表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
エターニャへようこそ〜アマテラス伝説〜  作者: 古葉七
第二部 〜アマテラス伝説〜
281/285

復活した邪竜

兵士の一報に焦ったのは老中である畑沼さんの方であった。


「なんじゃと!?

その報は真か?」


「はい……この天守閣からも姿が見えると思います」


兵士の話に私たちは外に出て辺りを見回す。


すると遠くの方にウネウネと動く巨大な山のような影を見つけた。


「あれは一体なんなのじゃ?」


「かつてこの国を滅ぼしかけたと言われる伝説の邪竜でございます。

神の遣いである巫女が聖なる刀を持って封印されたとか。

その後、巫女の子孫が代々封印を受け継いでいたと聞きましたが」


「あ、偶々見つけたんですけど封印は解かれていて巫女さんの白骨死体も見つけましたよ」


「なんじゃと!?」


「ちなみに近くに封印に使われていたという刀も落ちていました。

錆び付いてボロボロでしたけど」


「……何ということじゃ。

上様、かくなる上は我々が時を稼ぎますので御身はお逃げください」


「それはならんぞ、畑沼。

民たちを逃し、家臣を逃がし、最後の一人として逃げるのが余じゃ」


「しかし、それでは!」


「あのう……盛り上がっているところ申し訳ありませんが刀は修復してあります。

これがそうですね」


私はそう言って戦巫女の霊刀を取り出す。


とは言え、まだ力を込める前の質の良い刀の状態なのだが。


「それを早く言わぬか!

それでお主は邪竜を何とか出来るのか?」


「やってみなければ分かりませんけどね。

上手くいけば開国して貿易してくれますか?」


「ぐぬっ!?

人の足元を見おって」


「よい、畑沼よ。

アマテラスと申したな……貿易の話あいわかった。

必ずや実現させよう」


「ありがとうございます。

天照様はこの刀に力を込めれるようになりましたか?」


「無論なのじゃ。

それ以上にすごいものを見せてやろう!!」


天照様がそう言って刀に手をかざすとその姿が粒子になって刀に吸い込まれていく。


完全に消えてしまったと思ったら刀から天照様の声がした。


(我が刀と融合した事でそれを振るうアマちゃんも我と近しい能力を扱うことができるじゃろう。

最早、この刀は戦巫女の霊刀ではない……神刀・天照よ)



私が神刀・天照を持つと力の使い方が頭に流れ込んでくる気がする。


「なるほど……これは非常に助かりますね。

イザナミ様は二人の警護をお願いします。

私達が城を襲ったタイミングで封印が解けた辺り、誰かしらが仕掛けにくる可能性があります」


「オッケー、任せて」


「畑沼さんと将軍様はいざという時のために避難を。

それと城下町の人々も避難させてください。

それでは天照様行きますよ!」


(いつでも来いなのじゃ)


こうして私は神刀・天照の力を使い背中に大きな白い翼を構築して天守閣から飛び降り、邪竜の元へ向かうのであった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ