返済額と一日の終わり
店内兼自宅で私達は食事をしていた。
そして、これからの事について話し合う。
「払う必要がある金額だが、先ずは1ヶ月で100万Aだな」
「ひゃ、100万!?
それを1ヶ月って大金すぎませんか?」
「いや、正直この店のポテンシャルを考えると普通にいける額だと思う。
ただ、さっきも言ったが先ずという話でな。
これを支払うと次は2ヶ月で1000万A。
ここまでが延滞の利息の支払いという扱いになるらしい」
エドさんの言葉に首を傾げる。
「延滞の利息ですか?」
「ああ、これでもだいぶん軽減しているらしいのだがこれだけは払って欲しいそうだ。
そしてその支払いが終われば残りは相続税の支払いになるのだが、これが3ヶ月で1億A。
半年で完済を目指す事になる」
エドさんの提示した数字に呆然としてしまう。
「100万でもキツイと感じるのに1億とか・・・」
「もちろん、普通に商売をしていては到底支払えない。
そこでだ、今日もやった通りにダンジョン探索と商売を同時にやっていかないか?
ダンジョンも奥に行けば貴重な素材や武器・防具の現物も出てくるだろう。
そういうものを取り扱って店の評判を上げて行くのが一番だと思うんだが」
エドさんの言葉に私は考える。
確かにその方法が一番確実な気がする・・・というよりこの方法以外で1億稼ぐなど思いつかない。
「そうですね!
他にやり方は思いつかないですし、出来ることがあるならそれをやっていかないと!
明日からはどんどんダンジョンに潜りましょう!」
「そうしよう。
そこで一つ問題があるのだが、2人で潜っている間は店が開けれないよな?
誰か店を任せられる人はいないか?」
「うーん、どうかなぁ?
あ、確かお父さんが昔使ってた良いものがあったはず
!」
私はアイテム入れになっている倉庫に行くとそこから一つの棚を取り出した。
「それは普通の棚では無いのか?」
「よく見てくださいよ〜棚の右側にお金入れる場所があるでしょ?
先ずは今日入手したゴブリンダガーを登録してっと」
私がガチャガチャと操作すると左上にゴブリンダガーの幻影と200Aという値段が表示される。
「これで、ここに200A入れると」
私が右側にお金を入れると棚の下側からガチャンと音がしてゴブリンダガーが出てきた。
「どうですか?
全自動販売機って言うらしいですけど」
「これはすごいアイテムだな。
なるほど、これがあれば店番要らずか。
ギルド前には常に兵士が見張っているし、わざわざこの店に盗みに入るものもいないかもな」
「それでも誰か1人は見ていて欲しいですけどね。
その辺りはおいおい考えていきましょうか」
「そうだな、今日はいろいろあって疲れただろう。
もう休んだほうがいいな」
こうして私の激動の初日が終わったのだった。
現在の所持金 11000A
あと30日までに100万A




