その35 手段
スライムたちと一緒に扉の周囲を軽く探索してみたが、何も見つからないな・・・。俺は地面付近の部分、スライムたちには飛んで貰って上の方を探索して貰ってるんだが・・・お?噂をすればだな。どうやら壁の上の方で石版らしきものが壁に埋まってるのを発見したようだ。
そう、さりげなくやってるが、なんとスライムたちと簡単になら意思の疎通ができるようになったんだ。スキルとかの表示上では今までも出来るってことになってはいたが、スライムたちがまだ幼すぎるせいか、うまくできなかった。
だが、あいつらが進化したおかげで、まだ言葉を使ってでの意思の疎通はできないもののそれとなく考えてることが伝わるようになった。
まあそれはさておき、その石版とやらを見てみるか。スライムたちが上から持って来た石版を見ると、そこには多少傷ついて掠れてはいるものの、十分に読める文字が数行に分けて書かれていた。
「この試練は、力の試練である。この壁を打ち砕くことでその力を示せ。すぐにこの扉を打ち砕かなければ力の試練を棄権したとみなし、直ちに硝煙の試練が始まる。見事女王まで打ち破った者は女王に認められる権利を得る。実際に女王に認められるかは女王次第である。無事女王に認められたものはこの扉を容易に打ち砕ける力を手にするだろう。」
なるほど、深く考えずに扉を火力で破ってれば匠さんたちが来ることも無かったということか。
うーん、まあ、この説明を読んだ限りそのおかげでなかなかすごい力が手に入ったみたいだし良しとするか。
で、その力ってのはどんなのなんだ?確認するか。
【名前】カイ
【種族】リトルキメラ・亜種
【副種族】転生種 上位種
【性別】男
【年齢】0
【レベル】4
【ランク】E+
【体力・回復力】190+35
【魔力】190+56
【攻撃力】190+21
【防御力】190+21
【敏捷性】190+21
【称号】クソザコナメクジ 転生者 運命の赤い糸 同族喰らい 外道 悪食 逃げ腰 引きこもり 惨劇を齎す者
【加護】転生神の加護 鍛冶神の加護 大魔王の加護 緑と硝煙の女王の加護
【スキル】
・通常:色欲者6 筋力6 魔術師2 集中5 六感強化4 高速機動2 下級鍛冶6 魔剣創造4 鍛冶確率強化4 配下強化1 スライム経口摂取経験値増加6 小隊指揮1 雄叫び2 筋鎧5 守護2 超回復強化1 実験者1
・称号:臆病2 危機察知2 全経験値量上昇3 運命の赤い糸1 胃強化4 同族殺し1 敵痛覚強化1 死体冒涜1 解毒1 神蝕1 オーラ1 引きこもり4 狂煌1
・加護:神託5 神格上昇1 魂容量増加1 火薬生成1 這い寄る緑の軍勢1
・ユニーク:鑑定2 合成1 転生法1
・種族特性:肉体変質2 強力吸収2 物理超越1 王権1
【魔法】全属性魔法2 獄炎魔法1 雷光魔法1 自然魔法1
【形態】角2 脳2
【因子】ルナの因子 原種乖離因子
【被眷属化】ルナ5
新しく手に入ったのは、【惨劇を齎す者】【狂煌】【緑と硝煙の女王の加護】【火薬生成】【這い寄る緑の軍勢】だな。一つずつ見て行くか。
【惨劇を齎す者】
【死の惨劇を多くの目に焼き付け、その者たちにも死を与えた者に与えられる称号】
【この称号を手にした者は片や英雄、勇者と讃えられ、片や悪魔、外道と謗られる】
【絶対的な正義、絶対的な悪など存在しない】
【狂煌を獲得できる】
【狂煌】
【戦闘中常に恐怖効果を敵に与える】
【自分より大幅に弱い敵が近寄らなくなる】
【この効果は任意で切り替え可能】
【戦闘中にこのスキルを使用することで数分間の間あらゆる能力を上昇させることが可能】
【但し意思の弱い者はこのスキルに意識を呑まれ、二度と戻れなくなる】
【どのようなピンチに陥っても、このスキルはすぐそこにいる】
【そして甘美な声で語りかけて来るだろう】
【狂え、さすれば力を与えよう、と】
【緑と硝煙の女王の加護】
【緑と硝煙の女王に認められた者に、女王により送られる加護】
【火薬生成と這い寄る緑の軍勢を獲得できる】
【火薬生成】
【魔力を消費することで火薬を生成できるようになる】
【生成された火薬は一定量までこのスキルの内部に保管され、このスキルの使用者が死んだ時に一気に解放される】
【特定のスキルを用いればここで生成した火薬を生物化することが可能】
【這い寄る緑の軍勢】
【火薬生成により作られた火薬を消費して匠さんを生み出すことが可能となる】
【スキルレベルにより生成できる匠さんの種類が増える】
【軍勢を指揮する能力が上昇する】
ふむふむ、じゃあせっかくだし今手に入った能力を利用してこの扉を吹っ飛ばすか。
ちょっと魔力が回復するまで待機だな。