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エターニャへようこそ〜アマテラス伝説〜  作者: 古葉七
第三部 〜ダンジョンシティと聖なる獣〜
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伝説のパーティとの再戦 3

「これでトドメでござるよ!!」


トーマス殿の影が扱う魔法を見切ってかわし、どうしても回避できないもの雷切・白虎にて切り裂く。


魔法を使う度に影の力が減ってきているのは分かっていたので、ある程度防御に徹してから力の衰えた影に向かっていく。


その頃には二重詠唱を使う力も無くなっていたらしく、あっさりと拙者の一撃の前に倒れ伏した。


完全に相手が消えたのを確認してからマリー殿の様子を伺う。


横目で見ていたチラリと見たときは壁際に追い込まれていたでござるが、現在は奥の手である2本目のレイピアを出した事でターニャ殿の影を押し返している最中でござった。


2本のレイピアと無詠唱の魔法は相殺されているけれども、その隙をついた詠唱魔法がターニャ殿の影に当たり確実に消耗させているのが分かる。


時期にマリー殿が勝つに違いないと確信してガイ殿とニーナ殿の様子を確認する。


ガイ殿はラーベル殿の影の攻撃を回避しながら確実に攻撃を当てていく。


それが功を奏したのだろう。


ガイ殿の右手から繰り出された鎧通しを受けたラーベル殿の影が一歩後ろに下がる。


それを勝機と見たのだろう。


ガイ殿は更に一歩踏み込んで今度は左手で鎧通しを撃ち込んだ。


それがトドメになったのでござろう。


左の鎧通しを受けたガイ殿の影は跡形もなく消えていった。


その最中にニーナ殿の方にも大きな動きがござった。


シーフの影が武器を創り出す事が出来なくなっていたのだ。


これをチャンスとしたニーナ殿は盾を構えて前に突き進み、圧をかけていく。


シーフの影はその圧から逃れようと後方に下がるがそれは無限に出来るわけではない。


あっという間に壁際に追い込まれたシーフの影の逃げ道を塞ぐように玄武盾を地面に突き刺すニーナ殿。


そして、空いている空間を自身の身体で埋めて完全に逃げ道を塞いでしまった。


「鬼ごっこはこれで終わりだよ。

まだ破砕槌は直ってないから普通のだけど、これも結構痛いからね」


と言って取り出した大金槌でシーフの影の頭を殴打する。


その一撃によって壁に叩きつけられたシーフの影はそのまま塵のように消えていく。


こうして拙者達3人が無事に勝利を治め、先程は有利に進めていたマリー殿も直ぐに勝利するだろうと思っていた。


拙者達がそう信じてマリー殿の方を見ると彼女は壁際に倒れ伏し、その前で彼女を守るようにコマが浮いていた。


そして、その先で立っていたのはターニャ殿の影などではなかった。


頭に角、背中に翼を生えた青い肌をした男。


この街に来る道中に拙者を襲った男の子を成長させた姿をしたものがそこに立っていたのだった。

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