2 時代背景
まず最初にこの話の時代背景についてお話しするね。
「VUCA」という言葉を聞いたことないかな?
VUCAとはもともとは米国陸軍が現在の世界情勢を表現するために用いた造語なんだ。
「VUCA」とは「Volatility=不安定」「Uncertainty=不確実」「Complexity=複雑」「Ambiguity=曖昧」という、今日の世界の状況を表す四つの単語の頭文字を組み合わせたもの。
これが今の時代背景。
だからこの話でもできるだけ無定義語は使わないことにするね。
えっ? 無定義語ってなにって?
無定義語ってね「言葉の意味なんてわかりきったことだからわざわざ説明しないよ」ってこと。
例えば道案内するときに「まず右とはなにかについて語ろう」なんて言う人いないでしょ?
右とはなにか知ってるなんて常識だよね。
でも今はブーカの時代。多様性の時代。いろんな考え方の人がいる。考え方が違うと常識も違う。日本には日本の常識があって外国には外国の常識があるようなものだよね。
言葉の意味も不安定(変動する)、不確実、複雑、曖昧なんだ。
言葉の意味も多様であると言ってもいいかな。
だから僕も「この言葉を僕はこういう意味で使っているよ」って言うのが多い。
それをまず最初に知っておいて欲しいかな。
ありきたりな言い方をすると僕は常識を疑っているんだ。
だから常識でお話するのではなく「常識ではこうだと思うけど僕はこういう風に思うよ」というような話し方をする。ときに単に「僕はこう思う」としか言わなくて相手をムッとさせてしまう。
僕の話は常識を大切にする人を怒らせちゃうかもね。
怒らないで話を聞いてもらえると嬉しいかな。