東京総本部襲撃
東京某所…会議が行われていた。
「本部長、大丈夫ですか?大々的に公表しちゃって。」
「殺しに来ても問題ない。このtypeβでダウンさせてやる。木村.いつの世も一杯のスピリトゥスと一回のチェックメイトが世の中を制すのだよ。」
「本部長、下等アルコリウスをビルの正面に配しておきますか?」
「アイツらは血の気が盛んでのう。すぐに襲いかかる。とっておきの精鋭部隊を配しておけ。盛大に出迎えてやれ。」
「藤島本部長。分かりました。この地を守って見せます。」
「頼んだぞ木村。」
「それでは只今より、全国アルコリズム連盟東京総本部第26回本部総会を開会いたします。本部長こと農景大学4年、藤島信です。本日は足下の悪い中お越し頂いて有り難うございます。」
「いやに酒飲みの匂いがする。止めなければ、アルコリウスの匂いがする。」栗橋は総本部のビルにたどり着いた。
「総会の邪魔はさせん。うおおお!」上級レベルになると自分でアルコリウスに分離できるようだ。
「お前達を見てると、可哀想なんだよ。リカード!」
『wine!white wine!』
「過激に散らすぜ!白ワイン」
目の前の敵を潰してゆく。
「おらどうした?死を超えた俺に畏れる物はない!全力で来いよ。」
白ワインまで飲めるようになった彼は興奮していた。酒飲みを強要することはないが、狂って来ていた。
どんどん敵を払っていく。しかし、補充していた鎧の酒は減ってきていた。彼の狂いもやけになったせいなのかもしれない。
「畜生、酒の量が減ってきやがった…俺はここまでなのか。体が重くなって動かぬ。」
「ここまでだ。死ね!」
「負けられるか!うおおおお。」
辛うじてアルコリウスを倒した。鎧はもう動かない。
「済まない。生かして貰ったのは嬉しいがもう無理だ。」
「どおりで変な匂いがした訳か。気持ち悪いねえ。」
『Rose-absolute!』
「アイツは一体…」
「薫香装甲アロマ、参上つかまつった。この香りで浄化してやる。」
「何モンだ。見たこともないやつめ。」
「ローズクロー!バラの香りにやられろ。」
アイツが勝てると思わなかったが、思った以上にアルコリウスを倒している。
どうやら一通り倒したらしい。そいつは鎧を解除した。栗橋に話しかける。
「ほら、一通り倒したぜ。あとは、五階に不浄な気配がある。一旦鎧を解除しろ。」
「言われんでも解除する。」
「このベルトを着けてくれ。」彼が解除すると矢継ぎ早にそう言った。
「なんだこれは。変なベルトだな。typeβか。」
「さあ、お前が求めている物とは知らんが、二人が融合するベルトらしい。アロマとリカーの融合だ。」
「酒香装甲クロスか。メリットはある酒の消費量が減りそうだぜ。」
「ほら求めてた酒だ。呑め。」
「有り難い。んでこれは一体?」
「ウォッカだ。少し呑んで、この容器に入れろ。」
「これは何の容器だ?」
「精油瓶だ。別にこんな瓶もあるだろ。さあ注げ。」
「分かった。これをベルトに挿すんだな。」
「物わかりが良いな。頼んだぜ。」
4階を上がり、不浄な気がした5階についた。
「それでは、総会を閉じたいと思います。礼。」
「待て待て!ここで逃がすわけにはいかんのだ。」
「直々に迎えてやろう。よく来たな北城蒼真。他の者は故郷に帰れ。アロマの勉強するからって飲み会キャンセルした意気地なしめ。リカード!」
『Tequila!』
「準備完了。クロスの力見せてやる。」
「香りの力で邪悪なものを吹き飛ばす。行くぜ。」
『cypress!』『Vodka!』
「さあチェックメイトだ!」
二人の戦いは始まる。
酒香装甲クロス
酒の力で敵を倒す酒呑装甲リカードとアロマの力で敵を除霊させる薫香装甲アロマの合体したヒーロー。酒、精油の使用量が格段に減るというメリットもある。仮面ライダーWのようなイメージ。