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ママは誰かに言って欲しかったのかもしれない。
『産むのが正解だよ』って。
答えをママに委ねたパパは、はっきり口には出してくれなかったから。
踏み出す勇気の無かったママ。
おろすと言った数だけ、産むべきだと否定して欲しかったんだ。
それが歩く力になる。
決めた。私、もう決めたよ。ママの感情が流れてくる。
ママは答えを決めたみたいだ。
たくさん、たくさん悩んでいたものね。どちらの結果でも、私は大丈夫だよ。
答えは何となく分かるけど、ママの言葉で聞くまでは喜んだり悲しんだりはしないからね。
迷った分だけ、私を愛してくれた証拠だから。私はその一瞬一瞬、満たされていたから。
ママの子供です。
読んで頂いて感謝!感想聞かせて貰えると嬉しみですっ
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