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僕が死ぬまで縛るのをやめない!  作者: + -
第三部 マイペース攻略準備編
103/162

縛り101,覚醒使用禁止

 季節の変わり目となんだかんだでダウンしてました。

 半端に長くなりそうだったのでちょっと短めに区切っての投稿です。

 さて、時刻は夜。僕は宿屋を一人抜け出して街の外に来ていた。適当に理由を付けてちょっと早めに就寝しておいたから、寝不足の心配もなし。

 なんでこんなことをしているのかというと…… まあそんな込み入った話でもなくて、宿でのスミスさんとの会話が理由だね。




「う~ん、これは純粋に普通のものより弱くて、装備解除が出来ないんだと思うよ。材料に使って防具を作る際にそこを変えられるか…… 加工方法も確立できてないからとりあえず同じものがあと三つくらい欲しいところだね」

「あと三つかあ……」




 というのが、呪われた腹巻を見せたときのスミスさんとの会話。今後もっと良い胴体用の装備が見つかればそっちを使うことになるかもだけどね。その場合も加工はすることになるだろうから、呪いの装備の加工の仕方の叩き台としてはシンプルな構造も有って最適っぽいし。


「一番の問題は夜でもゴブリンが出没するのかどうかだったんだけど、いるっぽいね」


 さて、ここでちょっと考える。昼はリンドウちゃんのスキルで纏めて毒殺してたわけだけど、僕の手持ちの装備やスキルでそれを再現するのは無理。トレインして纏めた上で範囲攻撃をぶつけること自体は出来るけど、一発でゴブリンを一掃できるかというとちょっと自信ないかな。

 次に素早く大量に狩れる方法としては、遠距離から仕留めるやり方。これも十分な火力が無いからパス。


「地道に走って近づいて、最小の労力と時間で一匹ずつナイフで倒すしかないんだよね」


 つまり、取るべき基本戦術は…… 暗殺だねっ!





 群れは三匹、向いてる方角はそれぞれ西、北西、南。風向きは西から。【消臭結界】のお蔭で風向きを気にしなくて良いの、地味に便利だね。遠慮なく風上から突っ込んで、西向き、北西向き南向きの順番かな? いや、それよりも……


「ッ!? …………」


 南向きの個体の喉を素早くナイフで掻き切ると、ナイフの即死効果が発動して首が千切れ飛んだ。慌てて耳を掴んでキャッチして、素早く北東向きの個体へ取り掛かる。

死ぬまでの間に暴れられることが無いのはラッキーだけど、これを即死効果と呼ぶことには今でもちょっと疑問が残るよね。


「ゲッ!?」


野生の本能か、多少の異変を察知してたらしいゴブリンBに容赦なく後ろから体重を乗せて一刺し。当然悲鳴が上がるし、後ろではゴブリンAの死体がようやく地面に倒れる音がする。どんなに素早くナイフを抜いてももう一匹の背後を突くのは無理。

 ほら、最後のゴブリンがこっちを振り向いた。


「ゲギャッ!?」


 そしてうかつに振り向いたものだから、丁度東から登り始めた朝日を直視しちゃって完全に動きが止まる。あとは真正面からナイフを首にぶち込んで三匹全滅! 発見から17秒! 接敵してから8秒強! 新記録だね! って、朝日ってことはもうお朝じゃん!?


「うっかり徹夜しちゃった…… どうしよう、今から戻ってクロが起きる前に宿に帰れるかな……」


 どうしよう、こっそり抜け出しての徹夜狩りとか怒られる未来しか見えないよ。【隠密行動】駆使して窓から帰ればあるいはどうにかなるかな?

 なんてことを考えてたら、街の反対側から話し声が聞こえてきた。話し声というか、口論? この時間に帰って来てるってことは徹夜狩りかな。なんにせよちょっと危なっかしいよね。弱いとはいえモンスターもいるわけだし。とりあえず近づいてみようかな。なんか面白そうだし。


「なんだよ、いい加減にベッドで寝たいって言ったのはお前じゃねえかよ」

「それは夜間の強行軍してまでさっさと帰りつきたいという意味ではありませんっ!」

「ここら辺は歩くだけみたいなもんだし危険なことも無いんだから効率的にも良い選択肢だったと思うんだがなあ……」

「どの口で言いますか! うっかりと! フィールドボスの索敵範囲に! 踏み込みそうになったのは! 貴方ですよ!?」

「いや、今の俺なら真正面から突進食らっても平気だし、危険なことは別にないだろ。お前がそんなにせかさなきゃ行きがけの駄賃に狩って行っても良かったんだぜ? まだ見ぬレアアイテム落とすかも知れねえ訳だしよ」

「はあ……」

「なあ、やっぱりちょっと戻って一狩りしねえ? 猪肉食いたくなってきた」

「黙って下さい」

「あ、はい」


 徹夜狩りどころか徹夜行軍だったよ! というかモロ知ってる人達だね!?

 見るからに疲れ切ってる一行と、一人元気が有り余ってそうなナンダゴンドさん、必死に文句を言うキリコさん。うん、お疲れ様です。


「おかえり~。遠征お疲れ様~」

「ん? おお

「どこまで行ってたの?」

「真っ直ぐ南に、三つ先のマップまでだな。街から数えると四つか?」

「三つ!?」

「おう」


 『どやぁああ』という声が聞こえてきそうな自慢げな表情にちょっとイラッとするね!

 ええと、一つ先のマップが適正レベル10ちょっと、ここが5弱だから、さらに2つ先だと適正レベル30弱?


「ナンダゴンドさん今レベルいくつなの……?」

「33だな。レベル的にはもっと先に進んでも大丈夫そうなペースで上がってたんだが、装備の性能が流石に不足してな。前衛厚めなのも有ってこれ以上進んでも効率悪いってことで一旦帰ってきたんだよ」

「装備の性能だけじゃないでしょう。不足してるのは回復アイテムもですしアイテムバッグもカツカツ、食料もかさばらない保存食だけでは進める訳ありません」


 改めて見れば、ナンダゴンドさんの装備はところどころドロップアイテムに入れ替わってて、槍や盾は以前のものが傷だらけになってた。防具はともかく手に持つ装備品は該当する種別がドロップする可能性がその分だけ低いからかな。


「じゃあ補給と装備の更新?」

「おう、遠征出る前に頼んだやつでも今よりは品質良いはずだしな。2つ先のとこの素材もあるし、それで次の装備依頼したら今度は東か西に……」

「行くなら一人で行ってくださいね。私達は装備の更新と情報の整理が終わってから行動しますから」

「いやいや無茶言うなって! タンク一人でどうしろって言うんだよ!」

「あなたほどの無茶は言ってません」


 うわぁ…… ギスギスシテルナー。

 他のメンバーは会話に加わってないけど、どう思ってるんだろう。ちょうどナンダゴンドさんの陰に隠れてたエックス君とか!


「DPS…… 被弾率…… 後衛の射線…… DPS……」


 あっ、駄目だこれ。最前線攻略パーティーが内輪揉めで崩壊とかシャレにならないよ!?

 今週中とは言わずとも来週中には次をアップしたいと思います。

 その後は多分短編書きます~。今のところリクエストされてるのは、『レベルアップ後IF世界線』か『ユーレイちゃんによる別ゲー実況』でしたかね~。

 書けるやつを書きます。

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