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第八十四話 ダンジョンを出てからのいろいろ

 ダンジョンから出て来て最初に向かったのはいつもの武具店、今回は詩音の武器類が多いのでしっかりとメンテナンスをしてもらう。


「嬢ちゃん、もう少し自分の武器は可愛がってやれよ。いざという時に働いてもらえなくなるぞ」

「これからは気をつけるっす。ありがとうございましたっす」


 武具店のおじさんに注意をされた詩音であった。沢山の武器を使うといろいろと大変だね。これからはパーティ費からサポート出来るから、毎回のメンテナンスはしっかりしていこう。


 次は買取りをしてもらうために移動する。いつものように常盤さんに案内されて部屋へと移動した。一階層から十階層の探索のためドロップアイテムは少なめ、魔法を使っていないのでボス部屋の宝箱のポーションも中級体力ポーションが五本だけだった。最後にマジックアイテムを入れた後に、常盤さんは部屋を出て行った。


「リーダーの【豪運】スキルは凄いっすね。普通Cランクダンジョンの低階層で銅の宝箱はないっすよ。マジックアイテムが二個出てくるのもおかしいっす」

「詩音、これがこのパーティの常識になるから、リーダーのスキルは誰にも言わないようにね。マジックアイテムはパーティの財産だから、必要な人には貸し出しという形で使用してもらうわ。脱退の時には返却することにしているの。分かったかしら」

「パーティを辞める気はないんで大丈夫っす。美姫、パーティに誘ってくれてありがとうっす」


 今回のマジックアイテムには珍しくパーティメンバーに必要なさそうな短剣があった。もしかしたら誰かに必要なのだろうか?


「この中に短剣を使う人はいるか?今までマジックアイテムを買取りしてもらったことはないんだけど」

「使うとしたら、美姫よね」

「お守り用の短剣は今装備しているもので十分よ。今回は買取りしてもらえばいいと思うわ」

「どんな効果があるか聞いてから決めれば良いだろ」


 そうだね、鑑定の結果を待ちましょう。


「詩音をいつからパーティに合流させることにしようか?」

「今日からパーティメンバーではないんっすか」

「いやいや、山口に帰ってちゃんと準備をしてから出て来てよ。きっと親御さんも心配してるよね」

「全部アイテムボックスの中に入っているっす。パーティのお休みの日はいつっすか?そこで一回実家に帰るっす」

「パーティは月火木金で活動しているわ。水土日が休みになるわね」

「分かったっす」


 それで良いのだろうか?詩音の両親に悪いことをしたように感じてしまうな。


「ちゃんとこの後にご両親に電話だけでもしておけよ。絶対に心配しているからね」

「リーダー、分かったっす」


 常盤さんが帰ってきて内訳について説明してくれた。ドロップアイテムはやはり寂しい買取り金額だった。


「最後にマジックアイテムですが、短剣には自動修復の効果が付与されています。買取り価格が三百万円になります。そして指輪の効果は魔力回復です。買取り価格が千五百万円になります」


 僕が正輝から貰った指輪と同じものだ。魔法関連のマジックアイテムは高額になるよね。それだけ貴重な物になるのかな。魔法を使わないと魔力ポーションはドロップしないのに、魔力回復の指輪は出るんだ。相変わらず宝箱に関してはよく分からないな。


 五人で相談して短剣は買取りしてもらうことにした。これでいつもより大幅に収入も良くなった。指輪は詩音が装備することにした。【ヒール】スキルの使える回数を増やしてもらおう。絶対にパーティにとってプラスになることは間違いない。いつも通りの配分でカードに入金してもらった。


「《千紫万紅》の皆様、特級ポーションをオークションに出品する日程ですが、今月の終わりの29日と30日になりました。これだけの目玉商品ですから、しっかりと宣伝をしてから出品するという方針を協会本部が決めました。申し訳ありませんがそこまで待ってください。よろしくお願いします」


 オークションは毎月の15日と16日の二日間と月末の二日間で協会のオークションサイトで行うらしい。今回は15日と16日では準備が間に合わないということだそうだ。


「常盤さん、レアモンスターの皮を使って探索用のジャケットを作りたいと思っているんですけど、腕の良いい職人がいる工房とか知りませんか?」

「中里が詳しいと思いますが、今呼んで来ましょうか?」

「いや、オークションが終わらないと資金がないので作れないですから、そんなに急いでないです。今度来たときに中里さんが忙しくしてなければ教えてくださいと伝えてもらえば十分です」

 

 すべてを終えて、皆と別れた。明日も岡山ダンジョンの攻略だ。








 

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