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お風呂の湯船につかると、ママが私に話しかけてきた。
「ねぇ、お腹にいるんだよね。何で、私を選んできたの?空で決めて降りてきたの?」
あんまり覚えていないな。でも、ここの家族になりたいなって思ったような気がする。
「時期が悪いからって、あなたをおろしたくは無いんだ。でも、色々大変でね。だから…無理かもしれない。だけど、もしそうなったら…もう子供は産まないよ。時期が悪いからおろして、時期が良かったから産むなんてしたくないから」
ママ…。
「だってそうでしょ。同じ命だもの。今うちにいるお兄ちゃんと、あなたの出来た時期が逆だったら…。今いるあの子を殺す選択をするって事だもの」
悲しまないで、ママ。この先に何が起ころうと、私がここにいる事…いた事は絶対に無駄にならないはずだから。
ママは無駄にはしない。そう信じてるから。
「怖いんだよ…。産む事も…おろす事も。どちらかを選ばないといけないけど、どちらも選びたくないの」
ママは苦しそうにため息をついた。最近、いつもお風呂では悩んでいるね。1人になると考えてしまうんだね。
「もう少し…考えさせてね。だけど…もうあの日から答えは決まってるのかもしれないな」
決まってる?あの日?ママはどちらを選んだのだろう
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