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清貧に生きる野良神官は魔物退治をしながらお金を稼ぐ夢を見る~改訂にあたってカットしたエピソード集:記念の絵皿編~  作者: 兎野羽地郎


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マルセロ商会発足時の依頼(中の原レヴァナント騒動に関して)

 中の原の町がレヴァナントの群れに襲撃された時の絵皿に関するエピソードになります。

 このエピソードでは、物語序盤から、主人公ジャンヌが神官であるにも関わらず、何故か登場人物達にいじられキャラとして扱われていることが書かれています。キャラ説明を兼ねたシーンでもありました。 

 二枚目の絵皿は、進撃してくるレヴァナントの群れに立ち向かう私達が描かれている。ベイオウルフが大きな石を持ち上げ、ベアトリクスは炎の魔法を唱え、私は……洗浄の魔法を唱えていた。良く見ると、レヴァントの一体が綺麗な服を着ている。


 ちょっと待って、ちょっと待って、いくらなんでもこれは無いんじゃないの?


 懸命な抗議も、ベアトリクスの提案による多数決の結果、七対一で可決されてしまった。


 ホーリーもヒールも唱えたのよ! とさらに食い下がったが、見てないから知らない、とあっさり否決されてしまった。


 ああっ、このお皿が町長室に飾られてしまうのね……。


 アドルフさんはニコニコしながら一枚目のお皿の横に並べている。


 がっくりと意気消沈しているところに、ベアトリクスが追撃を掛けてくる。


「あんた、何でそんなに魔法使ったの? 全然効果なかったでしょうに」


 そうなのだ。

 私は密かに使える魔法三種類をレヴァナントに向かって二回ずつ使った。

 戦場で強敵相手に魔法を使うと上達が早いらしいし、新しい魔法を覚えられる可能性があるらしい。


 ベアトリクスだって、二回もファイアー・ボール使ったんだし、いいじゃないの。


 もっとも、マルセロさんなら一体確実に倒せたであろうホーリーを使った時はレヴァナントが転んだ程度で、何らかのダメージが期待できるヒールを使った時は身体が痒くなったのかボリボリ掻いていただけだったのだが。


 助けてくれたのはパウルさんだった。


「良い心がけだ。そうでなければいかん。回数が少ないから、すぐには効果が出ないかもしれんが、そのくらいはやっておいて損はない」


 教える身としては頼もしい、と技術顧問らしく頷いてくれる。


「折角なら、同じ魔法を使い続けたほうが良かったな」


 アドルフさんもアドバイスしてくれた。

 同じ魔法を何度も使って効果が上積みされればされるほど、その系統の習熟度が上がりやすいそうだ。


  今度からはそうする事にしよう。


 ベアトリクスを見ると目を逸らされた。

 きっと、私と同じように密かに何か唱えたに違いない。

 何回か肘で突っつくと白状した。

 どうやら、氷の魔法を使ったらしい。

 アンジェリカさんがレヴァナントを足止めする時に使った氷の魔法に隠れる様に使ったら目立たないだろうと思ったようだ。


 もう、相変わらず抜け目ないなあ。

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