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僕が死ぬまで縛るのをやめない!  作者: + -
第三部 マイペース攻略準備編
153/162

縛り152,主人公以外のメンバー連続出撃禁止

他の(ネタ)小説を書いてたら半年も期間が開いてしまいました。

 ちょっと更新頻度上げて行こうと思います(毎回言ってる)

「ちょっとそこの喫茶店で話をするだけでも、どうだい? ダメかい?」

「いや、そういうの間に合ってるんで……」


 ………………わーお。

 見知らぬおっさんにクロがナンパされてるところにばったり遭遇。う~ん、これはどうしてあげるのが正しい対応なんだろう?


「そこで通り過ぎようとすんな!」

「おお、聞きしに勝る鋭いツッコミ! やはり是非うちに!」

「ナンパじゃなくて芸人のヘッドスカウトだったの?」

「いやどっちでもねえよ! とにかく待ち合わせ相手が来たんで俺はこれで!」

「となるとそちらのお嬢さんが? うちは二人でも三人でも構わないよ!」

「いや、ホントそういう方針じゃないんで!」

「そうか、残念だ。気が変わったらいつでも連絡を取ってくれたまえ!」


 さっそうと立ち去っていく知らないおじさん。


「なんだったの?」

「ギャザラー系のギルドの人だよ」

「それが何でクロに?」

「ギルドメンバーの勧誘だとさ。とぼけた顔してるけど七割くらいお前のせいだからな?」

「クロのギルドメンバー勧誘と僕に何か関係あるの?」


 しかし、ギルド勧誘か~。基本的にプレイスタイル的にそういうのって参加してこなかったからあんまりなじみがないんだよね。ナンパだと勘違いしたのも仕方ないね!

 そんな風に考えてたらクロが大きく溜め息。


「LUC下がるよ?」

「下がるか! というかこれ以上下がってたまるか!」

「そういえばクロのLUCって……」

「うるせえ! その話はもういいっつーの!」


 そしてもう一度溜め息をついたクロがようやく本題に。


「お前あんまり掲示板チェックしてないだろ」

「うん!」

「そんな自信満々に言い切られてもな……」

「ちゃんと一度試しては見たよ? スミスさんが作ったものの試運転も兼ねて。でも正直あれ、不便じゃない?」

「不便さよりも情報集めるほうが大事だろ」

「どちらかというと攻略本見るより自分で確かめたい派なんだよね」

「そんなこと言ってる事態じゃねえから。というかおおよその理由は分かってんだよ」


 掲示板…… 最近のプレイヤーの活動による変化の中で一二を争う大きなものだけど、僕は書き込みはしてないし、閲覧自体もスキル関連を少し覗いただけだったり。というのも……


「まあ話題にされてるところに顔出しづらいよな。ましてや変な二つ名で呼ばれてるとなれば」

「本当にね! 二つ名で呼ばれるようなことしてないのに! 全部スカートめくりどものせいだよ!」

「いや、それはどうなんだ……? 遅かれ早かれだった気もするぞ?」

「魔法使い系でも無いのに魔女とか不名誉だし中二臭いにもほどがあると思わない!?」

「当時の装備のせいだろどう考えても。今の外見は魔女ってよりはエビルシャーマンとかそんな感じだし」

「エビルは余計だよ!」


 そんなドラゴンな冒険に中盤の雑魚として出てきそうな名前は嫌だよ!


「とにかくだ。どのくらい自覚してるのか知らんがお前はこのゲームだとそこそこ有名なプレイヤーなんだよ」

「それとクロがおっさんにナンパされることに何の関係が?」

「ナンパじゃねえよ! じゃなくて、お前の話題が掲示板では結構出るって話だ」

「うん、それで?」

「もう一つ今掲示板でホットな話題があってな。ギルド探しとギルドメンバー探し、まあオンラインゲームならよくあるやつだ」

「そういえばさっきの人もそんな感じだったっけ」


 話のつながりが見えてきたような。このまま現実逃避を続けたいような。


「その掲示板で話題になるわけだ。だれだれはどこのギルド所属だっけ? だの、だれだれが所属してるギルドってどんなとこ? とかな?」

「うん、まあ流石に話は読めてきたよね」

「そういうことだ。お前。ってか俺たちのパーティーが固定パーティーではあるけどギルドには所属してないってことが話題に上がって、お前がなまじ名前を売ったせいでメンバーの俺たちまで構成がバレてるから勧誘しちゃおうっていう流れが出来てんだよ」

「なるほどね~」


 いや、名前を売った覚えはないよ? フィールドボス撃破も鉱石ダンジョンも大々的に名前出した覚えないし。


「名前っていうか通り名と素行が合わせて広まってる感じな。あと見た目が目立つ。たぶんパンチラモーション同好会の人とかから掲示板に流れてるんだよ。あそこの人らなんだかんだ情報交換にも積極的だしな」

「あの名前のギルドで住民からの信頼の厚い優良ギルドなの納得いかないよね」

「………………」

「つまり僕は二つ名がきっかけだから敬遠されてる?」

「まあ、たぶん」


 そういうことか~。ちょっと話し合い、基改めて同好会の人達との模擬戦の場を設ける必要を感じるね。


「まあ受ける選択肢が有るなら迷惑ってだけの話ではないんだぞ? 宿暮らしよりもギルドホームが利用できる方が便利だし、情報収集でも:大人数での行動でも無所属よりも楽だし安全になるだろ?」

「ふ~ん、クロは勧誘受けるの? 他のみんなのところにも勧誘が来てるってことだよね?」

「受けるのってお前なあ……」


 呆れを隠そうともしないクロにちょっとムッとする。


「老師だけはあまりにも出没場所が読めないからはぐれメタルみたいな扱いになってるけど、リンドウちゃんとかスミスさんはスキル構成的にも引く手あまたなんじゃねえか? 俺はさっきの人が初めてだけどよ」


 確かに、リンドウちゃんはこの前の対人戦大会で戦闘参加もできて、回復アイテムを供給できる優秀な生産職なことが判明してるし、スミスさんは逆にこの環境でも自営を考えてないスキルビルドとステータスを貫いてる真っ当な生産ビルドだし。防具の性能は生存力に直結することを考えると囲い込みは出来るならやりたいよね。


「あれ? 半分くらい原因僕じゃない?」

「いや八割お前だよ。そろそろ真面目にどうするか考えとけよ」






「ん~、まあ気の合う人たちだけとわいわい遊ぶって状況じゃないのはわかってるつもりだったんだけどねー」


 今さら街の近場でレベル上げに十分な狩場も無く、実際に一緒に行動する予定があったわけでもない僕たちはちょっと気分転換に北の平原で狼やコボルトと戯れた後解散した。

 サービス開始当初強引なレベル上げにいそしんだここも、今では動きの確認をするくらいにしか活用できない。


「そうなるとギルド、必要だよね~」


 始まりの町以外の拠点の必要性。拠点を作るならそれを仕切る存在はどうしたって必要だし、グループ単位での役割分担にもゲーム側のシステムを活用できるならするよね。

 いや、デスゲームのシステム面にそんな信頼を置いていいの? っていう今さらな疑問はあるんだけどさ。


「改めて振り返ってみるとメンバーに統一性がない……」


 僕と老師は純戦闘型としても、クロのビルドは格下相手なら消耗せずに延々活動できるバイタリティと大雑把な採集能力が売りと言えなくもない。リンドウちゃんは戦闘できる製薬士で、スミスさんは防具とアイテムの生産特化。同じギルドに入るとしたらいろんな人材がいる総合型のところ? 今から手分けして拠点を作ろうっていうときにそんなギルド作ってる人いるかなあ?


「ユーレイさんですね?」


 そんなことを考えながらソロ向けの狩場に移動していたところ、僕に声をかけてきた男性が。いや、本当に男性?

 目の前に並ぶ人間はパーティーより一人少ない五人。全員が同じスーツに同じ髪型、そして真っ黒なサングラスという世界観ガン無視な外見で見分けがつかない謎の集団。


「ギルド活動に興味はありませんか」


 一糸乱れぬ動きでお辞儀をした後、そう切り出す真ん中の人。

 僕目当ての初めてのギルド勧誘。これまた癖の強そうな人たちだね……

 この小説書き始めたのも夏だった気がするのでもう七年ですかね?

 七年前の自分からは出てこないタイプのキャラクターも出せるのは長期間連載の強み、と言えるかもしれませんね!

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