11月12日 カウンセリング3
今日も女性は、いろいろいな質問をしてきた。できるだけ、答えようと思ったがなかなか答えにくい質問が多かったからだ。私は、女性を見つめた。
女性「あれから、外出は、されてますか?」
私 「そうですね」
今日のカウンセリングルームは、この前の部屋と異なっていた。
女性「外出したことによって起きたトラブルとかありましたか?」
私 「トラブルですかぁ」
女性「はい!」
女性は、真っ直ぐな瞳で私の方を見てきた。トラブルと言えば、この前の聖徳高校の人に会ったことはそうなるのだろうか?
私 「この前、外に散歩に出ていて」
女性「はい!」
今回も、メモをしながら、私の話を聞いていた女性カウンセラー。
私 「散歩していたら、学校前まで来たんです。でも、学校行ってもしんどいんで帰ろうとおもいました」
あの日のことを思い出すと、まだ、ビビってしまう自分がいた。
私 「そしたら、同じ学校の生徒に出会ってしまって」
女性「そうなんですね」
女性は、全く驚いていない。頷きながら、私の方を見る。
私 「会った後、声かけられて。慌ててしまって。逃げてしまったんですよ」
あの時、心臓は、バクバクだった。
女性「それは、そうですよね。久しぶりに会ったんですよね?」
私 「はい」
久しぶりに会ったのだろうけど、誰かはわからなかった。
女性「私でも逃げますよ」
私 「どうしたらよかったんですかね?」
女性「逆にどうしたかったと思いますか?」
どうしたらかぁ、、、、、。女性は、自分の意見を言わずに私に質問をしてきた。
私 「ホントは話せたらよかったんですけど。とてもじゃないけど話せるような状況じゃなくて」
あっ、、、。私って、話したかったのかな?女性の話を聞いて気づかされた。
女性「簡単に話すことは難しいですよね。それよりも、話したいという気持ちがあるのはいいことですよね」
話したいと思うことっていいことなのかな?ずっと部屋にいる私にとっては、話すことが新鮮なのかもしれない。
私 「はい」
女性「なんで話したいと思いましたか?」
なんでだろう?私は、答えられずにいた。
女性「少し答えるのが、難しかったでしょうか?」
私 「はい」
女性「では、質問を考えましょう」
女性は、優しく私を見守ってくれた。