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エターニャへようこそ〜アマテラス伝説〜  作者: 古葉七
第三部 〜ダンジョンシティと聖なる獣〜
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第一階層ボス 玄武戦 1

訓練場を後にしてボス部屋の前までやってくる。


ジェネラルさんから詳しい話を聞いた私達は攻略に必要な火力やボスの攻撃方法を詳しく聞いた。


その上で勝てるんじゃないかという予想をしたからである。


「よし、いくぞ」


ガイの声に頷く。


扉が開かれて中に入る。


先ほどジェネラルさんがいたのと変わらない広場の中央に話に出ていたボス「玄武」が鎮座していた。


3メートルはあろうかという大きさの玄武は、こちらに気付くと起き上がり咆哮をあげる。


「いや〜亀というよりは竜だよ、これ」


「カイトが聞いたら怒りそう」


「無駄口はいいから手筈通りに行くぞ」


「承知!!」


いつも通りにニーナが前に立つ。


そして、大楯に槌を打ち付けて爆音を鳴らした。


非常に単純な手ではあるが玄武の気を引くのには充分な効果があったらしい。


玄武が大きく息を吸い込むのが見える。


ニーナが盾を地面に突き刺して両手で構え、私達はその後ろに隠れる。


その直後に玄武の口から高圧の水流「ウォーターブレス」が放たれた。


「ぐぎぎぎぎき」


右肩を盾に押しつけてブレスの勢いに耐える。


少しずつ勢いに押されて後ろに下がるが、それでも吹き飛ばされずに耐え凌ぐ。


やがてブレスの勢いが弱くなっていき、遂に終わりの時をむかえる。


それを見越して盾から手を離していたニーナが後ろ側を向き、両手を組んで腰を落とす。


「さぁ、来い!」


「行くでござるよ」


カエデがそこに向かって駆けていく。


そして組んだ手の上に足を置くと、ニーナが思いっきり上に放り投げた。


その瞬間にカエデ自身も跳躍していた為に玄武の頭と同じ高さまで跳躍していく。


「切り捨て御免」


すれ違い様に抜刀していた大太刀で首の部分を斬りつける。


玄武は切りつけられた場所から黒い液体を溢しているがいまだに健在であった。


カエデはその勢いのままに甲羅の上へと着地する。


一方で私とガイは玄武の後方へと移動していた。


玄武の後ろにある尻尾を狙う為なのだが、事前に情報を仕入れている。


玄武の尻尾は蛇になっていて襲いかかってくるというのだ。


情報通り尻尾に当たる部分に黒い蛇がおり、こちらの姿を確認して威嚇してくる。


ガイは慌てずにパチンコを構えて蛇の顔目掛けて石を放っていく。


挑発とも取れるその攻撃に対して蛇は威嚇し、毒液を飛ばす。


しかし、距離もあることからガイはその攻撃を易々と回避していく。


蛇の毒は歯の下にある毒袋に貯まっており、そこから吐き出したり流し込んだりする。


その量は有限であり決して枯れないわけではない。


毒が尽きたのか、噛みつき攻撃に切り替えて頭を伸ばしていく蛇。


その大きく開かれた噛みつき攻撃をかわすのでは無く、ナイフで受けとめるガイ。


口を閉じて噛みつこうとする蛇と力比べになる中でガイが叫ぶ。


「今だ!!」


その言葉と共に目立たないようにしていた私は飛び出して体内の魔力を操作していく。


使う技は試験の時に使った限界を超える技。


魔力によって一時的に増加した身体能力によって可能となる神速の連続突きを伸びきった蛇の首にお見舞いした。


魔力操作の慣れによって更に増えた7連撃を受けた蛇の首が千切れて飛んでいく。


「ぐおおおおおお!!」


突如としてやってきた痛みに玄武は咆哮をあげる。


しかし、その目はまだまだやる気に満ちており、この程度では終わらないと物語っているようだった。

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