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エターニャへようこそ〜アマテラス伝説〜  作者: 古葉七
〜第一部 最強女店主編〜
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付加価値と宣伝効果

2日の朝、私は早速錬金術の店に来ていた。


エドさんはこの間に自動販売棚を店の前にセットしてくれるらしい。


「おや、ターニャじゃないか。

久しぶりだね」


お店の主人であるアルケさんが出迎えてくれた。


「お久しぶりです」


私はぺこりと挨拶をする。


「今日は何かご用かな?」


「昨日ダンジョンに潜ってきたんでこれらの素材をポーションに変えて欲しいんです」


私はそう言ってトカゲの尻尾を15個とセージを30個取り出す。


「なるほど、ポーションが一個200Aだから素材持ち込み分の値段を引いて一個100Aで引き受けるけどいいかな?」


「ええ、それで大丈夫です!

それで相談なんですが、その出来たポーションって同じ値段で売ってもいいでしょうか?」


わたしがおずおずと尋ねるとアルケさんが目をカッと見開いた。


「同じ値段だって!?」


「ひぇっ、やっぱりマズイですよね。

もっと安くしますから認めてもらえないですか?」


私がそう言うとアルケさんは首を横に振る。


「分かってない、全く分かってないな!」


「ひええ、じゃあ売るのやめます」


「だから、そうじゃないと言っているだろう。

どんどん売ってくれて構わんのだよ。

私の店より高い値段でな」


「へ・・・どういうことですか?」


高い値段でどんどん売れと言われると頭が混乱してくる。


「ターニャの店はダンジョンの真ん前にあるんだから、その付加価値だけで我々よりも高い値段をつけてくれていいのだよ。

金を持っている冒険者はわざわざこんな僻地に行くよりも少しお金を払って君の店で買った方が楽だからな。

特にダンジョン上がりで疲れているのにお金を持っている時なら尚更だ」


「な・・・なるほど」


「逆にお金のない冒険者もそうやって売れるところを見ると自分たちも欲しくなる。

そして少しでも安いものを買いに来ようとこちらまで足を運んでくれると私は見ているよ。

だから、君がこうやってやる気を出してくれたのはこの地域でもありがたいことだ」


「はぁ〜そうだったんですね。

いいお話が聞けて良かったです」


「他の店でも同じような話になるだろうからポーションが出来るまでに回ってみてはどうだ?

本気で商売をするなら何処も協力してくれるだろう」


「分かりました、ありがとうございます」


私はアルケさんに素材と1500Aを渡すと周りのお店の話も聞いて回った。


そうすると皆が同じような答えが返ってきたので一安心だ。


そして、商業ギルドの長で鍛冶屋の親方にも話を聞いてみた。


「ああ、ターニャの店は商業ギルドの無期限会員だな。

これは店の名前が変わってもブレッドの関係者である限りは変わらねえから安心しな。

それと仕入れの件も問題ねえな。

予算はいくらだ?

適当に見繕ってやるよ」


親方に言われて私は9500A出す。


「この予算なら初心者用を多数にその一個上を少数ってところか。

そういや、結構な量になるがこれを運ぶ手段は用意してんのか?」


「ああ〜仕入れの話で頭がいっぱいで忘れてましたね。

何往復かするしかないかな?」


「いや、そのくらいはサービスしてやるよ!

おい、テム!!」


親方が大声で叫ぶと奥から昨日会ったテムが現れる。


「何すか、親方?

って、ターニャは今日も来てたのか」


「今日はお客さんだ。

このメモに書いてある装備品を倉庫から引っ張り出して荷車に積み込め。

ついでにターニャの店まで運んでこい」

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― 新着の感想 ―
[一言] どこかで見た組み合わせ と思ったらFF11のポーションのレシピと素材が一緒か 蒸留水が無いけど
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