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その17 ミノ食

 ふと、前世に「まぐろうまいにゃあ」って言う猫がいたのを思い出した。ちなみに俺の猫は「おーーうwwwww」ってよく言ってた。


 さて、どうし前世の猫の奇行について話をしてるのかというと、スライムたちがおかしな行動をとり始めたからだ。説明しよう。


 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


 ミノタウロスを倒し終わった俺はミノタウロスを食べるためと、他のミノタウロスが来る前に避難するために、死んだミノタウロスの肉体を引きずりながらセーフゾーンに向かっていた。


 他の敵と遭遇することなく無事セーフゾーンに到着した俺は一度戦った場所に戻り、ミノタウロスが使ってたハルバードと俺が使ってた直剣(鑑定したら名前が「折れた直剣」になってた)を回収して、再びセーフゾーンに戻った。


 すると何という事だろう、ミノタウロスがダルマ状態になって血抜きも終わった状態でそこに転がってるではないか。そしてよく見るとその隣にはスライムたちがいてちょっとだけ嬉しそうに飛び跳ねたりしている。かわいい。


 ミノタウロスの処理は俺がいなくなった短時間でこいつらがやってくれたんだろう。いや、ありがたい。


 じゃあ最後にこの俺がミノタウロスの皮をぐ作業をするとしよう。


 き・・・・・・


 切り分けられたミノタウロスの皮を剥ぐのは、微炎の直剣が折れて扱いやすくなってたのもあって、とても簡単だった。


 皮を剥ぎ終わった肉は一か所に集めて、皮と骨、内臓もそれぞれ別々の場所に集めておいた。


 ミノタウロスを食べられるようにするための下準備も一通り終わったところで、ついに俺がミノタウロスの肉を一塊掴んで炎魔法で焼こうとしたその時だった。


 ぽん、ぽん、ぽん、ぽん・・・


 聞こえてくるリズミカルな音。何か軽いものを砂の上に落したときに発生するような音だ。音の方に目を向けてみるとそこには・・・


 スライムたちがミノタウロスの内臓の山の周りを円を成してくるくるとジャンプしながら回っていた。しかもよく見るとジャンプしてから地面に衝突するたびに何かの液体を内臓にぶっかけてる。いったい何をしてるんだ?


 もしかして消化だろうか。たとえば海星ひとでなんかは自分の内臓を体外に出して体外で消化をしてしまうなんて話も聞く。こいつらも同じで胃酸のようなもの先に食べる対象にかけることで消化をしやすくしているのではなかろうか。


 だとしたら周囲の地面が溶けてきているのは説明がつく。そして、この洞窟の内壁の主成分が地球の地殻と同じで二酸化ケイ素だとすればこいつらが吐き出してる物質も大体見当がつく。二酸化ケイ素と反応する酸はほとんどないからな。おそらくフッ化水素酸だ。


 しかしな、スライムが妙な儀式のような行動をしながら体液をぶっかけた内臓なんて食べる気になれない。内臓はスライムに渡して俺はおとなしく肉でも食ってるとしよう。


 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


 ということで、俺は現在ミノタウロスを食ってる真っ最中だ。それにしても、完っ全に牛肉だな。炎魔法で焼いて食ってるんだが脂肪がほとんど無くて、すごく硬い。まあ、あんな巨大な武器平気で振り回してるんだし、体脂肪率は低くて筋肉がギッチギチに詰まってるんだろう。やっぱり硬い。味はすごく美味しいんだけどね。一口食べるのに2分程度かかってしまう。


 そして悪戦苦闘すること数時間。最終的にはスライムたちにも手伝ってもらう形で無事完食した。


【熟練度が一定に達しました】

【強力吸収の効果により筋力、雄叫び、筋鎧、守護を入手しました】

【筋力を既に獲得しているため、新たに獲得した筋力は熟練度に還元されます】

【熟練度を獲得しました】

【また、強力吸収の効果により雄叫び、筋鎧、守護のレベルが2に上がりました】


【雄叫び】

【大きな声で相手を威嚇することにより格下の相手を一定時間行動不能にする】

【持続時間と成功確率はスキルレベルと彼我の実力差に依存する】


【筋鎧】

【攻撃力の一部が防御力に加算される】

【加算される量はスキルレベルと攻撃力に依存する】


【守護】

【何かを守る場合に防御力上昇】

【上昇量はスキルレベルと防御力に依存する】


 新しいものも幾つか手に入ったしちょっとステータスを確認しよう。鑑定。


【名前】カイ

【種族】リトルザコキメラ・上位種スペリオル

【副種族】転生種ワールドジャンパー

【性別】男

【年齢】0

【レベル】6

【ランク】F

【体力・回復力】0/155+14

【魔力】150+21

【攻撃力】150+7

【防御力】150+7

【敏捷性】152+7

【称号】クソザコナメクジ 転生者 運命の赤い糸 同族喰らい 外道 悪食 逃げ腰 引きこもり

【加護】転生神の加護 鍛冶神の加護 大魔王の加護

【スキル】

 ・通常:色欲者ラスター5 筋力3 魔術師ウィザード2 集中3 六感強化4 高速機動2 下級鍛冶6 魔剣創造4 鍛冶確率強化4 配下強化1 スライム経口摂取経験値増加6 小隊指揮1 雄叫び2 筋鎧2 守護2

 ・称号:臆病2 危機察知2 全経験値量上昇3 運命の赤い糸1 胃強化2 同族殺し1 敵痛覚強化1 死体冒涜1 解毒1 神蝕1 オーラ1 引きこもり4

 ・加護:神託5 神格上昇1 魂容量増加1

 ・ユニーク:鑑定2 合成1 転生法1

 ・種族特性:肉体変質2 強力吸収2 物理超越1 王権1

【魔法】炎魔法3 闇魔法3 雷魔法2 光魔法1 獄炎魔法1 雷光魔法1

【形態】角2 脳2

【被眷属化】ルナ2


 前回からスキルの数がかなり増えたな。ステータスも一見あまり増えてないように感じるけど大魔王の加護の分を差し引いて考えたら驚異的な伸びだ。それと、ステータスの横に書かれてる+の値は多分俺の配下強化の入手に伴ってスライムたちが手に入れた支配主還元によるものだろう。


 あ?なんで色欲者ラスターが上がってるかって?色欲のスキルって妄想してるだけでも上がるらだy・・・暇な時間は想像力をフル活用していたとだけ言っておこうではないか。


 さて、せっかく時間があるんだし、新しいスキルの鑑定でもしておこうか。


【王権】

【王となるために必要なスキル】

【スキルレベルごとに新たな能力が解放される】

【王権を使うことなく建国された国は世界に国として認められず、建国した者はその身にあらゆる天災が降り注ぐであろう】

【スキルレベル1:建国】


 ざっくりいうと国を作るのに必要なスキルだな。おそらくだけどクイーンも持ってるんだろうな。このスキルを手に入れた俺はいよいよ自分の国を持つに一歩近づいたわけだ。星龍を倒すのが俄然楽しみになってきたぜ。まあ、まずは目下の悩みであるこの洞窟をなんとかしなきゃだけどな。


【引きこもり】

【家にいる間は全ステータスがスキルレベル倍】

【かつてある者が言ったという、社会から逃げているのではない、自宅を警備しているのだと】

【彼はその家の中でのみ無類の強さを誇ったという】


 これ敵を家におびき寄せたらおそらくぶっ壊れスキルなんだろうけどわざわざ自分の家を戦いに巻き込んでまで家で戦おうとは思わないな。


 続いて進化した時に手に入れた魔法。


【雷光魔法】

【天上界の雷を使う魔法】

【レベルによって、雷の最高密度と、光の最高密度が変化する】

【レベル10で神雷光魔法を獲得】


【雷魔法】

【雷を使う魔法】

【レベルによって、雷の最高密度が変化する】

【レベル10で根源属性:電子を獲得できる】


【光魔法】

【光を使う魔法】

【レベルによって、光の最高密度が変化する】

【レベル10で根源属性:放出を獲得できる】


 実際に進化したのは最近だから光魔法と雷魔法の技を実用の域まで持っていくことができなかった。光魔法に至ってはほとんど手も足も出なかった。できてたら多分ずっと簡単にミノタウロスは倒せただろう。


 まあ、魔法の研究自体はすごく楽しいし、気楽にいこう。


 とりあえずはこの腕を直さなきゃな。そしたらミノタウロスとのリベンジマッチだ。今度はきっちり完封してやるぜ。

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