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この美しくも過酷な世界の中で  作者: た~りぃ
第一章 幼年編
1/22

001話 赤ちゃんになっちゃった

初めての投稿になります。拙い文章ですがよろしくお願いします。


週に1,2回程度でまったり投稿していきたいと思います。

目が眩む強烈な光。


耳を劈くクラクション。


周囲から起きる甲高い悲鳴。




(何でこんなことになったんだろう?)


多田良(たたら)悠人(ゆうと)はその光景を見ながら考える。


今日は特にいつもと変わらない日であったはずだ。


大学入学時から一人暮らしを始めた家で目を覚まし、

楽単講義に出席するために大学へ向かい、

ほぼ完成している論文を教授に見てもらう為に研究室に顔を出して、

自分の自由な金を得るためにアルバイトへ向かう。


ただそれだけのはずだった。


いつもとちょっと違うところと言えば、アルバイトの帰りに信号待ちをしていた時、突風が吹いて、隣の女性の帽子が飛んでしまったこと。

普段の悠人なら「ああ、かわいそうに」で済ませるはずが、今日に限ってつい手を伸ばしてしまったこと。

そこで誰かにぶつかられたのか、後ろからの衝撃でバランスを崩して道路に飛び出してしまったこと。


すべてがちょっとした「いつもと違うこと」だった。


その結果、悠人は大型トラックの目の前に身を曝している。


(って、こんだけ考えてもまだトラックがぶつかってないってことは、これって死ぬ前に時間がスローになるってやつ?)


多田良悠人は悟る。


(あぁ、俺死ぬのか)


そして強い衝撃とともに意識が暗転する。






――――――――――


―――――――


―――――






再び意識が戻る


水の中だろうか。独特の浮遊感を感じる。


だが息苦しさはない。むしろいつまでもここにいたいと思えるほど安らかな気持ちですらある。




コポォ―――




何の音だと判断する暇もなく、急激に体が圧迫される。


きつい。


身動きをするどころか、目を開けることすらできない。命の危険すら感じる。


永遠に続くかと思われたその地獄が、唐突に終わる。


周囲に光が溢れ、圧迫感もなくなる。



「おぎゃあ!おぎゃあ!」



どこからか赤ん坊の泣き声が聞こえる。だいぶ近くだ。



「――――――!!」



聞き覚えのない声。そして自分が何かに抱えられているという感覚に、急激に意識が覚醒する。



「―――メリッサ様!おめでとうございます!元気な男の子です!!」



「おぎゃあああ!」

(なんで俺、赤ちゃんになってんの!?)



こうして多田良悠人は、転生した―――

読んで下さってありがとうございます。

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