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八月五日

「365日限定放送局。

12時の発表のお時間ですよ。」


「今日も12時の365日限定放送局。

始まりますですよ。

今日は5日目です。12時の発表です、

昨日の時点では705/1000名となっておりました。

現在の生存者は262/1000名となっております。

明日、明後日の発表はありませんのでご了承ください。」


「明日、明後日は俺が居ないからな。」


「確かに、ハイブリさんは居ないですけど。研究所の集計スタッフも休みなんですよ。

臨時スタッフとか雇って研究データ盗まれたりしたら嫌だからとかでスタッフ増やさないんですよ。」


「俺は、ハイブリッドボーイ、呼ぶ時はハイブリって呼びな。

今日もアシスタントはサワだ。」


「それにしても減りましたね。」


「減ったな。半分以下とかビックリだな。」


「443名の脱落ですからね。その内、150名近くはジョンさんが関わってますね。」


「そこまでわかってるのか。他のはなにかわかってるのか?」


「200名以上は北に向かってた人ですね。昨日の夜に皆さんお亡くなりになったそうです。」


「誰がやったとかわかってないのか。」


「モニター、音声などの記録では犯人の特定は出来なかったそうです。」


「そうだな。まあわからない以上しょうがないな。残り100人くらいどうして脱落したんだ?」


「何となく力尽きたみたいですよ。動けなくなったところを…とかです。」


「まあそうだよな、食わなきゃ気力もなくなるからな。」


「月曜日にはここまで数が減ったので、有力候補の優先でモニターしていくようですよ。

10日間、色々な方にモニターするっていうのも、人数が減ったことにより変更みたいですね。」


「有力候補をモニターしていってそれからは投票でモニターする奴を一日中、追っかけるって事か。

プライバシーもへったくれもないな。」


「そういうことですね。

まあ皆さん承知の上ですから。

昨日までの、面白い現状報告はジョン・スミスさん以外にもカード使いが居たでしたが。

今日の面白い現状報告はジョンさんの居る町で結成された、パーティについてです。

ジョンさんが、宿屋に肉を提供して無料で皆さんに振舞った時に、冒険者になると稼げると教えたそうです。

パーティの職業が全員、冒険者(鉄)になったそうです。

ジョン・スミスさんにもステータスで職業の所が冒険者(鉄)になっていました。

冒険者になるとこうなるみたいですね。

今日はそのまま。このパーティをモニターして行きたいと思います。

皆さんお楽しみに。」


「今日は必死な戦闘シーンが見れるのか?

冒険者いいねぇ。異世界って感じだな。」


「昨日もジョンさんの見てたじゃないですか。」


「あんなミスターファンタジーなんか、規格外なんだよ。

ファンタジーってのは苦労してスライムや怪鳥と戦うって相場が決まってるんだよ。」


「両方共出てきた報告は無いですよ。怪鳥はどっかに居そうですけど。狼ばっかりでスライムって聞かないですね。」


「良いんだよ、異世界にはまだまだ希望が詰まってるんだよ。

これからだよこれから。」


「画面が切り替わりましたね。」


『おい、お前、なんでそんなに偉そうなんだよ。』


「またいきなりジョンさんですね。」


「まああいつの居る村とはいえ、作為的なものを感じるな。

彼奴こっちのモニターの状況とか知ってるのか」


『そうですね。なんで偉そうなのかですか。自分では考えたことないですね。』


『はぁ?舐めてるのかタイマンだ。』


『怠慢ですか。自分なりに一所懸命だったんですが怠慢だったのなら謝ります。』


「モニターの人はどこの中学生ですかね。」


『ふざけてんのか。腰抜けが。』


「高校卒業してないと、モニターにはなれないだろうが。なにトチ狂ってるんだ。」


「そうですよねぇ。でも、言ってることが幼いですよ。」


「冒険者に憧れてて、冒険者に成れたから。荒くれ者を間違えてヤンキーになったんじゃないか?」


『そういや、お前、女連れてるんだってな。』


「ゲスな会話になってきましたよ。冒険者のパーティをモニターするはずだったんですよね。」


「そうだな。いい加減飽きたな。ジョンは何もしないのか?」


『それがなにか関係あるんですか?』


『その女差し出したら許し』


「画面が変ですよ。」


「殴られて意識が飛んだな。」


「モニターをジョンさんに変えてください。

続きが気になります。」


「確かに気になるな。」


「切り替わりましたね。」


『お前、俺たちの仲間に何してるんだ。』


「正義感たっぷりの奴が出てきたな。」


「そうですね。でもゲスの仲間ですよ。」


『このクズの仲間か。』


「いいですよ。もっと言ってあげなさい。」


「お前誰だよ。」


「サワです。」


「まあそうなんだが。」


『仲間を屑呼ばわりされては、勘弁ならん。』


「今度は時代劇風の人も出てきましたね。」


「あれだろロールプレイング好きの集団なんだろ。ゲスの役に正義感役に時代劇役だろ、後なんだ。」


「かわいそうな人達なんですね。」


「サワはオンラインゲームとかやらないだろ。」


「やらないですね。」


「やったらハマるんじゃないか?」


「それより。映像見てくださいよ。」


『ゲスターを殴ったのを僕たちは見てるんだよ。逃がさないんだからね。』


「僕っ娘キター、とか言えばいいのか、演技だってわかるとつまらないのはなんでだろうな。」


「それより、名前がゲスターだったらしいですよ。」


「最初から名前のところに書いてあっただろ。ちゃんと読まないと駄目だろ。」


「ハイブリさんにダメ出しされました。グスン。」


「グスンなんてなく奴なんていないんだよ。サワなんの演技だ。」


「何となくですよ。結局この人達、ジョンさんに喧嘩売ってどうする気なんですかね。」


「やられるんじゃないか?」


『ゲス?屑の名前か、悪かったなちゃんとゲスって呼んであげるよ。』


「ゲスになりましたね。」


『ゲスターだ。ゲスじゃない。』


「俺はサワが最初から名前読んでゲスって言ってたと思ってたんだがな。」


「今更そんなこと引っ張り出さないでください。ゲスかったんだから仕方ないんですよ。」


『やっちまえ』


「台詞が悪役ですね。しかも時代劇風の。」


『俺は冒険者で稼げる事を教える貼り紙を出したのに、俺のこと怠慢だって言って来たんだよ。

怠慢なことを許して欲しかったら、女を差し出せとか言ってきたりしたから殴ったんだけど。』


「躱しながら。さっきの話を勘違いしたまま、続けてるな。タイマンと怠慢を勘違いしたままだ。」


『そんなこと言う訳無いだろ。』


「言ってましたよ。」


『貼りだしたの君だったの?』


「サワ、画面に話しかけても返事はないぞ。」


「わかってますよ。」


『女を差し出せってそんな非道を。』


「僕っ娘と時代劇は動揺してるな。正義感だけ殴り掛かってるが、流石ミスターファンタジー、一発も食らってないな。」


「あっ。」


『きゃっ。』


「店から出て来た。少年ボイスに正義感の蹴りが。」


「マーロンさんですよ。しかも当たってないですよ。服に土が付きましたけど。」


『ごふっ』


「漫画みたいな声出して吹き飛んだな正義感。」


『服を綺麗にするのにどれだけ大変だと思ってるんだ。』


「えっと、マーロンさんに蹴りが当たりそうだから怒ったんじゃないんですか?」


「異世界だからな洗濯機とか無いんだろ。怒り方もファンタジーだな。」


『ロドウィック殿。』


『いや~~~ロドエウィック~~。』


「微妙に名前間違えてますね。」


「わざとじゃないか。僕っ娘、名前勘違いキャラとか。」


「でもゲスターの名前は間違えてませんでしたよ。」


「じゃあ素で間違えたのか。間違えて覚えてるかとかか?」


『想像魔法:清潔』


「ジョンさんが何かしてますよ。」


『ありがとう、ジョン。あれなんなの?』


「服に付いた土が綺麗に取れたな。服に汚れもない。流石ファンタジーだな、魔法まで使えるのか。」


『マーロンとえっとだから、を差し出せって言うから殴ったら仲間が現れて、良くも仲間をって襲ってきた。』


『私は、ミスリムよ。ちゃんと覚えなさいよ。』


『で、差し出せって言った奴はどいつ?』


『目の前で倒れてる奴だ。』


『サイテーですね。』


『サイテーよね。』


「ゲスだからな。」


「何事もなかったようにジョンさんたち離れていきますね。」


「結局。冒険者になったグループの戦闘見れないじゃないか。」


「そうみたいですね。」


『次はどこ行こうか。』


『お腹すいたから。宿屋で食事。』


『そうだな、魔物の肉が仕込み終わってれば食べれるな。』


『じゃあ決定。』


「飯だってさ。サワ、腹へりそうだ。」


「私はさっき食べましたから。」




365日限定放送局。は続く。





ジョンの一日。



朝起きて、何故か両隣に女性。


「あれ?俺は端で寝てたはずなんだけど。まあいっか。」


二人が寝てるから。俺はベッドの下の方に行き。

工作を始める。今日は革紐作りから入って。アクセサリートップ作りをしよう。


とりあえずこの間のを出して見よう。


「鑑定っと。」


鑑定結果


狼の牙爪のネックレストップ。

付いてる紐はそんなに丈夫じゃない。

魔よけっぽい効果があるといいな。


効果:見た目がすこしワイルドになる


私なら10bで買うかも。


「これじゃないや。間違えた。」


もう一つを出した。


「これだこれ。鑑定。」


鑑定結果


ガーガルの牙爪の腕輪

ガーガルの牙や爪は丈夫。

紐が丈夫じゃないため衝撃で切れやすい。

推奨はギーガルの皮紐。

もっといいのはギー×××の皮紐を使うと丈夫になり狼の小手より防御力高いかも。


今のままだと私なら10cで買っても良いかな、買ったら紐を替えるけど。


「これをギーガルの革紐に変えて。更に爪の下に革を張って。爪が肌に食い込まないようにっと。」


鑑定。


鑑定結果。



ガーガルの牙爪の腕輪っぽい小手

ガーガルの牙や爪は丈夫。

革紐もギーガルの革紐で丈夫。

狼の毛皮を鞣した小手より防御力高いかも。


これなら私は3sで買っても良い。


扱いが小手になった。まあ革で肌に刺さらないようにした部分が小手っぽいっちゃ小手っぽいな。

他にも色々作った。


鑑定結果。


ギーガルの指ぬきグローブ

ギーガルの革で作ったグローブ。

補強部分に爪と牙を使ってあり。殴っても手への衝撃が少しは緩和されると思う。


厨二っぽいので私は買わないが1s位で売れるかもしれない。



ひどい言われようだ。これはどっちかというと格闘家が素手で動物に挑んでも平気な感じのグローブを想像して作ったんだ。


アクセサリー系じゃなくても想像魔法でいけるかもしれないと思って作ったら出来た作品だ。


「想像魔法は材料と俺のイメージがあれば大体出来るな。

そうだ、あれも試そう。」


俺はイメージした。部屋の汚れ。シーツの汚れ、服の汚れ。肌の汗や皮脂の汚れ。全部をきれいにするイメージを。


「想像魔法:清潔。」


部屋が綺麗になっていった。

俺は目眩がした。


魔法によっては魔力を沢山使うって書いてあったな。

これは沢山使うのか。

というかどんだけ汚れてるんだ。この部屋と俺たち。


あっこの世界に来てから風呂も入ってないんだから、当たり前か。


「疲れたから。朝飯食べるか。」


「ごはん。」


「おはよう。飯なら一階だ。好きな時に降りればいい。」


「おはよう。すぐ行く。」


俺は一階に向かった。


「おはよう。おじさん、飯二人分頼む。たぶんもう一人降りてくる。」


「あいよ。待ってな。」


宿屋のおじさんは厨房に入っていく。

俺は清潔の魔法のおかげで今日は爽やかだった。

ドタドタと降りる音を立てて。

腹減り女が降りてきた。

マーロンもこの音で起きちゃうんじゃないか?


「お腹空いたね。」


「お前の分も頼んでおいた。」


「お前じゃないよ。ミスリムだよ。」


「そうだな。」


「3日ぶりに体を拭いたら、あれ?10日ぶりだっけ?」


「白い空間の時は腹も減らなかったし、汗も欠かなかった。血は出たけどな。

こっちに飛ばされたら。その血も無かった。3日ぶりでいいんじゃないか?」


「そっかそうだよね。3日ぶりに体拭いたからかな。気持ちいいよ。」


ああ、俺の掛けた魔法に気づいてないな。


「おまたせ。朝食だ。魔物の肉は仕込み中でな、昼まで待ってくれ。」


魔物の肉は昼までおあずけみたいだ。


「おはよう。」


マーロンも降りてきた。


「おじさん。朝食もう一人前よろしく。」


「ああ、わかった。」


俺がおじさんと会話している間に、マーロンは席に座る。


「なんか、部屋綺麗になってましたね。服の汚れも落ちてますし、なにしました。」


俺が如何わしい事したみたいに言わないで欲しいね。


「想像魔法で綺麗になる魔法をかけたんだ。清潔って言ってな。服の汚れとか気になってたから作った。」


「そうだったんですね。部屋も綺麗だったんでビックリしましたよ。」


「そうだった?夜は汚く見えたけど。朝は見え方が違うんだと思ったわ。」


「ミスリムさん部屋とかあまり片付けないでしょ。」


「そ、そんなこと無いわよ。」


普通に怪しいリアクションだな。

気にせず飯を食うけど。


「怪しいですね。怪しいですよ。」


「怪しくなんかないですわ。」


言葉が言い訳する貴族みたいになったぞ。


「言葉遣いも怪しくなりましたね。」


「いいから飯食え。マーロン飯が自分だけないからって遊ぶな。」


「子供扱いですか。」


やべ。昨日の少年のイメージが抜けてなかったな。


「そんなことないよ。」


それ以上言えなかったから飯を食った。

マーロンの飯も来て。

皆で飯を食った。


「今日は服を買いに行くぞ。

今日買う服は、二人共働いて返せよ。」


「私たちの来た服を買い取って何する気ですか?」


ぶっ、食い終わっててよかった。食ってる最中だったら肉が飛び出してるよ。


「何言ってるんだ、マーロン。服代を働いて返せって言ってるんだよ。

服を返せとかおかしいだろ。」


言った言葉をそのまま解釈したら確かに服を返せって言ってるようにも聞こえるな。

でもちゃんと意図を汲み取ってくれよ。

服なんかいらないっての。


「私もそう言われたのかと思いました。よかったです。変態じゃなくて。」


お前もか。勘弁してくれ。


宿を出て服屋に向かった。


服屋に入ると俺は店員に声を掛けた。


「下着と丈夫なズボンあと丈夫なシャツをそれとこの毛皮をマントとベストにして欲しい。ベストにはポケットを多めにつけてくれ。マントにも何個かポケットがあると助かる。」


ギーガルの毛皮を3枚渡した。


「これだけあると5着ずつ出来ますが。」


店員にそう言われたので、少し考えて。


「マントは俺用に3着とあいつらに1着ずつ、ベストも同じ感じで頼む。」


「わかりました。3日後までにマントは仕上げておきます。

こちらが下着とズボンにシャツです。

一番丈夫なのですとこれですね。

一枚4gのシャツです。」


高いな。ここで贋金を全部吐き出すか。


「同じ素材で肌着っぽいのもあるか?あの二人にも着れそうなの。」


「ありますよ。」


「じゃああいつらにも聞いてくれ。」


「かしこまりました。」


ズボンも同じ素材なたもっとするかもな。100枚くらい減るかな、贋金なんて持っててもしょうがないしな。


「なんで私たちがズボンとかなの?」


名前なんだっけ。マーロンじゃない方だな。


「お前ら旅するのにズボンと丈夫なシャツは大事だろ。あとマントとベストも注文してある。

街中や村の中はお前らが選んでるのでいいが。

死にたくなかったら買っておけ。

それにお前達の選んでる服より高いからな。」


「そうなの。いくらなの?」


「金の単位わかってるのか?」


「わからないわよ。」


「朝飯が10bブロンズだ、狼4頭の討伐報酬が300b、つまり3cカッパーだ。

100cで1sシルバーで、10sが1gゴールドだ。

それであのシャツは一枚4gだ。400,000bだぞ。4万回飯が食えるぞ腹減り女。」


「腹減り女ってなによ。なんでそんなに高いものを買うのよ。

借金になったら返せないじゃないのよ。」


「返す前に死ぬのと返すまでそれを着て頑張るのとどっちがいいんだ?」


少し芝居掛かってるかもしれないが、本当に死に兼ねない。


「俺はこの4日で500くらいの死体を見ている。」


正確には350くらいだけど。


「だからこそ言える。この世界じゃ簡単に死ぬ。だから装備は大事だ。

マーロンもわかってるから何も言わないだろ。」


まあマーロンは腹減り女の後ろで文句言いたそうな顔から、どんどん青くなっていったから、わかってなかったんだろうけど。

マーロンは首を縦に振ってごまかしてた。


「だから買っておけ。予備も含めてズボンとシャツ2着ずつ買ってやるから。」


「わかったわ。私も死にたくないもの。」


「右に同じ。」


お前居るの左だろ。

まあいっか。


店員に振り返り。


「全部でいくらですか?」


金額を聞いてみた。


「えっとシャツが女性用が4着で16gと男性用5着で20g、ズボンが全部で9着で90gっとここまで大丈夫ですか?」


思ってたより高いが問題無いな。


「ああ続けてくれ。あと靴も頼む、丈夫な奴な」


靴忘れてたよ。


「マントとベストがオーダーメイドで全部で2gであと下着が20着の2sですね。靴もありましたね。

では靴はサービスしますよ。全部で128g2sでございます。」


丈夫な靴を出してもらった、履き心地はいい感じだったので。


「これ20足欲しいから20g多く渡すよ」


ついでに全部着替えた。


「かしこまりました。」


これも1gじゃ済まないんだろうけど、了承してくれた。

すぐ履きつぶしそうだったからな。4日で今の靴もボロボロだし。


「150g渡すから。二人が選び終って会計したら釣りを渡しといてくれ。超えたらまけてくれ。

俺は外にいる。」


130gを出して


「俺は外で待ってるから好きに選んでていいぞ。」


っと声を掛けて外に出た。

もちろん荷物はアイテム袋の中だし。

丈夫なズボンとシャツは着た。

黒いズボンと黒い長袖のYシャツに光沢の無い革のブーツだ。銀色のネクタイとかしてたら売れないホストっぽいな。

ズボンが冒険者用で動きやすくしているからスーツぽくはならないんだけどね。


服屋の前でしばらく待っていると。

目の前になんか来た。


「お前、この間の貼り紙した奴だろ。」


感謝したいのか?


「そうだが。」


「随分舐めた事、書いてくれたな。それになんだその、高そうな服は。」


怒ってる方か、襲撃とか無かったけど。

やっぱあの言葉はムカつくんだな。


「ああ、高かったぞ。」


なんで服の話になったんだ?


「おい、お前、なんでそんなに偉そうなんだよ。」


言われたことに答えてるだけなんだけどな。

知らない人にフランクに話しかけられないじゃないか。


「そうですね。なんで偉そうなのかですか。自分では考えたことないですね。」


俺の素直な感想だ。


「はぁ?舐めてるのかタイマンだ。」


怠慢?俺の考えが足りないから怠慢なのか?

それとも、貼り紙やタダ飯だけじゃなくてもっと奉仕しろって意味で俺はまだまた足りなかったってことですか?


「怠慢ですか。自分なりに一所懸命だったんですが怠慢だったのなら謝ります。」


「ふざけてんのか。腰抜けが。」


謝ったら腰抜けなの?

何言ってもダメなんじゃない?


「そういや、お前、女連れてるんだってな。」


さっきからこの人なんでそんなに会話が続かないで変な方向に行くんだ?


「それがなにか関係あるんですか?」


「その女差し出したら許し」


クズにつける薬は無い。

一発くれてやった。

指ぬきグローブじゃないだけ感謝しろ。


「なんだってんだ、全く。これだから嫌なんだ。」


何が嫌なのかはクズのことだが、発言の意図は自分でもよくわからない。


「お前、俺たちの仲間に何してるんだ。」


なんか急に怒って登場したな。

いい人そうな顔なのに残念な人だな。

クズの味方なところとか。


「このクズの仲間か。」


思わず言っちゃったよ。

心が荒むと言葉遣いも荒くなるな~。


「仲間を屑呼ばわりされては、勘弁ならん。」


クズだったからしょうがないでしょ。

お侍さんなら。それっぽい格好しようよ。

短髪の金髪で、動きが時代劇風って変だよ。

どうしよう。

めんどくさいから反応しないで成り行きに任せよう。


「ゲスターを殴ったのを僕たちは見てるんだよ。逃がさないんだからね。」


ゲスね、名は体を表すとはよく言ったものだ。

女だよね、マーロンは僕とか言わないけど、この女は僕とか言っちゃうんだ変な人ばっかりだ。


「ゲス?屑の名前か、悪かったなちゃんとゲスって呼んであげるよ。」


「ゲスターだ。ゲスじゃない。」


どっちだって同じだよ。

正義感たっぷりで嫌になる。


「やっちまえ」


正義感の人じゃないの?

そのセリフは悪役だよ。

時代劇の人に合わせようとしたのかな?


「俺は冒険者で稼げる事を教える貼り紙を出したのに、俺のこと怠慢だって言って来たんだよ。

怠慢なことを許して欲しかったら、女を差し出せとか言ってきたりしたから殴ったんだけど。」


攻撃が遅いから話しながら避けられる。


「そんなこと言う訳無いだろ。」


正義感の人、正義の人っぽいね。

他人の話は聞かない感じが。


「張り出したの君だったの?」


俺ですよ。女の人。


「女を差し出せってそんな非道を。」


言いましたよ。このカスは。

間違えたゲスは。

正義感の男が蹴りを放ったが相変わらず、遅いので簡単によけられる。


「きゃっ。」


あっマーロンの服に土が付いた。

今朝、清潔でくらっと来たのを思い出してカチンと来た。


「ごふっ」


次の瞬間、正義感の人の腹に拳をねじ込んでた。

ギーガルの指ぬきグローブ装備で。


「服を綺麗にするのにどれだけ大変だと思ってるんだ。」


見られたら嫌だから指ぬきグローブはこっそりアイテム袋に戻す。


「ロドウィック殿。


正義感の人はロドウィックだったらしい。


「いや~~~ロドエウィック~~。」


違った、ロドエウィックだった。

まあそんなことよりも。


「想像魔法:清潔」


「ありがとう、ジョン。あれなんなの?」


感謝出来る子はいい子に育つぞ。

っと俺は微笑む。


「マーロンとえっとだから、を差し出せって言うから殴ったら仲間が現れて、良くも仲間をって襲ってきた。」


腹減り女の名前なんだっけ?


「私は、ミスリムよ。ちゃんと覚えなさいよ。」


怒られた。


「で、差し出せって言った奴はどいつ?」


「目の前で倒れてる奴だ。」


指差して教えた。


「サイテーですね。」


「サイテーよね。」


二人の意見には同意するがもうどうでもいい。


「次はどこ行こうか。」


「お腹すいたから。宿屋で食事。


流石腹減り女だ。


「そうだな、魔物の肉が仕込み終わってれば食べれるな。」


俺の言葉を聞いてニコニコしだした。


「じゃあ決定。」


まあ俺も異論はないので直ぐに決定した。

何事もなく宿屋に帰る。


「ただいま。飯よろしく。」


「今日は早いな。依頼は終わったのか?」


宿屋のおじさんは聞いてくる。


「今日は休養日だ。俺もこいつらも服変わったろ?服屋で装備頼んできたんだ。」


「装備は大事だからな、いい心がけだ。」


「だろ。俺もそう思ったんだ。

こっちマーロンじゃないほうは、なんでこんなの買うのとか言ってくるしさ。

装備の大事さを教えるのに苦労しよ。ハハハ」


「いい加減、名前覚えなさいよ。ミスリムよ。」


「そうだな。」


「絶対、次も間違える気ね。」


「おじさん今日、部屋は空いてる?」


「今日も駄目だな。しばらく我慢してくれ。」


そっか今日も駄目か。するとマーロンが


「あの部屋で良い。」


大胆発言かと思ったが、


「あの部屋綺麗になったから。」


俺の魔法か。

確かに新しいく作ったみたいに綺麗にはなったからな。


「でも部屋が空いたら。ジョンだけ別ってのもありですよね。マーロン。」


「そうだね。」


「二人で結託して恐ろしいことを言わないでくれ。

あの部屋を掃除したのが俺なのに、俺だけ出て行く算段をしているんだ。」


俺はクラクラになってまで清潔にしたってのに。


「慈善事業家ですよね。」


俺の設定を盾にするつもりか。


「これ以上しろって言うのか?借金を返してからにしなさい。」


なんか変な感じになった。


「ククク。」


「ハハッハ。」


「ケタケタケタ。」


俺が変な感じで言ったせいか、皆で笑うことになった。

だが1人だけ変だ。


「ミスリム笑い方が変だな。」


「やっと私の名前を読んだわね。」


「さあ、飯だ。」


「無視、すんじゃないわよ。」


飯をたらふく食って飲んでまた食べて、

部屋に戻り3人で寝た。

読んで頂きありがとうございます。

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