第三話 狩り そして生活
「ほれ、早く起きるのじゃ!!」
まだ朝日の昇っておらず薄暗く肌寒い時間ミラの声が馬小屋に響く。ミラは轟の足を掴むとその体からは想像もできない力で藁から引っ張り出した。
「うびぁあ!?な、なんだ!・・・なんか臭い」
轟は投げ出されるように引っ張りだされるも藁の上に着地し無事だったようだ。そして、あぁそうだった異世界に来たんだと思い出した。こんな方法で思い出したくないものである。
「まだ暗いよ・・・なんでこんな時間に」
眠たそうに欠伸をしながら轟はいった。眠たそうに藁から立ち上がり、目が覚めたものは仕方ないといつものセットを装備し始めた。
「何を言っておるのじゃ、早く起きてしまって暇だからに決まってるであろう!」
ない胸を張りながらミラは答えた。轟はその言葉を聞くやいなや装備も外さずそのまま藁の中に戻っていこうとした。
「ま、ま、待つのじゃ、ちょっとした乙女ジョークであろう!」
装備までしてまた寝なおすと思ってなかったのか焦り気味にいった。そして藁の中から乙女?って馬鹿にする声が聞こえたのでまだ藁の中に入りきってないケツにけりを入れた。
「狩りはすぐに獲物と合えるとは限らん。早く行動しておいて悪いことはないぞ」
なによりもとまじめな顔をするミラ
なるほど…
まぁこの世界じゃ頼りになるものもない
生き方をミラに教えてもらうのも良いだろう
「よし、なにか必要なものあるか?」
とミラに尋ねると「ふむ、釣り竿と餌じゃの」
どうやら今日は釣りをするらしい
確かに俺じゃまだ狩りは出来ないからな、流石だ
そこでふと気がつく
「早く起こした理由おかしくね?」
ミラは死んだ
世界が滅びた