その42 新武器-2
今度はルナの武器を作っていこう。でもその前にどんな武器がいいのかを聞いておかないといけないな。
あぁ、そういや言ってなかったけどルナはずっとその場で俺が武器作るのを見てた。今もすぐそこで「次は何するの?」って感じで頭の上に?を浮かべてこっちを見てる。非常にかわいい。
だがちなみに言うと俺が魔結晶・虹励起食べるの見て微妙に引いてた。そんでお前も食うか?って感じでそれとなく勧めたら、めっちゃうまそうにかぶりついてた。今頃、肉体変質の形態、虹魔力結晶を手に入れてることだろう。楽しんでいただけたようで何よりだ。
さて、話を戻すと、ルナにどんな武器がいいのか聞かなきゃな。
「で、どんな武器がいいんがだ?」
「(ばりばり)なんでもいいわ。何か(むしゃ)役に立って、使いやすい(んぐ)ものを(ごくん)作りなさい。」
「おう、了解した。それと、ちゃんと飲み込んでからしゃべりなさい。もぐもぐしながらはなされると、かわいすぎるだろ。」
「(んぎゅぅっ!?)」
「はい水。ちなみに、どんな魔法持ってるの?俺がいない間にちょっと進化したみたいだし、使える魔法増えてるだろ?」
「(ごくごく)ふー。水、感謝するわ。それで、魔法だけど基本の7属性と固有魔法の浮遊魔法ともう1つがが使えるわ。」
「ほうほう、聞きたいことがいくつかあるんだが、まず、もう1つの魔法って何なんだ?」
「言うわけないでしょ!?私が教えたいって思った時に教えるわ。それまでは絶対に秘密よ。女に恥をかかせないでよねっ!!ぷんぷん。」
「お、おう。すまんな。」
「わかればいいのよ。それで、他に聞きたかったことって何?」
「ああ。その浮遊魔法ってのはどうやって手に入れて、どんな魔法なんだ?」
「その名の通り、魔力を消費して自分が浮いたり、ほかの物を浮かしたりできる魔法よ。基本の7属性を全部手に入れた後の進化で、進化したときに手に入れたわ。」
「そうか、参考になった。ありがとう。」
さて、なんでもいいらしいから、適当につくっちゃおうかな。でも、浮遊魔法か。面白そうなアイデアがいい感じに浮かんでくるな。
ルナは魔法メインの戦い方だから、魔法の発動を補助するタイプの武器を作るのは確定だな。
俺のために作った悪魔の魔法棘もある意味では魔法を補助する道具だが、作った魔力槍を敵に向かって投げるないし突き刺す必要があるからルナには向かない。
よし決めた。早速作業に取り掛かろうか。
じゃあまずは魔結晶・虹励起を球状に形成していく。そして、俺の武器でもそうだった通り、このままじゃ構造的に弱いから球を魔鉄で補強していく。
最後に、ルナに浮遊魔法を使ってもらってそれを見た俺が浮遊魔法の刻印を作る。浮遊魔法の刻印ができたら、それをさっき作った球に刻み込む。
実を言うと、武器としてはこれだけだ。ざっくり言うと魔法を増幅させて放出できる浮かぶ球。たったそれだけだが、うまく扱うことができれば、戦闘における大きな助けになってくれるはずだ。
さて、最後にこの武器を鍛冶の秘薬につける。
ざぶーん(つけた)
ざぱーん(出した)
ん?あれ、なんか小さくなってる?どうしたんだろうか。
鍛冶の秘薬を入れた樽の中をのぞいてみる。
うーん。どうやらまだ何か入ってるようだ。出してみるか。
・・・出してみたところ、さっき作ったやつの小さいやつが2つ入ってた。合計3つになるな。
うん。まあ、困った時の鑑定さんだ。確かめてもらおう。
【三魔法球】
【魔法戦闘補助用魔法増幅発射装置】
【刻み込まれた刻印の効果によりこの球を少ない魔力で自分の周囲に浮遊させておくことが可能】
【また、浮遊している状態の魔法球は自由に動かすことが可能】
【特定の魔力を流すことで魔法球から任意の魔法を発射可能】
【魔結晶・虹励起を内部に使用することにより魔法球から魔法を発射する場合、増幅されて発射される】
【この武器には下級精霊が宿る】
【この武器の魔法球はそれぞれ、「智恵」「霊感」「学問」を司る】
【この武器を持つ者は、智恵を手にするであろう】
【この武器を持つ者は、霊感を手にし、冥界の者を朋友とするであろう】
【この武器を持つ者は、学問に発展を齎すであろう】
【また、魔法の深淵を求めるとき、この武器は大きな助けとなるであろう】