷たい氷であろうとしても無駄だと知る時が来るだろう。

それが君の願いの外にあるとしても。

あるいはその温度のままに溶かされ、消え行く運命を望むのか。

悲しみも無く、その大切なモノを差し出すのか

構わぬ。私は構わぬ。君を知らぬ者達も構わぬ。

好きにせよ、好きにせよ、好きにせよ、好きにせよ。

賢明か愚行かは後世のものが、何も知らぬ後世のものが

君の行為の原因を探るのだから。