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その15 個人的には白と黒の種族名が一番かっこいいと思う

 やっぱりおかしいな・・・。レッドエレメンタルスライムの色が微妙に違う。単純な赤というよりはもっと紅に近いような?


【クリムゾンエレメンタルスライム】

【火属性の魔力を体中に帯びた割と強めのスライム】

【でもやっぱり魔法は使えない】

【触るとけっこう暖かい】

【魔力を込めると周囲にニトログリセリンとトリニトロトルエンをばらまく危ないヤツ】


 やっぱり変わってる!進化でもしたのかな?要因として考えられるのは・・・俺が核に魔力を流したことくらいだろうか。説明を見る限りでは強くなってると思うが、実際にはどうなのかはわからないなぁ。


「やっぱりお前は進化して強くなったのか?」


 やっぱり意識していなくても一人になるのは寂しいんだろう。スライムに話しかけてしまった。すると、


「ピュイ!!」

「なっ、お前喋れたのか!?」

「ピュピューイ!!」


 ああ。これは心強いな。実際に戦力として期待できるのかは分からないけど意思の疎通が可能な存在がすぐ身近にいるというのは孤独感というのをかなり減らしてくれる。


 ならば話は早い。他の6匹もさっさと呼び出してしまおう。


 まずは青。


 魔力を込めると、少し青がかった光が空間を埋め尽くす。出る光はスライムの属性に対応してるのか。そして現れたのは青色のスライム、でもやっぱり記憶と色が少しだけ違うような気がする。


【インディゴエレメンタルスライム】

【水属性の魔力を体中に帯びた割と強めのスライム】

【でもやっぱり魔法は使えない】

【触るとけっこう冷たい】

【魔力を込めると周囲に超過冷却状態の水をばらまく危ないヤツ】


 続いて緑も。


 緑がかった光が出て、緑色のスライムが発生した。


【ヴァーダントエレメンタルスライム】

【風属性の魔力を体中に帯びた割と強めのスライム】

【でもやっぱり魔法は使えない】

【触るとけっこう気流を感じる】

【魔力を込めると周囲に強力な鎌鼬をばらまく危ないヤツ】


 うーむ、さっきから微妙にふらふらするな・・・。原因は・・・魔力の使い過ぎか?


【魔力】8/119


 間違いなさそうだな。まあ、寝れば治るだろ。それに確かこのエリアはセーフゾーンとかだっただろ。安心して寝ても問題ないはずだ。


 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


 さて、俺が試練の洞窟に来てから早1週間が過ぎた。


 残りのエレメンタルスライムも無事に召喚(?)できた。それぞれこんな感じだ。


【アイヴリーエレメンタルスライム】

【雷属性の魔力を体中に帯びた割と強めのスライム】

【でもやっぱり魔法は使えない】

【触るとけっこうしびれる】

【魔力を込めると周囲に強力なβ波をばらまく危ないヤツ】


【セピアエレメンタルスライム】

【土属性の魔力を体中に帯びた割と強めのスライム】

【でもやっぱり魔法は使えない】

【触るとけっこうほかのスライムより硬い】

【魔力を込めると周囲に大きな石礫をばらまく危ないヤツ】


【ヴァキュアスエレメンタルスライム】

【光属性の魔力を体中に帯びた割と強めのスライム】

【でもやっぱり魔法は使えない】

【触るとけっこう光る】

【魔力を込めると周囲に非常に眩しい光をばらまく危ないヤツ】


【オブシディオンエレメンタルスライム】

【闇属性の魔力を体中に帯びた割と強めのスライム】

【でもやっぱり魔法は使えない】

【触るとけっこう周りが暗くなるような気がする】

【魔力を込めると周囲に空間の光をたくさん奪う波をばらまく危ないヤツ】


 ただし一つだけ予想外のことが起きている。俺はなんといまだに最初のセーフゾーンから出られずにいる。それがなぜかというと、


「ブモォォォォォッッッ!!!!」

「ひぃぃっ!おたすけぇ!」←俺


【種族】セレニティのミノタウロス

【ランク】C-

【セレニティの試練の洞窟に出現する】

【この洞窟内では最弱クラス】


 こんなやつがいるのに出られるわけないだろ!?何なんだよこの洞窟!!しかもこれで最弱らしいな!くそっ、やっぱり一回セーフゾーンまで退却だ!!


 はぁはぁ・・・。どうにもならないなぁ。一回落ち着いて、もう一回手札を確認しようか。


 レインボーエレメンタルスライム×1

 俺×1


 オワタ・・・。


 レインボーエレメンタルスライムってのはすべてのエレメンタルスライムの集合体みたいなもんで、いつでも集合・分離ができる。便利な能力ではあるがこの場面においては全く役に立たないとだけ言っておこう。


 何とか経験値を稼いで進化できれば一気に戦力アップできるんだがなあ・・・。スライムたちを進化できれば何かブレイクスルーとなるような能力も手に入るかもしれないし。


 幸い、食事と水はエレメンタルスライムたちが供給してくれる。分身を核がない状態で作るように命じて、その分身を食べる。これで食事となる魔力は完全に賄えるし、いままで供給が止まったことがない、安定した供給源だ。


 思えば、こいつらがいなければ俺は今頃死んでいただろうな。ここに来る直前にこいつらと出会った自分の運と、こいつらに関するをくれた大魔王様に感謝せねばな。


 ちなみに最近の俺の唯一の楽しみはこいつらが生成してくれる分身を食べることだ・・・。


 飽きないかって?実はそうでもないんだ。こいつらの生成する分身、色ごとに味が分かれてる上に、その色の中ごとにもいろいろな種類があって、全く飽きない。赤は辛み、青は瑞々しさ、緑は清涼感、黄色は酸っぱさ、茶色は弾力。これらを組み合わせることで割といろいろな味が再現できる。白と黒はぶっちゃけ味はしないんだが色のために時々混ぜたりしてる。


 まあ、食料が尽きることは無いし死にはしないんだし、このまま飢えをしのぎながら何か作戦を考えるとするか。


 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



 さらに1週間が過ぎた。この、1週間というのは体感で、ということだ。実際の時間はわからん。人間の体内時計は25時間と言われてるがこれがキメラにも通用するとは限らないからな。


 さて、スライム料理の研究以外何もすることがなく暇な俺は今日、あることを決意した。


 エレメンタルスライムたちにに名前を付けよう!


 今までエレメンタルスライムたちのことは全部赤いヤツ、とか白、とか呼んできたから何か名前があると便利だろう。だがしかし、俺にはこんな7匹分の名前を一気に考えるネーミングセンスなんてないから、簡単な名前で許してもらおう。


「というわけでお前たち!お前らはレッド、ブルー、グリーン、イエロー、ブラウン、ワイト、ブラックだ!どいつがどの名前かは言わなくてもわかるだろ。それと、お前らをまとめてレインボーエレメントと呼ぼう!!」


 名づけ終了!


 するとその瞬間、全てのエレメンタルスライムが各々の色にに輝きだす!!なんだ!?この光は!!


 くっ!ま、眩しっ!う、うおおぉぉぉぉぉぉ!!!目がチカチカするよこれ絶対に目に悪いって!!!あまりにも激しいフラッシュは一部の人において激しい痙攣を発生させる恐れがあってそうなった場合は自分の舌を噛み切ってそこから出血してそのまま自分の血でおぼれて死んでしまうことだってあるんだぞ!!もし近くで誰かがそうなってたら舌を噛まないように何かを口に入れてやったら最悪の事態は回避できるぞ!!!!Yes!


【エレメンタルスライム、レッド、ブルー、グリーン、イエロー、ブラウン、ワイト、ブラックの名づけを確認しました】

【それにより、カイとの魂の契約と運命の赤い糸による契約が成立します】

【配下強化、スライム経口摂取経験値増加、小隊指揮を獲得しました】

【魂レベルでの契約の成立により、レッド、ブルー、グリーン、イエロー、ブラウン、ワイト、ブラックのステータスやスキルなどをすべて確認することが可能になりました】

【また、意思疎通において補正がかかり、より素早く正確に意思の疎通をすることが可能となりました】


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