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第六話 岡山ダンジョン六階層から十階層、そして買取り①

 今日も五話投稿します。

 階段を降りていくとそこには転移の柱。まず柱に触れて登録しておく。柱に触れると頭の中でダンジョンを出ますかと問い掛けて来る謎テクノロジー。どういう仕組みなんだろうね。


 時間は二時を過ぎている。十階層まで行けるかなと考えていると声をかけられた。


「麟瞳さん早いですね~。私達が出てから十分も経っていないですよね」


 先程ボス部屋の順番待ちの時に話をしていたサークル仲間パーティの女の子だ。


「さっきぶりです。皆さんは進まないんですか」

「私達は一度ダンジョンを出てからもう一度五階層のボスを狙うことにしました。今回はポーションが四本も出たんでもう一度って感じです」


 顔が引き攣って来る。僕ってポーションだけでも五本あったんだよね。


「麟瞳さんは宝箱、良かったですか?」

「初回討伐報酬だと思うけどかなり良い物が出たと思う。鑑定結果が出てみないと実際にはわからないけどね」

「鑑定待ちとはかなり良かったですね。麟瞳さんはこの後進むんですか」

「十階層まで行っておこうかなと、十一階層の登録はしておきたいしね」

 

 そこで別れて攻略を進める。六階層から十階層までは取り立てて挙げるようなイベントはなかった。基本五、六匹で行動していて、その中に上位種が一、二匹混ざっていた。ボス部屋と同じで飛び道具を持っていないので苦戦することもなくドロップアイテムになってもらいました。魔石が八十程と棍棒が十本そしてポーションが八本手に入った。リュックパンパンになっちゃった。


 結構時間が掛かった。既に五時を過ぎている。ボス部屋の前には誰もいないが、扉が閉まっている。今挑戦中ということだ。この間に一応情報の確認をしておく。十階層のボス部屋にはゴブリンアーチャーを含めた六匹のゴブリン。まずこのゴブリンアーチャーを自由にさせないことが大切。順番が来た。扉が開いて僕を待っている。さあ最後の一頑張りだ。


 部屋に入り切ると扉が閉まる。情報通りの布陣で待ち構えている。先手必勝、こちらから仕掛ける。真っすぐ突っ込んで行き一番右側の一匹に袈裟斬り。そのままの勢いで右側を回り込んで後方にいるアーチャーを狙う。一匹アーチャーを守っているゴブリンがいたが、いつも通り武器を持つ手を切り付ける。武器を落としたところで蹴り飛ばしアーチャーにご対面だ。至近距離にいる後衛職は怖くない。左から水平に斬りつけて首をはねた。完勝である。後はいつも通り気を抜かずに対処する。全てを終えるまでそれほど時間も掛からなかっただろう。さあ宝箱カモン。


 魔石を集めていると銅色の宝箱が出現。十階層で銅色なら上出来だと思うが、今までが良すぎたせいでがっかりしてしまった。いかんいかん。


 気を取り直して、いつも通り罠に気をつけて宝箱を背面から開ける。中にはイヤリングと定番のポーションが五本入っていた。鑑定結果待ちであるがこれも大当りだと思う。こんなに運が良すぎて怖くなって来るなー。反動なんかないよね。


 階段を降りて転移の柱に触れて登録しそのままダンジョンの外へと転移する。


 時刻は五時半、まだまだ外は明るい。直接買取りの受付へと向かう。整理券を取り順番を待っているとすぐに呼ばれた。平日なので探索者もそう多くないようだ。


「こちらにドロップアイテムを出してください」


 担当のお姉さんがカゴを出して来るがこれにはどう見ても入らないよね。僕のリュックパンパンだよ。


「このカゴだと入り切らないですよ」

「失礼しました」


 そこで初めてこちらを見てビックリしている。ちょっと面白い。いやかなり面白い。笑えてきた。もう止まらない。


「アハハハハハハハハハ」

「こちらに入れて下さい。笑いすぎです」


 お姉さんジト目で見てくる。あー面白かった。取りあえず獲得したドロップアイテムは一度買取りの受付に提出する決まりになっている。魔石と棍棒そしてポーションをカゴに入れる。それから宝箱から出た腕輪、靴、ウエストポーチとイヤリングを入れて全てだ。またまたお姉さん変顔で驚いている。笑えてきた。またまた止まらない。お姉さん僕を殺しにかかってるよね。


「少々お待ち下さい。ええっと、鑑定に時間が掛かると思いますがどうしましょうか」

「ハハハハハ、待ちます。フフフフフ」


 笑いが止まらない僕をほっといて、お姉さんは奥へと消えていった。


 今日一番のダメージを受けた僕は椅子でぐったりしていたと思う。


「受付番号二十三番の方、一番窓口にお越し下さい」


 やっと順番が来たようだ。窓口に行くと部屋へと案内された。部屋の中にはおじさんが一人待っていた。


「すみませんわざわざお越しいただいて。ちょっと高額なので余りたくさんの人がいるところではよろしくないかと思いまして」


 なんて怖いことを言うおじさんだ。


「では常盤君、内訳をお知らせして」


 ゴブリンよりもダメージを与えてくるお姉さんは常盤さんというらしい。


「まず魔石ですが普通のゴブリンが158個、ゴブリンファイターが18個そしてゴブリンアーチャーが1個ありました。ゴブリンが一個100円で15,800円、ゴブリンファイターが一個150円で2,700円、そしてゴブリンアーチャーが一1個で200円です。合計18,700円になります」


 魔石だけで結構な儲けになるな。


「次にゴブリンの棍棒が一本100円で17本なので1,700円になります。次に低級ポーションが一本2,000円で11本ありますので22,000円、中級ポーションが一本7,000円で10本あるので70,000円になります」



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― 新着の感想 ―
[良い点] いやぁ、インフレですね。 いいわぁ。 今後の展開が楽しみデス。 [一言] 亘善さんの作品、初めて読ませていただきました。 こういうノリ、大好きです。 今後もテキトーに頑張ってください。
[一言] 「次にゴブリンの棍棒が一本100円で17本なので1,700円になります。次に低級ポーションが一本2,000円で11本ありますので22,000円、中級ポーションが一本7,000円で10本あるの…
[気になる点] 薪でも一束 500 ~ 1000円するのに、こん棒やっすいなぁ(笑)
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