表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
(仮)アルドの異世界転生  作者: ばうお


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

41/521

41.アシェラ part2

41.アシェラ part2




タメイの馬の後ろに乗せられて2時間程。


「アルド様、馬がもたねぇッス。休憩ッス」

「分かった、水場だな?」


「そうッス、流石アルド様」

「ちょっと待ってろ」


オレは空間蹴りで上空から水場を探す。

見える場所に水場を見つけたオレは、直ぐに降りていきタメイに水場の場所を教えた。


休憩中もアシェラの事が気になる。

きっと顔を見て話をしないと、落ち着かないんだろう。


30分程して馬に餌をやり水を飲ませ終わった。

ここからは30分程、馬と一緒に歩いていく。


やっと休憩が終わり、やっと馬を走らせる。

気持ちだけが焦ってしまう。焦っても良い事なんて、無いのは分かっているのに……


「アシェラ……」


タメイがチラッとこちらを見た気がした。


馬を走らせたり、歩かせたり、きっとオレの分からない理由があるんだろう。

何度目かの休憩の時にタメイに聞かれた。


「アルド様は変わってるッスねぇ。そりゃ、アシェラ様は美人になると思うッスよ。でもアルド様なら選びたい放題でしょうに……」


オレはタメイに苦笑いでしか返せなかった。

自分でもそう思ってたから……


日本でも恋愛なんて何度も経験したはずだ。どんなに好きだったとしても、2年もすれば焦がれるような想いは消えてしまう。

オレは何でこんなに……誰か教えてくれ……


こうして進んで夕方になる頃、前方に男と子供の2人組を見つけた。

心臓が高鳴る……


横に並んで顔を見た。


「ハルヴァ!」


つい声が出てしまう。男は驚いてこちらを振り向いた。

その横にはローブ姿にフードを被ったアシェラがいた……


「アシェラ!」


オレは馬を飛び降りてアシェラの前に出る。


「アルド?どうして……」


オレは言いたい事が沢山あったのに、言葉が上手く出てこない。


「アシェラ、オレ、行ってほしくなくて、父さんに話して、タメイがここまで……」


自分でも何を言ってるのか、良く分からない。


「アルド様!」


ハルヴァがオレの名前を大きな声で呼んだ。


「息を大きく吸ってください……そして吐いて……吸って……吐いて……」


スーーーーハーーーーースーーーハーーー…


「落ち着きましたか?どうしてここにいるのか話せますか?」


オレはハルヴァの眼を見て、1つだけ頷いた。


ここまでの事を、自分の気持ちを隠したままに大まかに話す。


「そうですか、昔のヨシュア様の婚約破棄の話が拗れているのですか……」

「そうだ、必要ならブルーリングでアシェラの母方の家を丸ごと引き受けても良い。アシェラが無理に結婚する必要なんて無いんだ」


ハルヴァはアシェラを見る。


「アシェラ、アルド様はこう言ってるがどうする?」

「私はカシュー家に嫁ぐ。それは変わらない」


「だ、そうです。アルド様ありがたいとは思いますが、このままお帰りください」


オレは眼の前が真っ暗になった。

何も言わず俯くだけのオレを、アシェラとハルヴァが礼をして歩き去っていく……


どうなってる……オレの独り相撲で誰も望んで無かったのか……アシェラでさえも……

オレは下を向いて呆然としてると、



頭をはたかれた。



誰がやったか……驚いて見てみると、タメイが眉間に皺を寄せて拳を握っていた……


「あー、アルド様。ちょっと今のアンタ、ムカツクッスよ」

「は?」


「分かって無さそうだから言うッスよ。アンタどうしたいッスか?婚約破棄がどーのー、家がこーのー、自分の気持ちはどうなんだって聞いてんッスよ!アンタ男だろ!まず自分の気持ちを、惚れた女に話すのが筋ってもんでしょうが!」

「……」


「早く行け!これが本当の最後のチャンスっすよ!」


オレはタメイを見て頷きながら走り出す。


「ありがとう、タメイ。でも、テメエ、普通にしゃべれるんじゃねえか!」


ダメなら、もうそれで良い。

ただ聞いてほしいんだ。オレの気持ちを……


「アシェラ!」


ハルヴァは少しだけ鬱陶しそうに、こちらを見た。

アシェラは俯いたまま背中を見せている。


「アルド様、申し訳あr……」


「好きなんだ!!」


オレは叫んだ。ハルヴァが何か言いかけたがどうでも良い……


「行くな!!アシェラ!!オレの傍にいてくれ!頼む……お前が好きなんだ……」


アシェラは振り向いたが、俯いたままで顔は見せてくれない。


「かあさまの所に行く……」


ああ、、、ダメだったか。でもしょうがない。


「そしたらアルドの所に帰る……」


やっと顔を上げて見せてくれた。

泣いていたんだろう……眼が真っ赤で腫れている。


どうしてこうなったか分からないが、アシェラもオレを好きでいてくれたんだ、と心から信じられた。


オレはアシェラを抱きしめた。


2年経ったら気持ちは冷めてる?そんな事どうでも良い……

オレはこいつを一生離さない。そう決めたんだ。



「ゴホンッ」



ハルヴァがわざとらしい咳をした。

オレは我に返って、飛び刎ねるようにアシェラから離れる。


「あー、ハルヴァ?……ハルヴァ…さん?……お父さん?」


最後の言葉でやっと笑ってくれた……これで正解だったのか……良かった……


「いやー、アルド様の心が聞けて、このハルヴァ感動しました!」


え?ハルヴァってこんなキャラだっけ?もっと寡黙な騎士って感じじゃなかった?

思っても絶対に口には出さない。


「邪魔かも知れないが、オレも一緒に行かせてほしい」

「分かりました。まだ先は長いですが急ぎましょう。それで良いな?アシェラ」


アシェラはオレとハルヴァを見て頷く。

そうなると、タメイとはここでお別れだ。


「タメイ、オマエのお陰で助かった。本当にありがとう」

「気にしなくていいッスよ。お姫様を大事にするッス」


そう言い残し、タメイは馬を歩かせ去っていった。





ここからは徒歩だ。オレは気持ちを引き締め、ハルヴァ達に同行する。

道中の休憩は最低限だった。ひたすらカシュー領を目指す。


これだけの強行軍なら追いつくのに、あれだけ時間がかかったのも頷ける。

暫くすると途中に領境の関所があったが、ハルヴァの顔を知ってる者だったので楽に通る事ができた。


その際、オレの顔を見てしきりに首を傾げているのが印象的だった。


「ハルヴァ……お父さん」

「まだハルヴァで大丈夫ですよ。将来、呼んでもらえればね」


そう言ってウィンクする。

やっぱりイメージが違う……誰だ、こいつ……


「ハルヴァ、カシューの街までの予定を教えてほしい」

「このまま夜通し歩く予定です。明日の昼には到着するかと」


「そうか、オレは良いがアシェラが……」

「これはアシェラが言い出した事です。そうしないと母親に生きて会えないと……」


「……分かった」

「キツければアルド様は、後から来られても……」


「いや、オレもアシェラの母親に会っておきたい。このまま同行させてほしい」

「分かりました。ありがとうございます……」


そこからは会話は最低限だけだった。

話す体力さえも惜しいと、ひたすらに前だけ見て歩いていく。


途中、1時間だけ仮眠を取った。

装備を脱ぎ、ゆっくりと休めたのは何時間分の休憩に値するのか……


起きてからは、またひたすらに歩いていく。

隊列はハルヴァ、アシェラ、オレの順番だ。

シンガリをおれが務めるのはハルヴァが難色をしめしたが、そこは男として押し切らせてもらった。


道中、魔物や動物の気配を感じる事もあったが、脅しの魔法を撃ち込んでやると逃げていく。

万が一、襲われたとしても大抵の魔物は問題はない。オレとアシェラに、更に強いハルヴァまでいるのだ。

幸いな事に襲われる事もなく旅路は進んでいった。


そして、とうとう目的のカシューの街が見えてくる。

幾分か予定より早く、カシューの街に到着する事ができたのは、皆の頑張りがあったからだろう。


アシェラの母親はグラン騎士爵家にいるらしい。

オレ達は駆け出しそうになりながら、目的地のグラン騎士爵家を目指した。





読んで頂きありがとうございます。


次の投稿は7/28日8:00の予定です!


高評価、ブックマークして貰えるとモチベが上がりオラが喜びます

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] うーん? やっとくっつくのかな? 遅かったぐらいだけど、しかし、1人目の婚約者との間に、なんか要らない障害もありそうで、、、ここから読むのが憂鬱 義理のお母さん予定とのことだけならいいんだけ…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ