表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕が死ぬまで縛るのをやめない!  作者: + -
第三部 マイペース攻略準備編
144/162

縛り142,才知属性使用禁止

 書いた後投稿作業さぼってたらこんなに時間が過ぎてしまった……

 短めです。その分次の投稿はかなり早いと思います。

 手に持った杖を体の脇に構える。少し先端を下に傾け、相手側からは柄の端しか見えないようにすることで間合いを見切らせない構え。

 まあ僕は剣士でもなんでもないから、ゲーム仕込みのにわか構えだけどね! でも、こういうなんちゃってな小技でもいろいろ身に着けておけばちょっとだけ有利になるし、そのちょっとの積み重ねが勝負を分けることもあるわけで。


「おいおい、何の冗談だそりゃ」


 ここまで一度も僕は杖での攻撃を直撃させてないからね。この杖の能力はナンダゴンドさんにはバレようがないよ。今までも素手やら足やらで【斬撃】のスキルは使ってるから、杖でも使えるかもしれない、くらいの想像はしてるかもしれないけどね。

 その程度の想定じゃあまったく甘いと言わざるを得ないよね!


「来ないならこっちから行っちゃうよ? 『魔力よ――」

「見え見えだが乗ってやるよ! 【シールドスラム】!」


 詠唱はもちろんブラフ。だって、ステータスのペナルティが無くなったからってINTが要求値に届くわけじゃないし。何より魔法系攻撃スキルのチャージをしながら攻撃魔法使うなんて僕にはできないし。

 でもまあ、ナンダゴンドさんに分かるのは『ブラフかもしれない』っていうところまで。

 だから、盾を前に構えて突進してきたわけで……


「ほいっ!」

「なにぃっ!?」


 射程ぎりぎりのタックルを、一歩下がってスカしてからの【エナジースラッシュ】。

 魔法攻撃扱いだから、物体をする抜けつつダメージ判定を発生させるこのスキルなら大盾の裏で盾を握ってる手を直接攻撃することが出来ちゃうってわけ! しかも呪いの杖だけあって威力も折り紙付き! その分物理属性スキルだとダメージが悲しいことになるけどね!

 予想外の衝撃に危うく盾を取り落としそうになるナンダゴンドさんに、追撃の蹴りを叩きこんで仕切り直し。


「まだまだ行くよ!」


 再び構えて、左右のステップを交えながら今度はこちらから距離を詰める。狙いは大盾を構えている右手への集中攻撃!


「なめんなっ!」

「【アッパースラッシュ】!」


 ナンダゴンドさんの【ペネトレイト】に対して杖を振り抜けば、上向きの斬撃が発生してわずかに切っ先が逸れる。

 これが斬撃属性を付与した鈍器の面白挙動! 上向きの斬撃のスキルを使うと、武器を振る向きに関わらず上向きの斬撃が発生するっていうね!

 ちなみに、斬撃を飛ばすスキルである【スラッシュアロー】はそもそもに発動自体が出来なくて、連続攻撃系統のスキルは習得してないから確認できてないね。というかそもそもモーション固定のスキル自体習得してないなあ。


「【ステップ】、【セカンドステップ】!」


 本来なら、槍の攻撃を潜り抜けたところでまだまだナンダゴンドさんの間合い。でも、さっきの攻撃で大盾に圧力をかけてる以上うかつな選択肢は命取りだもんね。


 【ペネトレイト】は基本スキルだから再使用までの間隔も相当に短かったはず。ちゃんと計ったわけじゃないけどたぶん五秒くらい? 槍系の他スキルの仕様までの制限になると三秒とか?

 一回攻防を途切れさせちゃえばすぐに体勢が整う小技じゃなくて、大技を誘って選択肢を削ぎに行く? それともこのまま警戒させつつ攻め続けてスタミナを枯渇させる?

 どちらもNOだね!


「せいっ!」


 なんでかって言うと、そんなじり貧になるような戦い方をナンダゴンドさんがしてくれないから!

 タイミングバッチリの【シールドバッシュ】! こっちはカウンターでの【エナジースラッシュ】!


「いったぁ!」


 こっちの攻撃は完璧に持ち手をとらえたはずだけど、気合でそのまま振り抜かれて痛み分け。大きく後ろにのけぞらされちゃった。


「【ランスチャージ】!」

「やばっ」


 今【エナジースラッシュ】を使ったばっかりで、回避や反撃に使えるスキルがないよ! そして、回避や反撃に使えるスキルがないことをまだバラしたくないんだけど!

 【エナジースラッシュ】は事前のチャージが三秒以上で、再使用間隔が約十五秒。そして、【斬撃】の他のスキルの再使用までの制限はその半分の七秒。

 僕の手持ちのスキルの中ではぶっちぎりで使用の制限がきついんだよね。

 で、何が問題って、僕の以前のスタイルでは【斬撃】のスキルと【汎用魔法】のスキルにスキル以外の攻撃や動きを組み合わせて手数と動きの幅広さで戦ってたところを、【汎用魔法】のスキルがほとんど使えない状態で戦ってるから【斬撃】が使えない間は手札がほとんど残ってないっていうね!


「もらったぁ!」

「まだまだ!」


 ぴったりと僕の体の中心を狙う槍の穂先を、呪いの効果で体を泳がせる不自然挙動で掠らせるにとどめて、そのまま大盾に跳ね飛ばされるような形でダメージを抑える。

 でもこれ絶対バレたよね!


「やっぱ前から使ってたスキルの同系統か!」


 ほらぁ!

 なんでこのビルドで対人戦しようと思ったんでしょうね……

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ