表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕が死ぬまで縛るのをやめない!  作者: + -
第三部 マイペース攻略準備編
69/162

縛り67,ホイミスライム使用禁止

やや短め。四月中にもう一回更新できるかどうか……

 結局昨日の雨は三時間くらい激しく降った後で割とあっさり止んでくれたので、早めに就寝して今日は朝から移動。昨日移動距離を稼げなかった分ちょっとペースを上げたいね。

 もしまた雨が降ってくるようなことがあったら予定変更せざるを得ないけど。雨が降ってる時に出てくる御スターは個人的に戦ってて楽しいタイプだったからその時はレベル上げかな?


「テントの片づけまだー?」

「急かすならお前も手伝えっての」

「僕は朝ごはん作ってるじゃん。もう出来るけど」


 【料理】のスキルを持ってる人がいないから、とりえず代用できそうな【菓子製作】を持ってる僕が朝食の準備。

ちなみにそこら辺の得手不得手を確認したときにリンドウちゃんは調理場に近づかせない方針に決まってたり。クロも得意ではないからやっぱり今後【料理】を取得するなら僕かスミスさんかな? 老師が作るともれなく漢飯になるね


「まあこっちもすぐ終わるけどな。今日の朝飯何?」

「ホットケーキもどき」


まあスキルがスキルだから間食よりの軽食になるのは仕方ないよね。微妙そうな顔するならクロは食べなくていいよ?


「もどきってどこら辺がもどきなんですか?」

「う~ん、食材?」


 牛乳ではないね。少なくとも。もどきってつけたのはまあレシピから大きく外れたものになった時とかは大抵つける僕の癖みたいなものだから深く突っ込まれても答えられないんだよね。


「肉じゃないのか?」

「老師は燻製肉でも乗せときなよ。欧米圏では割とよく見る食べ方だよたぶん」

「俺もそうすっかな……」

「ああ、僕はそのままでお願いするよ。野菜の類は有るかい?」

「野草のサラダでいい?」


 クロと老師は肉乗せ、サイドメニューにリンドウちゃんの素材分野で選考落ちした野草の皆さん。朝食としては悪くないんじゃない?


「おお! 結構いけるなこれ!」

「確かに思ったより悪くないな。あー、でも味噌汁食いてえ……」

「そんなに食べたきゃ自分で作りなよ。その筋肉は飾りなの? 違うでしょ? 畑を耕すための筋肉でしょ?」

「いや、野球のためかモンスターと戦うためだからな? 少なくとも農作業のためじゃねえよ?」


 ベーキングパウダーは無かったけど食べごたえを考えたらこのくらいのふわふわさで問題ないかな。サラダの方は…… スミスさんがドレッシングを買っておいてくれたことに本当に感謝って感じだね。


「ドレッシングなら私にも作れそう……」


 リンドウちゃんのつぶやきは聞かなかったことにして、今日の予定を確認しようか


「昨日はいろいろ道草食っちゃったから、今日は移動優先で。たぶんだけど夕方になる前には目的地に着けるから、ダンジョンの様子を見て中か外で野営って感じかな」

「分かった。敵は無視しつつ進む感じか?」

「警戒し続けるのも大変だし最速で倒して安全確保しつつ進むのが楽だと思うからそっちで。他に何か確認しときたいことってある?」


 そう言って皆の顔を見回す。老師が何か言いたそうにしてるね。なんだろ?


「なあ、お代わりって……」

「ごめんだけどないよっ。お昼の時間に多めに携行食食べていいから我慢して!」


 まさかまだご飯の話してるとは思わなかったよ!?




「老師ー、あっちに一匹いるから見てきて。犬だったらよろしく」


とか、


「クロー、あっちもトカゲー」


とか、そんなやり取りを挟みつつえっちらおっちら。

 いや、僕もサボってるわけじゃないんだよ? ただなんかクロがやる気なのと誰か一人はリンドウちゃんたちに付いてなきゃって理由で待機が多くなってるだけで。老師がスタミナ切らした時とかは僕が出るんだけど、そうすると索敵役が居なくなるんだよね。う~ん、これも今後の課題かなあ。


「さて、そろそろお昼にしようか。といってもまあいつもの乾パン的なやつなんだけど」


 乾パン的なやつ、保存食や携行食、ずぼらな人のご飯としても割と一般的なものらしくて、栄養価的にも問題は無いらしいんだけど味はお察しというか。湿気た乾パンとしか言いようのない味わいなんだよね。それでもって一食当たりの値段は宿屋のご飯よりもやや割高っていう。これまでも時々活用してはいたけどこればっかりだと憂鬱になりそうな感じ。


「あとどのくらいだ?」


 乾パン的なやつをぼりぼりしながらクロが聞いてくる。老師はよっぽどお腹が空いていたのか一心不乱にぼりぼりしてる。喉乾きそう……


「だいぶ近くに見えてきてるしもう二時間も移動すれば着くんじゃないかな? そのあとスムーズにダンジョン見つけられるかがカギだね」


 実は丸一日かければ移動自体は終わる距離、だったんだけど不確定要素もあるし昨日の移動は早朝からじゃなかったから間で一泊した。っていうのが今回の事情。キャンプっぽくて楽しそうとか、勝ったテントを使ってみたいとかそういう話ではないよ?


「目的地辺りの敵もこの辺と同じなのか?」

「いや、また違うモンスターが出るみたい。単体の強さとしてはダンジョンの中よりも手強いらしいから、現地に着いたらなるべくスルーする方針だね」


 そんなこんなでご飯終了再び移動。うん、起きたら困るけど何のハプニングも無いと退屈というか、僕も何かしたいなあ移動中。



「で、お前それは何をやってるんだ?」

「スキル上げー」


 途中から犬が小規模な群れで出てくるようになったりしつつも、こっちも二人で対処すればそれで済んじゃったりして、あまりにも暇なのでとりあえず普段使わないスキルを片っ端から使い倒すことにした。


「スキル上げは良いが、割と目立つぞそれ」

「老師が迷子にならないと思えばいいんじゃないかな?」


 クロに突っ込まれてるのは【ライト】だね。僕の周りにはそこそこの香料の光る球が五個か六個浮いてて、太陽が雲に隠れたときとかに少し目立つ感じになっている。

 他にも【隠密行動】の系統の使用頻度が低い奴も積極的に使ってるので旅の空でありながらも汗の臭いとは無縁だったりそんなこともなかったり。


「俺も【ハンマーマスタリ】辺りは割と上がりが悪くなってきてるんだよなあ。今の武器に慣れて扱うのに苦労しなくなってる感じだ。武器を新しくすればまた伸びそうなんだが」

「【斬撃】は昨日新しくスキルが増えたんだよね。【汎用魔法初級】もそろそろ新しいスキルが増えそうなんだけど、一つが全然上がってないせいでけっこう厳しいかも」

「それでクリスマスの電飾みたいになってんのか」


 クリスマスの電飾って…… 点滅はしてないよ? あと【ライト】は暇なときたまにスキル上げしてるから熟練度30くらいにはなってるからね?


「一番上がってないのは【ヒール】だよ。クロちょっと大ダメージ受けてきてよ、リンドウちゃんにばれないように」

「アホか、そんなに使いたきゃ自分にかけてろ」


 頭をはたかれた。

回復専門の人がちゃっちゃとやっちゃうから伸びないのけっこう深刻なのに酷いよ……


「さて、じゃあダンジョンの入り口を探そうか」


 午後2時、予定より早く目的地に到着っと。

ホットケーキの材料の設定でも考えて乗せようかなとか思ったらホットケーキが食べたくなってしまったので断念しました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ