[おまけ2]やわらかい友情
固いの対義語はやわらかい、のはず?
「本当にすまなかった。」
私が悶々としていると、ルースが深々と頭を下げて、謝ってきた。
今日は色んな人に謝られるな。
正直言って、言われたときは怖かったが、別に剣を首に突きつけられながらではなかったから、本当に殺すつもりがないことには、ルースとセルファスさんが喧嘩しているとき___あの時の迫力?殺意?は本当に死ぬかと思うほど怖かった___で気づいていた。
___あれと比べると、ね……。
だからあんまり気にしてない。そう伝えると、泣きそうな顔でありがとう、と返された。
「その言葉はそういう経緯があったのですね。」
扉の前にいたセルファスさんが顎に手を当てて考え込んでいた。三人で話をしたときからずっと気になっていたようだ。その姿は様になっていて、わざとらしさが一切ない。
___イケメンは何をやっても様になるな。
私が物凄くどうでもいいことに感心していると、カイトがセルファスさんに駆け寄って、肩に手をおいた。
「ホントよかったよなー。ルースが犯罪者にならなくて」
「そうですね。私はてっきり、ルースが女性を苦しめる性癖を持つ人だと思ってましたよ。」
セルファスさんはさらりと爆弾発言を落としていく。
「んなわけねえーわ!俺は女性にはいつも優しくしてる!」
「誤解が解けて良かったです。このままルースを牢に入れるところでした。」
ルースは必死に食って掛かるが、セルファスさんはまたさらりと以下略
「セルファス!おまっ、俺をからかってるだろ!?」
「まあまあ。よかったじゃないか、無事誤解が晴れて。」
どうやらこの三人の中では、カイトがクッション役らしい。
からかいすぎるセルファスさんとすぐ挑発に乗るルースを止めるのは大変だと思ったが、ずいぶんと手慣れているようだ。
___これが三人の普通なんだな。
私にはそういう関係の人は居ないから、この時はちょっと羨ましかった。
ちなみにこのあと…………。
「ルース、一般人を怖がらせたから、減給三ヶ月ね。」
「え!?ユーリス様、流石にそれは酷くないか!?」
「相手が貴族なんだから、捕まんなかっただけ良いと思うけどなぁ」
「分かりました!その罰、慎んでお受けいたします!」
なーんて会話が、あったとか……。
次の日、部屋を覗いていたカイトから、青い顔をしたルースが面白かったと、笑いながら教えてもらった。
あの友情はどこぞへ___?
大切でもからかいたい気持ちは変わらないのだ!




