縛り122,判定強化禁止
おととい書いて分を更新忘れてる間に金曜日。読者の皆様GW楽しんでください。
平成の間にもう一回更新したいような気がします。
街に帰ってお肉のボリュームが売りのレストランでちょっとした打ち上げ。今日の成果物に関しては使わない装備は換金して山分け。素材類に関しては山分けした後でキリコさん達が使わない分は僕らで買い取り。当座の現金が確保できてキリコさんも一安心。僕らはリンドウちゃんがいくらでも素材を使うので素材が増えて嬉しい。ウィンウィンだね。
「ふう。お腹いっぱい。キリコさんは明日から一人で動くんでしょ? エックス君はどうするの?」
「ぼんやりとまた明日からはナンダゴンドさんのところな気がしてたけど。別にそういう予定でもないのか」
どうもエックス君は明日以降の予定についてあんまり考えて無かったっぽいね。ナンダゴンドさんも主力が欠けた状態で無茶はしないと思うけど、エックス君が戻ればその分だけ無茶に踏み切りやすくなるとも言えるよね。
「でしたら、明日はアレクサンドロスさんのところでお世話になってみてはどうですか? 今後どこで頑張るとしても、後方で彼らが何をしてくれているのか知っておいて損は無いでしょうし」
「うへえ。なんか頭使うこと多そうだな……」
「頭使うことに苦手意識持たない方が良いと僕は思うよ? ゲームする時だって程度の差はあっても頭使ってるわけだし」
「それとこれとは別だろ。じゃあお前あの人達のやってること出来るのかよ」
「…………」
「いやそこで黙るなよ! 珍しくまっとうに助言してると思ったら!」
キリコさんの提案に難色を示したエックス君を窘めようとするもあえなく失敗。頭使いながらゲームするのは楽しいと思うけどあそこまで行くともはやリアルで頭使うのとやってる内容変わらない部分も有ったりするし…… ゲームのクオリティが上がりすぎるのも考え物だよね。
「だってさ、出来るか出来ないかは別として、やりたいかやりたくないかで言うと僕もやりたくないし、あんまり強く言えないなって」
「やりたがらない人が多いことをしてくれてる人達のことを知っておいた方が良いって話だろ。何に困ってるのか知ってれば役に立ちそうな情報とかも分かるわけだしな」
「なるほど、そういう話だったんですね」
相変わらずエックス君はクロの発言は素直に聞くよね。別にいいけど。
しかしそうなるとこのメンツで一緒に何かする機会はしばらくなくなりそうかな?
「じゃあ今日はそろそろ解散かな? 二人とも気分転換できた?」
「はい、おかげさまで」
「気分転換にはなったけど、レベルが一個も上がってないまま一日終わるのなんか変な気分だな。というか目当ての装備は揃ったのかよ」
「あれ? 言ってなかったっけ? 杖とサンダルと腕輪は無事に確保出来て、使うか分からないけど斧とナイフも出たよ。腕輪の効果とかはこれからスミスさんに確認してもらう予定」
目当てのものの中では耳飾りだけ出なかった形。一日まったりと狩っただけでこの成果量ならかなり上等だよね。
「すぐに装備しねえのか?」
「普通の装備ならすぐに使い始めて、街に帰ったら都度強化でもいいんだけど、一回付けたら外せないから一通り強化方針決めて強化すませないことには使い始められないんだよね」
「なんでそんな不便なことしてるんだ……?」
「一応デメリットある分強いよ?」
耐性に割くスキル枠、MND要求のステータス振り、装備変更不可のデメリットに見合う性能かと言われると微妙なラインではあるかもしれないけどね。まあもともと強さを追求するプレイスタイルじゃないから仕方ないよね!
「そんなんでナンダゴンドさんに勝てるのかよ」
「やるからには勝つつもりでやるよもちろん!」
しかしナンダゴンドさんがトッププレイヤーの一人なのは間違いようもない事実。今のままでは2:8で僕が負けるね。という訳で……
「なにか二人から見たナンダゴンドさんの弱点とかある?」
「それはズルじゃね!?」
「ズルじゃないよ。事前の情報収集も立派な戦略の一つだよ」
「弱点なあ…… 脚は遅いよな。スキル使って移動するから戦闘中は気にならねえけど、道中の移動速度とかはけっこうゆっくりになるんだよな」
「当たり前と言えばそうだよね」
ナンダゴンドさんの弱点その1。移動速度が遅い。
移動速度が遅いことのデメリットよりも戦闘に特化することを選んだ結果だね。戦う場所が過剰に広ければそこを突く立ち回りも可能かも? でも僕もそんなに射程距離長い方じゃないからねー。
「脚の遅さとも関係ありますがSTRの不足でしょうか。盾を大きく振り回す際には槍を一度手放していました。レベルが上がってからは片手でも扱えていましたが、装備を更新したなら盾もより重いものに変えているでしょうね」
「そもそもランスだって腕力で扱う武器じゃないし、見た目の印象程STRに振ってないのは当たり前と言えばそうなのかな」
ナンダゴンドさんの弱点その2。筋力不足。
タンクとしては攻撃力も意識してる構成だとしても重量装備で自由に動けるほどではない、と。まあ全部できるプレイヤーなんていないから当然だよね。
「あと、スキルとかか? スキル枠埋めてないよな多分。俺もだけど」
「まっとうにレベル上げしてたらあんまり増えないもんねスキルって」
メイン武器を決めてマスタリースキルを取っちゃえば、後はそのスキルの熟練度が上がっていくだけだし。現状多少頑張れば取れるのってマスタリ―スキルと耐性スキルくらい?
ナンダゴンドさんの弱点その3。レベルの割にスキルが少ない。
まあこれに関しては僕も戦闘に使えないスキルで一枠使ってるから有利とはいえないかなあ。
「自力での回復手段も有りませんね。良くも悪くもパーティーでの戦いに特化してます。魔法攻撃手段も有りません」
「ふむふむ、とはいえ耐久力の高さは継続戦闘能力に直結するから本人は気にしてなさそう」
ナンダゴンドさんの弱点その4。回復手段が無い。
ナンダゴンドさんの弱点その5。魔法攻撃が出来ない。
「結構いろいろ出てくるね? 魔法防御力はどうなの?」
「お察しの通り物理防御力よりはかなり低いですね。魔法攻撃をしてくる相手に対しては優先して倒したり、強引に回避したりで対処していました。金属鎧で魔法に強いものが出てくれば改善されるとは思いますが。HP自体が耐久特化型よりも低いですし」
ナンダゴンドさんの弱点その6。物理攻撃以外への耐久力はやや低い。
「なんか、聞いてるとそんなに弱点って感じがしないな。少なくとも一対一の対人戦でネックになるようなものってあんまりなくないか? 魔法攻撃メインで一対一に強い人なんて現状そんなにいねえだろうし」
たくさん出たなあと思ったところで、クロがそんなことを言い出した。まあでも取捨選択の結果薄くなってる部分は弱点だと思うよ?
「…………」
「どうした? 俺の顔になんかついてるか?」
「いや、ナンダゴンドさんの弱点の大半克服してる人がいるなって」
「おう? まあ人によって弱点は違うって話だしナンダゴンドさんとその人の弱点が被らないってだけだろ?」
「そしてその人は対人戦あんまり強くないからやっぱりナンダゴンドさんは対人戦に強いビルドしてるんだなって」
「だからなんで俺の顔見て…… って、俺の話かよ! 余計なお世話だ!」
重装備で持久走出来て、両手武器を片手で振り回せて、スキル枠も一応全部埋めてあって、自力で高HP維持できて、物理ダメージ以外も高いHPで受けきって回復できるのにね……
クロの弱点その1。弱点は少ないのにあんまり強くない。
古戦場から微妙に逃げてしまいました。
実際にグラブルをやってみてわかったんですが、十天衆って目標じゃなくて手段だったんですね。てっきりトロコンみたいなノリでみんな目指してるのかと思ってました。やってみてわかることってありますよね。




