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エターニャへようこそ〜アマテラス伝説〜  作者: 古葉七
第三部 〜ダンジョンシティと聖なる獣〜
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順調な探索と謎の看板

2回目の探索は思いの外順調であった。


それと言うのも・・・


「マリー殿、そちらに一匹向かったでござる」


「了解!」


カエデの言う通りにゴブリンが一匹こちらに向かってきた。


私はそのゴブリンに対して真っ直ぐにレイピアを突き出す。


その一撃はゴブリンの腹部に突き刺さるが、この一撃で倒しきれないのは前の戦いで実証済みである。


しかし、


「バースト!」


私の掛け声と共にレイピアの先端から炎が吹き出してゴブリンを体内から焼いていく。


新たに取得した攻撃方法により、ゴブリンは断末魔の悲鳴をあげることなく消滅していった。


そう、昨日コマちゃんに魔力を送り込んだ時にほんの少しだけ魔力を操作するコツを掴んだのだ。


今までは0か100かしか出来なかったのだが、今は1にも満たない小さな量だが自在に扱える。


自身の手からだと小さな火しか出せなかったのだが、レイピアを通すと威力が増大する。


このことを利用して相手にレイピアを突き刺して体内で魔法を破裂させると言う戦法が使えるようになったのだ。


また、カエデの戦い方にも変化があった。


カエデの周りには奇妙な形をした紙が数枚浮いていた。


これは彼女が言っていた陰陽術の一つ、式神という使い魔だそうだ。


何故今になってこの技を使うようになったかと言うと、一つは私に全てを話したからと言うのがある。


もう一つに元々侍では魔力が足りずに長時間の維持が難しかったらしい。


この状況を改善したのがカエデの左肩に乗っているコマちゃんの存在であった。


何と魔力を貯め込んだコマちゃんから足りない魔力を分け与えてもらえる事が判明したのだ。


そこで何もない時は魔力操作の練習も兼ねて少量ずつコマちゃんに魔力を貯める。


そして、その貯めた魔力の一部を使ってカエデが陰陽師の技を使うと言う連携が可能になっていたのだ。


式神は紙とは思えない鋭利さでゴブリンを切り裂き動きを止める。


そこにカエデが近づき、大太刀を抜かずに柄頭と呼ばれる持ち手の先で突いたりという攻撃でゴブリンを行動不能に追い込んでいった。


ガイとニーナは相変わらずのコンビネーションで、ガイのパチンコで動きを阻害し、そこからニーナの必殺の槌が飛んでくる。


また、奇襲の他に投石や矢が飛んでくることもあったが、前面に立つニーナがそれら全てを防いでくれていた。


こうしてパーティとしての練度が上がったことで私たちは第一階層を問題なく進めていた。


そして一番奥までやってきたのだが・・・


「なんだ、これ?」


そこにある部屋の前にある看板を読んだガイが率直な疑問を口にした。


最後の場所なのでここがボス部屋だと思うのだが、何故か左右に2つの部屋があった。


そして、その前にある看板には


「左 ボス部屋

 右 教官訓練室


初めての人達は訓練を受けてからボス部屋に入りましょう」


と書いてあったからである。

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