PHOTO ALBUM
橋がある
薄闇の街を抜けて
辿り着いた島の浜辺
陸と繋がるのは
築かれたコンクリート
波の寄せる細い砂の道
そしてもう一つ
小波を割って伸びる
一筋の陽光
この景色だって
ちゃんと地続きだった
特別な瞬間は
いつも日常の先に
解けそうな雲の中に
柔かい朝日
始まった今日を教える
鳥居の奥の神社には
結ばれたお御籤
願いは叶っただろうか?
小山を越えると
広がる視界に空と海
滑って行く鳶があんなに高く
岩場に降りた釣り人達
針を投げる先は
青い空より一層青く
水平線には船が一隻
帰り道
太陽は眩しさを増し
山の灯台を陰に変えた
石段の隅に
眠ったままの猫
君の日常は私の特別
安らいだ表情に
そんなことを知る
旅の一場面