3
ママ達には、会えないのかな。そう思いながらも、私は生まれる為の準備しか出来ない。
ママは泣きながら、おろすと言った。
でも心の中で、産もうって気持ちを必死に否定してた。無理無理って。
気持ちのままに動けない現実。その渦の中で、もがいているのが分かった。
そんなに悩んでくれてる時点で、ママはもうママだよ。だから…だから、大丈夫。
仕方ない…よね?
「今日、病院に行ってくるね。もし子宮外妊娠とかだと困るから」
きちんと検査をしてもらうみたい。エコーって言うやつで、ママに私を見てもらえるかな。
見てほしい。会えなくても、私がいた事を少しでも記憶に残してくれたら嬉しいな。
それ以上の期待は、悲しいからしない。
「妊娠してますね。」
「…はぃ…やっぱり…」
「あら、嬉しそうじゃないわね」
女医さんの意外そうな声。
「こないだと反応が違うのね」
こないだ…。お兄ちゃんの時の事かな。嬉しかったんだね、ママ。
「正常妊娠してるか、診てもらいたくて…」
「それじゃ、ちょっとエコーで診てみましょう」
…ママに見てもらえる。
読んで頂いて感謝!感想聞かせて貰えると嬉しみですっ
ご意見や、こんな話になったら面白いなってあったら、教えてください。