Bブロック 1を飛ばして第二試合
Bブロックの戦いが始まった。
第一試合はラーベルの試合・・・なのだが、特筆すべきことの無い試合であった。
ラーベルの圧勝であった。
元々、ラーベルの能力はビフラーイの中でも非常に優秀であった。
そこに戦闘の基礎を叩き込んだので、当然ながらその分だけ強くなっていたのである。
予選を勝ち抜いた程度の人間では全く相手にならなかった。
この試合で特筆すべきことは
「鍛え上げられた肉体、健康的なスマイル。
私、大好物です!!」
と実況のサーナさんが大興奮で叫んでいたぐらいである。
「それでは続いて闘技大会一回戦最後の試合となります。
ピエール選手とトマス選手の試合です。
魔法学園の生徒同士の対決となります。
ピエール選手は金髪をツンツンに立たせた如何にも俺様と言わんばかりの顔立ちですね。
非常に大好物です。
一方のトーマス選手は紫色の髪を清潔に整え、眼鏡をかけた優等生タイプですね。
こちらも非常に大好物であり、対象的な2人が並ぶ姿は垂涎物でありますね!
どう思いますか、ターニャさん?」
「いえ、その事に同意を求められても困るのですが・・・それに性癖広すぎませんか?」
「私はありとあらゆる妄想を愛するものですから当然です!
さて、真面目な話に戻すと2人の勝負はどう見ますか?」
「2人ともソーサラーですが接近戦が出来る分トーマスさんが有利ですかね。
ただ、魔法1発でひっくり返るのがソーサラーですので何とも言えないです」
「さて、試合が始まりましたが。
おおっと!!
ピエール選手がいきなり魔法を発動した!
これは一体どう言う事でしょうか?」
「恐らくは試合開始前に詠唱を済ませておいたのでしょう。
ルールには禁止されていないので穴をついた上手い戦法ですね」
「これは・・・トーマス選手の周りの空気の色が変わっていく!!
そして、ああっと!
トーマス選手、急にもがき苦しみ始めたぞ?」
「あれはポイズンクラウドですね。
周辺の空気を毒に変える魔法です。
高位になると致死毒に変えるのですが、今回は神経毒の一種のようですね」
「これは早々に勝負が決まったか?
倒れたトーマス選手に魔法を解いたピエール選手が近づいていく」
「ああ、これは勝負が決まりましたね。
・・・トーマス選手の勝ちです」
「え?それは一体?
あっと、突然トーマス選手が杖でピエール選手の右足を突きながら立ち上がった!
そのまま、後ろに回り込んで左の膝裏を杖で突いて膝が落ちた所に首を杖で挟んだ!
そのまま締めあげていき・・・腕がダランと力なく落ちる。
これはピエール選手、完全に落とされたか!?」
「あれは落ちていますね。
勝負ありです」
「これは一体どう言う事なのでしょうか?」
「簡単な話ですね。
ピエール選手には毒に軽い耐性があるんですよ。
あの程度の毒なら効かないのですが、敢えてかかったフリをすることで油断を誘ったわけです」
「なるほど、そう言うことでしたか。
これにより準決勝進出の4名が出揃いましたね。
暫くの休憩の後に準決勝が始まりますのでお手洗いなどは今のうちに済ませておいてください」




