消去法から始まる出会い
生物……教科としては高校で物理より好まれず寂しい教科
その少数派がゆえその好みが他の人とあった時、より絆を結ぶ
奥深く繊細どんな情景の訪れにも身近に生物が関わってくる
生物の単語一つ一つには深い意味がある
歴史にはその単語に歴史的背景が込められていると考えれるがが生物はどうだろう
パッと思いつくのは花言葉だけどそれだけでは無い、、
それは何を表すのか、どんな機能があるのか、善?それとも悪?それはパッとわかるものでは無い深く考察し隠れている意味を自分で探してやっと見つけれるもの
それは永遠に分からないかもしれないし案外簡単にわかるかもしれない
これはそんな美しい生物を好む高校生の話
そしてこれは同じ夢を目指す高校生の話
そしてこれは⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯
「あぁ⋯重いなぁ⋯」
朝から気が重い、春だと言うのに。
そう、春。
なんなら春休み真っ最中だ。
春休みならパーッと友達とボーリングに行ったりだとか、映画を見に行ったりだとか遊ぶだろう。
少なくとも去年はそうだった。高校受験が終わり羽をのばし遊びまくる。まさにパーッと遊ぶを表したみたいな春休みだった。
しかし今年は訳が違う、、、
高校1年生の数学やら英語やらにメタメタにされ春休みどう過ごさなければならないかを思い知らされている。そんな気が重い中朝に今年の教材が届いてしまった。気持ちも教材の重量も重い。ダンボールの中に入っているのだが開けたいという気持ちと開けたくないという気持ちがある。開けたら地獄を見るとは分かっているものの、どんな教材があるのか、どんな問題集があるのか、そしてどの教科がいちばん辛そうなのか。この好奇心は湧き出てきたら止めることが出来ない。
「はぁ、春休みの宿題もここに入ってるから開けるしかないのがいやらしいんだよなぁ~」
というわけで早速開けてみるのだが、これがまたキチキチに入っているもので中々取り出せない。
やっとの思いで取りだしてみると、
「やっぱり数学多いな⋯シャート式、、、ぶ、分厚い」
その他のものにも目を通してみると他とは違う圧倒的分厚さを誇るものがあった
「せ、生物、、、、理系生物なんだこれ⋯分厚すぎる⋯」これが言葉にならない叫びというものなのだろう
ページ数に2度見をすることとなってしまった
正直2度見なんてアニメの世界だけだと思っていたのだが実際にしてしまった。
なんとその数960ページ
うん、無理、無理、無理というのも別に僕は生物が好きという訳では無い
これぞまさに消去法なのだ⋯
去年の秋理系に進むことは決めていたのだが理系は化学は必須で物理か生物、どっちを取るかという選択を迫られていたのだ
迷ったら物理の方がいいと言われたのだが正直物理基礎の時点で心が折れていた。つまりはもうその時には時には物理から逃げたい一心だったのだ。
「くっ、、、、それにしても多すぎる、多すぎる、多すぎるぅぅうううう」
進級式
春休みが明けてしまった。
この彩奏高校では高一の秋に選んで文系、理系、そして理科の科目によりクラスが分けられる
生物はあまり人気がないので毎年大抵1クラス
もちろん今年も1クラス
1学年400人もいて生物を選んだのが今年は37人⋯
やっぱり人気がないなぁ⋯
そんなこんなで朝のホームルームのチャイムがなる前にしっかり席に着く
正直変わったことは去年とあまりない
名簿を見た感じ知っている人は居ない、、、、、、、
と思っていた。本当に。教室のドアが開くまでは。
動揺が隠せない。心のと脳が追いついてない
そう、ドアが空いて見えたのは綺麗だ黒髪に少し緑のメッシュが入っていて何故か制服の上に白衣を着ている一般的に見れば不思議ちゃんと思われるであろう人だ。でも僕は知っている。なぜなら彼女は中学2年生の頃に引っ越してしまった幼馴染だからだ。そして知っている、彼女はユーモアに笑いを重ねて話上手を掛けたような人だと。それと同時に真面目で努力家だということも。
実際それなりに仲が良かったし、席が隣なので勇気を振り絞って話しかけてみることにした
「あのさ、久しぶり、、、僕の名前は」
「彩葉 楓」
「彩葉 楓君!」
「なんだ覚えてたんだ。久しぶり紅葉、七瀬 紅葉」
「もちろーんですよ~何せ幼稚園、小学校、部分的に中学校を共にしたThe 仲間、The 親友ですからね~!」
「なんか、懐かしいね。2年ぶりかな、、?」
「そうだねー!そういえば楓くんも生物選んだんだ~まぁ楓くんは生き物好きだったもんね~」
「俺物理出来ないからな⋯そういう紅葉は、、、確か生物得意だったな。思い出したわ」
「そうですよー!私と言えば生物、生物と言えば私みたいなとこありますからね!というのも将来は獣医師になるのが夢なのでやっぱ生物は真剣にやった方がいいのかと物心ついた時から⋯」
「物心ついた時からはさすがに早い⋯けどたしかにすごい出来てたよね、」
「そうですそうです!ここだけの話理系生物はとりあえず全範囲終わらせてたり終わらせてなかったり⋯」
「あの量をもしもう終わらせてるんだったら脳のキャパどうなってるんだよ、、、けど真っ向から否定できないのも確かなんだよなぁ」
「楓くんはけど勉強としての生物じゃなくて教養としての生物はとてもとくいじゃないですか??勉強の生物ができる私と教養の生物ができる楓くんが組めばどんな生物の問題も解けますよ!!」
「いや確かに図鑑とか見てたからそういうのは分かるけど大学受験とか見据えると圧倒的に不利だろ俺」
「いいですかー?勉強としての生物が得意な私からすると図鑑を見ただけであの虫はなんちゃらだ!とかあの花の花言葉はうんたらかんたらだ!とか全然覚えられないんですよ⋯確かに私は生物が好きですがそれは勉強の体の仕組みを知ったりすることが好きで、動物も好きだけど虫や花にはあまり興味がわかないからなぁ~そういう意味では楓くんの方が生物が好きなのでは??生き物が好きだから図鑑を見ただけでスラスラと頭に入ってくる⋯やっぱり楓くんも生物が好きなんですよ~」
「そうなの、、、かな⋯?うーん、、うーんけど正直僕は生き物の体の中とかは興味無いからお互い別の方向で生物が好きなのかもね」
「絶対そうですよー!お互い高め合う存在ということ⋯つまり唯一無二の仲間でありライバル⋯カッコイイ⋯」
「まぁそれで言うとこれからはほとんど俺が助けてもらうことになりそうだけどな、、」
「教えてくださいよ色んな生き物のこと!生物マスターに私はなる!!!!!」
「まぁ機会があったらな」
ホームルームがそろそろ始まりそうなので会話をやめて背筋を伸ばす
初めて見る先生ということもありクラスには緊張感が走る
それにしても、まさかここで幼馴染と会うとはな⋯
個人的には結構嬉しい⋯仲は良かったしそれに、それなりに話も合うし、ちょっと可愛い、、、かも?
これは消去法で始まる出会い
これは消去法から始まった出会い
そんな生物が結ぶ物語
読んで頂きありがとうございます
初めて物語を書いてみたのですがむずぅううううううい
それではまたどこかで
ミトコンドリア風ミートコーンドリア