八月十日
「八月十日(火)の12時の365日限定放送局。始まります。
今日は10日目の12時の発表です、
昨日の生存者は189/1000名でした。
現在の生存者は187/1000名となっております。
今日は脱落者が2人でましたね。」
「これからはこういう感じで徐々に減っていくんだろうな。
今日も絶好調MCハイブリッドボーイこと、ハイブリだ。
アシスタントのサワとイクイクが一緒に番組をやってくれるぜ。」
「はい今週もがんばっていきましょうね。
今日の面白現状報告は魔王は人がなるんじゃないかという噂があるそうです。
別の大陸に居る魔王は元人間の可能性が出てきましたね。」
「サワ先輩、なんでそんなに嬉しそうなんですかぁ。
今日もよろしくぅ。イクイクです。」
「今日は誰がモニターだ。今日こそハーガンか?」
「今日もジョンさんです。昨日の投票はジョンさんが見たいって言うのと、魔王を倒す主人公の修行シーンは出してやるなっていう意味でジョンさんに投票した人が多くて。ジョンさんが投票トップになりました。」
「今日は冒険者家業休みだといいがな。」
「そうですね。きっと休んでますよ。昨日あんなに暴れたんですから。魔物がですが。」
「ここは建物の中ですかね。」
「そうだななんか建物だな。」
『お待たせしました。話があるとの事ですが、どういったご用件でしょうか?』
「なんか役人みたいなおっさんが出てきたな。」
「そうですね。ゲームに出てくる僧侶にもみえますね。」
『はい。私はジョンと申します。この度、この教会への寄付と孤児院の子供達で見込みのある子を冒険者として育てたいと思っています。』
「教会ですねぇ。しかもジョンさん生き延びる事はとっくに大前提で教育者になる気みたいですねぇ。」
『何故?何故このようなことをされようと思ったのか伺ってもよろしいですか。』
「おう聞いてやれ。俺も聞きたいからな。」
『私は見た目ほど若くないのですが、仲間に恵まれましてカッパーの冒険者として生活出来ています。
しかし、余程の運が無くてはこのような生活が出来る孤児は居ないと思うんです。
私は幸い成人してから親を失ったので孤児ではないのですが。
家に財が無い為に冒険者の道を歩むことになりました。
孤児の子達は私と同じ様に冒険者が一番稼げると、冒険者になる子が多いそうですね。』
「嘘ばかりですね。でもジョンさんはそういう設定で生きていくって事ですね。」
『そうですね、大抵の職人は跡取りや弟子には困ってませんから。
冒険者になる子がほとんどです。』
「何処の世界も就職難ですねぇ。」
『そして冒険者になっても。孤児同士で集まる事もありますが。大抵はどこかの冒険者にぼろ雑巾のようにこき使われて、最後は盾にされて人生を終えるなんて事も少なくないはずです。』
「うわ、昼から重いぞ。」
『そうですね、悲しい現実ではありますが、冒険者がいなければ町は成り立ちません。』
「冒険者の役割って結構大きいんですね。」
『そこで私が孤児達を、簡単には死なない。
そんな冒険者に育てましょう。
カッパーになれるようなそんな冒険者に。
孤児の中でカッパーになるものは一握りですね。依頼が100に近づくと邪魔されるとか相談に来る孤児は居ませんでしたか?』
『なぜ、それを。』
「ホントですねぇ。ジョンさんはどうやってこの情報を得てるんでしょうねぇ。」
『私は辺境の村で稼ぎ頭をしていました。その頃のランクはアイアンでしたが。
それがシルバーランクが来たからと。他にもアイアンの冒険者が居るのに。
私がギルドの命令で宿から追い出されました。
それと、依頼が100を越えていたのに一切ランクアップについても言ってくれず。
村にも居づらくなり、その村を離れたのです。
正直言います。私はギルドを信用していません。』
「ここから推測したって事だな。村出身の冒険者や貴族の末席に居た冒険者とかが優遇されて。
違う村から来た奴や、身元のわからない奴は酷い扱いをしても当然みたいになってるんだろうな。」
『なんと、そんなことは言ってはなりません。』
「さすが教会の人間ですね、他者を貶める言葉を発したから諌めてるんですね。」
『聖職者の貴方がそこまで怯えるくらいです。
これ以上はそのことについて申しませんが、私は孤児達に邪魔されてもカッパーになれるくらい強い冒険者になって欲しいのです。
そこでまず食糧の改善のために寄付をします。
それとこれは肉です。
冒険者を目指す子に与えてください。
肉を食べて運動して体を作ってもらいます。
仕事をするならば力仕事は冒険者を目指す子にやらせてください。』
「サワ先輩、外れみたいですよ。怯えてるんだそうですよ。」
『わかりました。そこまでおっしゃられるなら、お願いします。』
「簡単に説得されたな。裏とかありそうだな。」
「ハイブリさんは、心が黒いです。」
「俺の心が黒くみえるなら。お前の目が濁ってるからだ」
「二人とも落ち着いてくださいよぉ。」
『私はそれ程長い間、この町には居ません。
それだけはご了承ください。ここの孤児だけじゃなく。
私はこの大陸全ての孤児にカッパーランクになれる実力をつけて欲しいので。』
「ジョンも無責任だな。ちゃんと面倒を見ないとか最低だぞ。」
『その考えはとてもすばらしいと思います。
ただ神の僕である。私としては殺生をしなくても孤児が生活出来る世界が来ることを望みます。』
「教会の人はハイブリさんと違う意見みたいですよ。」
『それは、・・・・いえ、やめておきましょう。叶うのを願うのではなく、叶えるために動くしかない夢ですからね。
貴方と話が出来てよかったと思います。
これから孤児達に会うことが出来ますか?』
「ジョンさん、そんな時は来ないとか言いたかったんですかねぇ。」
「そうなんじゃねぇの実現不可能な夢は寝て見ろってやつだな。」
「そんな言葉あるんですか?」
「ああ、俺の言葉だ。」
「ハイブリさんのですか。」
『わかりました。こちらです。』
365日限定放送局。は続く。
十日目のジョンは。
昨日決めたとおり、マーロンとミスリムは森に狩りに行った。
俺は孤児院に向けて歩き出した。
孤児院の場所を聞いて行くと怪しまれるかもしれないと思って。
町をふらふら歩くことにした。
この町には商業区、工業区、住居区、と呼ばれる場所がある。
その他に外壁の外にさらに低い外壁がありそこは農業区になる
同じ様に外壁の外に外壁がある場所があってそこは新区画と呼ばれている。
新区画はよそ者が集まる場所だ。
新区画と呼ばれているが要はスラムだ。
ここの中は治外法権みたいなもんな。
新区画から町に入る時に顔を確かめられる程度だ。
新区画と住居区の境界には門番が居るけど。
機能してるか怪しい。
「ここには入りたくないな。」
最初はストリートチルドレンが居たら冒険者にしようと思ったが。
しょっぱな挫折した。
無理だ、ここに入ったら病気になる。
入らなくてもわかる荒廃具合に恐怖したね。
表現するならゴミ箱だ。
実際この町のゴミをここに捨ててる可能性がある。
見た目もそうだが異臭もすごい。
俺は早々に立ち去った。
素直に居住区で教会さがそ。
でも教会ってあるのか?
孤児は教会に居るらしいことは調べたけど
教会らしいものを見つけた。
教会らしいものって言っても昭和半ばの幼稚園をイメージして欲しい。
L字の長屋で平屋だ。
見習いっぽい人が掃除をしてたので声を掛けた。
「すみません。こちらの孤児のために寄付したいのとお話があるのですが、この教会の方はいらっしゃいますか?」
「はい、こちらへどうぞ。」
中へ案内された。礼拝堂みたいので話し合うって事が無いだけ安心した。
応接間みたいなところだろうな。
ソファーじゃないのが気になるのは現代人の性か。
5分ほど待つと。
「お待たせしました。話があるとの事ですが、どういったご用件でしょうか?」
思ってたより、若いな。
40代後半って所か、ここは今辺境に近い場所だからな。
仕方ないのかもしれないな。
「はい。私はジョンと申します。この度、この教会への寄付と孤児院の子供達で見込みのある子を冒険者として育てたいと思っています。」
俺の素直な気持ちをとりあえず伝えた。
「何故?何故このようなことをされようと思ったのか伺ってもよろしいですか。」
贋金だけど金貨を10枚入れた袋をアイテム袋から出して。
手に持ったまま口を開く。
「私は見た目ほど若くないのですが、仲間に恵まれましてカッパーの冒険者として生活出来ています。
しかし、余程の運が無くてはこのような生活が出来る孤児は居ないと思うんです。
私は幸い成人してから親を失ったので孤児ではないのですが。
家に財が無い為に冒険者の道を歩むことになりました。
孤児の子達は私と同じ様に冒険者が一番稼げると、冒険者になる子が多いそうですね。」
まあ俺の場合は特殊過ぎて本当のことは話せないから仕方ないな。
孤児の現状は聞いたまま伝えよう。
俺が稼いでるのは事実だし、いいか。
「そうですね、大抵の職人は跡取りや弟子には困ってませんから。
冒険者になる子がほとんどです。」
まあ冒険者は稼げるよ、でも冒険者になった半分は一年目で死んでるらしい。
これはちょっと死にすぎだ。
「そして冒険者になっても。孤児同士で集まる事もありますが。大抵はどこかの冒険者にぼろ雑巾のようにこき使われて、最後は盾にされて人生を終えるなんて事も少なくないはずです。」
俺が死にすぎる原因を想像した結果、これが現実的だろう。
孤児同士で集まるから見栄で頑張って死んだり。
情報不足で死んだりする。
後者は、そのままで盾にされて殺される場合だ。
「そうですね、悲しい現実ではありますが、冒険者がいなければ町は成り立ちません。」
確かに成り立たないかもしれないが生き残る可能性を高める努力はして居ないみたいだな。
「そこで私が孤児達を、簡単には死なない。
そんな冒険者に育てましょう。
カッパーになれるようなそんな冒険者に。
孤児の中でカッパーになるものは一握りですね。依頼が100に近づくと邪魔されるとか相談に来る孤児は居ませんでしたか?」
俺の予想が当たってるかカマをかけた。
「なぜ、それを。」
何となく、敵意みたいのを依頼100回目超えたときに感じた。
気のせいだったかもしれないが、これを聞く限り間違ってなかったと思った。
「私は辺境の村で稼ぎ頭をしていました。その頃のランクはアイアンでしたが。
それがシルバーランクが来たからと。他にもアイアンの冒険者が居るのに。
私がギルドの命令で宿から追い出されました。
それと、依頼が100を越えていたのに一切ランクアップについても言ってくれず。
村にも居づらくなり、その村を離れたのです。
正直言います。私はギルドを信用していません。」
これでギルドを信用するほうがおかしい。
手っ取り早く金を稼げるから利用するだけだ。
「なんと、そんなことは言ってはなりません。」
あらまあ、そんなに焦って、ギルドの権力は教会より上か。
普通だと教会って最大権力だと思ったんだけど、それとも中央だと教会が強くて、辺境だとギルドが強いのかもしれないな。
「聖職者の貴方がそこまで怯えるくらいです。
これ以上はそのことについて申しませんが、私は孤児達に邪魔されてもカッパーになれるくらい強い冒険者になって欲しいのです。
そこでまず食糧の改善のために寄付をします。
それとこれは肉です。
冒険者を目指す子に与えてください。
肉を食べて運動して体を作ってもらいます。
仕事をするならば力仕事は冒険者を目指す子にやらせてください。」
筋トレだ、敢えてきつい仕事そさせて体を苛め抜いてもらわないと冒険者としては成功しないだろう。
「わかりました。そこまでおっしゃられるなら、お願いします。」
俺が子供を甘やかせみたいに言ってないからかな。
きつい仕事をやらせることを考えてるのかな。
まあ体が壊れない程度なら、本当に冒険者になってから活かせるはずだ。
あとこれも言っておかなきゃな。
「私はそれ程長い間、この町には居ません。
それだけはご了承ください。ここの孤児だけじゃなく。
私はこの大陸全ての孤児にカッパーランクになれる実力をつけて欲しいので。」
長居出来ない理由は荒稼ぎしてるとギルドに睨まれるからな
何週間も同じ町には居られない。
「その考えはとてもすばらしいと思います。
ただ神の僕である。私としては殺生をしなくても孤児が生活出来る世界が来ることを望みます。」
すばらしいか?魔物が居なければ人同士で争うし殺生をしない世界って生きてないだろ。
俺が思ったのは誰も住んで居ない、死の星だ。
「それは、・・・・いえ、やめておきましょう。叶うのを願うのではなく、叶えるために動くしかない夢ですからね。
貴方と話が出来てよかったと思います。
これから孤児達に会うことが出来ますか?」
世界に誰も居ないから出来るんでしょうねって言いそうになった。
言ったところでどうしようもない。
「わかりました。こちらです。」
連れて来られた先では子供達が布を縫っていた。布を織っていた?
おそらく自分達の服だろうな。網目も粗い服だ。
イメージは麻の袋を着てるみたいな感じだ。
「これが孤児の現状か」
「驚かれたでしょう、でも手に職を就けさせようと自分の物は自分で作らせてるんです。」
手に職っていうか職人のレベルでもないけど。
金を渡して服を買えって言いたいのだがぐっと堪える。
言ってもしょうがないからだ。
とはいっても皆、目に力が無いな。
「この中で冒険者になりたい子は居ますか?」
何のことかと顔を上げる子供たち。
「僕はなりたい。」
1人が言うと。私も僕もとほとんどの子供が目を輝かせて言う。
「そうか皆なりたいのか。どんな冒険者になりたい。」
「強い冒険者。」
1人の子が言う、12歳くらいか。
「強い冒険者ってどんな冒険者を言うの?」
「そんなの決まってるよ、どんな魔物でも倒せる冒険者だよ。」
子供らしいことを言う。
集まってくるのはこのくらいまでの歳の子だもうすぐ成人の13、4の子達は現実を見ている。
怖いんだ、でも冒険者じゃないと生活が出来ないのも知っている。
「じゃあ強い冒険者になるにはどうしたら言いのかな?」
これを言うと皆黙った。
14歳くらいの子が声をあげる。
「俺達はなれない強い冒険者には、強い冒険者は最初っから強いんだ。」
諦めてる子供、運命を受け入れてるのか。
とりあえず全員に召喚術を使えるように、能力譲渡は使った。
もちろん無詠唱でこっそりと。
「いくつか言わせて貰おう、冒険者になった1年目、半数以上の冒険者が死ぬ。
そのほとんどが孤児出身と言ってもいい。
何故死ぬ可能性があるのに何もしない。
最初っから強いと諦める。
じゃあ初めから強いものがなんでブロンズランクやアイアンランクから始める。
いきなりシルバーで始まらないのは何でだ答えろ。」
諦めている14歳くらいの子に答えさせる。
「経験を積まないと危ないから。」
経験ってわかってるじゃないか。
「それはお前らと何が違う?
お前達が死ぬのは考えないからだ。
先を見ないから死ぬ。
孤児だから金が無いんだ、装備が整えられないんだと言い訳をする。
金が無いならブロンズランクで町の中で働いて金を貯めればいい。
力がないなら街中で力仕事を探して鍛えればいい。
自分に言い訳をして出来ないと決め付けて、どうして冒険者として生きていけるんだ。
俺は生きていけると思わない。
なら何をするか、体を鍛える、金を貯める。
次は、教えを請うだ。
経験が必要だと言ったな。
経験は依頼をこなすだけか?ちがうだろ。
先輩の動きを参考にしたり、先輩がどうやって倒してるかとか、やることは色々ある。
それを諦めてるから。死ぬんだ。
生きたければ考えろ、行動しろ。強くなれ。わかったか。」
諦めてる奴も死にたいわけじゃないんだ。
全員鍛えてやる。
「あなたは一体何を。」
俺の台詞に驚いてるみたいだ。
俺はただ金を捨てに来たんじゃない。
未来ある子供を育てに来たんだ。
「何をじゃない、あんたが生きる術を教えないからここを出て行った子供達が死んでいるんだぞ。
育てて成人になったらポイ捨てか?
ここを出て行った孤児が何人生きてるか知ってるのか?
そもそもここに挨拶に来る奴は居るのか?
ここに戻ってきて。これから巣立つ孤児のために冒険者のことを教えに来ないのは何故だ。
それは死んでるからなんだよ。
ランクをあげる前に死んでるんだよ。
ここに相談に来る奴が居るみたいだが、それは冒険者として成功してないから子供達に指導したりはしないんだろう。
俺が寄付した金でちゃんと肉を食わせろ。服を調えろ。
こんなボロの服を作らせてるくらいなら、生きていけるように体を鍛えさせろ。」
俺は言いたいことを言ってやった。
あんな服なんて意味が無い。
ほとんどが冒険者ならせいぜい投資して、冒険者の稼ぎから少し寄付を貰ったりしたほうが。
どれだけ効率がいいか。
「なんて無礼な。」
無礼だと、金貰っといてそんなことよく言えるな。
「そうかじゃあさっきの金を返せ。俺はここの子供達を助けないし。寄付もしない。」
もっと怒れ、そして踊れ、俺を楽しませろ。
「そんなこと。」
「させないとでも言う気か。俺はこの子達を生かしたいんだ。
お前を生かしたいわけじゃない。」
俺はなんでこんなに感情的になってるんだろうな。
「冒険者になりたい子供はついて来い。俺が強くしてやる。
神父、この子らを4日ばかり借りるぞ。
その間にこの子達を強くして返してやる。」
子供達をつれて歩き出した。
14歳くらいの子もちゃんと付いて来てるな。
「お前達遊びに行くんじゃないからな。
魔物が居るところに行くんだ。集中してないと死ぬからな。」
「はい」
「はい」
「はい」
結構、皆真面目だな。
だが返事がバラバラだ。
まあコンなもんか。
「なんだ、こんなに子供をつれて。」
門番に聞かれる。
まあ当たり前だよな。
「この子達の体を鍛えるために散歩してくるよ。」
孤児達を見て、真剣な顔を見たんだろうか。
門番が頷いた。
「そうか、気をつけていけよ。」
簡単に信じてくれるんだな、ありがとう嬉しいよ。
「ああ大丈夫だ、子供は無事に帰ってくるよ。」
森に入り少し行くと俺はギーガル達を出した。
それにモクジンも出す。
「お前らこれから戦うのはこんな奴らだ、現実を見ろよこんなデカイのと戦うことになるんだ。」
少し厳しいが甘やかしても死ぬだけだ。
「こんなの怖くない。」
おーおー強がっちゃって。
「無理だよ。」
まあこうなる奴も居るよね。
「だから冒険者なんて無理なんだ。」
相変わらず諦めてるね最年長。
じゃあこれを受け取ってもそんな顔が出来るかな。
「そんなお前らに魔法のカードをやろう。これはガービットだ。」
ガービットのカードを10歳未満の子供に渡した。
ギービットのカードを13歳くらいまでの子に渡した。
ガーガルのカードを残りの子に渡した。
「このカードを持って召喚って言ってみろ。」
「召喚。」
「召喚。」
「召喚。」
子供って素直でいいねぇ、すぐ召喚してくれた
皆、で召喚って言うと、次々に魔物を出していった。
「モクジン。この魔物たちに倒せそうな奴を瀕死にして連れて来てくれ。」
モクジンならちゃんと魔物を選んで連れて来てくれるだろう。
「主のご命令しかと承りました。」
そう言うとモクジンはすごい速さで居なくなった。
子供達はすげぇとか可愛いとか言っている。
この場には8人の子供で5人が男の子だ。
強くなって欲しいものだ。
「お前達出せたか。それは召喚魔法だ。そのカードから魔物を召喚する魔法だ。
それと一緒に魔物を倒すんだ。
そいつらの成長はお前らの成長でもある。
まずはそいつらが周りを警戒してくれるようにお願いして、この森を歩く。」
さて、何処まで頑張れるかな。
森なんて歩いたことないだろうしな。
「「「「はい。」」」」
声が揃ったな、気を引き締めてくれたならいい。
森を歩いていく。
そしてしばらく歩くと小休止を取る。
「お前ら休め。疲れただろ。」
一斉にしゃがみこんだ。
「お前らわかったか。装備以前の問題って事が、森を歩くだけでそれだけ疲れるんだ。
どうやって森を歩いて魔物を倒すんだ。
出会った時には疲れて戦えないじゃ殺されるぞ。」
孤児達は慣れて居ない森歩きに疲れ果てている。
「最後に出した魔物でこいつらを殺せ。」
モクジンが魔物を連れて帰ってきてたので、その魔物を殺させる。
ギービットとガービットが20羽くらいだ。
孤児達はガービットとギービット、それにガーガルを操って攻撃する。
「そうだ、ちゃんと命令して、その通りに動いたら褒めてやれ。
召喚した魔物は道具じゃない仲間だ。
仲間はちゃんと労わってやれ。」
みんなで必死に攻撃してる間に俺は飯の準備をする。
あぁ、解体のスキルも渡しておくか。
「殺した魔物を解体しろ。解体って思えばいい。」
「うわ。毛皮と肉になった。」
いや~素直でいいねぇ
肉と毛皮やホネに解体されてる物を見て皆ビックリしている。
「肉を持ってこい。それが今日の晩飯だ。
疲れただろう今日はここで野宿だ。」
まず木を何本か置いて、それがずっと燃えてるのをイメージして想像魔法火を想像する。
火が燃える。燃えてるはずの木に変化無し。
俺の想像魔法は変だな、便利だからいっか、火の用意は出来た。
俺は簡易の長方形の枠だけの台を火の上に置く。
想像魔法で今度は土から金属だけだして、串を作る。
串を火に入れて消毒する。
この火はちゃんと熱い、なのに下の木は燃えてない。
「そんなことより。っと馬車を出してっと。」
馬車に想像魔法の清潔を掛ける。
それとその周りにギーガルとモクジンを配置して。
「皆、頼むぞ今日はここに泊まるから周囲警戒して守ってくれ。
人が来たら、モクジンに連絡。
モクジンは俺に報告を頼む。」
「御意。」
これでよしっと。
子供達の解体が終わったようだ。
「よし、お前らその肉をこの串にさして、その台に置いて肉を焼くんだ。」
「おお~」
皆、串に肉を刺して台においていく。
「早く焼けろ~。」
焼けると。
「うめぇ~」
「うわ~美味しい。」
皆、焼けたそばからどんどん肉を頬張っていく。
ガービットやギービットは量は無いが美味い。だから肉はギルドでも高く売れる。
興奮してたのもあるだろうが、飯を食い終わってすぐに寝るものも出てくる。
清潔の魔法を掛けて馬車に乗せていく。
最年長の子供だけ馬車に乗せずに火の番をさせた。
「お前はこの中で最年長だ。夜の火の番を覚えろ。
料理で使った火は少し特殊だ、普通はこの魔道具を使う。
枝を拾ってきて。その魔道具に魔力を流せ。」
「はい。」
魔力を流すと火が空中にボッと出て木に落ちていく。
「そうだ、そうして火が出る。火の番ってのはその火を絶やさないことだ。」
人を何人か召喚して枝集めをさせた。
「こうして火を絶やさずに今度は夜の番だ。周りを警戒しろ。
周りに何が居るか常に把握しろ。物音や異変にも気をつけろ。
今日は夜中までだ。その後は俺と交代だ。」
「俺そんなの初めてだ。出来るわけがない。」
「出来なかったら他の孤児もお前も死ぬだけだ。おやすみ。」
俺はその場で寝た。
まあ何かあっても対処出来るようになってるしいいか。
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