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第二十五話 《桜花の誓い》と一緒にお昼御飯

今日はこのお話で最後です。明日もよろしくお願いします。

 木曜日と金曜日は朝の鍛練の後に岡山ダンジョンへ行った。二日とも投擲の練習をした後に六階層から十階層を探索した。ボス部屋の宝箱も流石に鉄になり中級ポーションが五本だけだった。求人もまだ希望者がいないとのこと期限いっぱいまで募集してから面接をするようにしてもらった。


 そして土曜日、綾芽が友達を呼んでの食事会の当日だ。この日のために僕はウサギ狩りを頑張ったんだよ。十一時半頃綾芽は駅に友達を迎えに行った。

 

 食事は家のグランドシェフ母上が当然料理した。二匹のホーンラビットはどちらも丸焼きになり、綾芽達が一匹で足りなければ二匹目を出すということで前日の晩には調理済み。内臓の串焼きやサラダ、スープと合わせて僕の腕輪に収納されている。御飯さえ炊けば準備完了である。


「便利だね。麟瞳がいると。どんな大規模なパーティーでも熱々で料理が食べられるよ」


 母上、それは褒めているんだよね。


 正午に綾芽達は五人揃って帰ってきた。リビングを使って食事をしてもらう。キッチンで収納から料理を取りだして、綾芽が運ぶ事を繰り返しすぐに準備は調った。


 両親と僕はキッチンで昼御飯にする。メニューはボアカレーと野菜サラダだ。


 さあ食べようという時に綾芽がキッチンに戻ってきた。


「皆で食べようって言ってるんだけど」

「いいよ、恥ずかしいよ」

「俺はもうビールいただいてるから無理」

「お兄ちゃんだけでもお願い」


 拝むんじゃあない。綾芽のお願いには滅法弱い僕は連行されて行った。


「よっ、一週間ぶり。テストは上手くいったかい」


 先週の土日のお礼を又してもらったよ。一般教養のテストは赤点を取らなければ大丈夫と綾芽と同じ事を言っている。


 ということでお食事会が始まった。ホーンラビットの丸焼きは大好評。切り分けては食べを繰り返しあっという間に無くなった。もう一匹あるよと伝えるとカレーが食べたいとのこと。先程から匂いが堪らず、是非食したいらしい。カレーは大量に作っているので皆が食べるのは構わない。一杯ずつ綺麗に食べ切った。何処に入るんだろうね。


「お兄さん、また一緒にダンジョンに行ってもらえませんか。今度の金曜日から夏休みになります。弓の可能性を広げたいんです。夏休みの間お願いします」

 

 弓術士の真琴が頼んできた。先週の土日で今までとは違うことにチャレンジしたから刺激を受けたのかな。


「私ももっと教えてほしいです。それに正直収入も魅力的です」


 タンクの山吹からもお願いされた。県北から無理を言って県立ダンジョン高校へ進学して来たらしい。親の負担を減らしたいそうだ。最終的にはなんだかんだで皆から頼まれてしまった。


「最後には五人で強くならないとダメだからね。あんまり頼られても困る。週に一回か二回なら夏休みの間付き合うよ」


 まあ今のところ急いでパーティを組む気も無いし、《桜花の誓い》からはいい影響を受けていると思っている。綾芽の頼みは断れないしね。


 その後は、来週に向けてということで、前回渡した映像コピーを元に勉強会が始まった。もっと楽しい話はないのか少女達よ。戦闘狂の五人組の内の四人は晩御飯に遅れると言いながら慌てて帰って行った。ちゃんとうちの両親にお礼は言って帰ったよ。


「お兄ちゃんありがとう。皆大喜びして帰ったよ」

「ちゃんと予定を出してくれよ。こちらもダメな日は早めに教えるから」

「分かったよ。出来るだけ早く予定を決めて渡すからよろしくね」


 七月後半から八月も忙しくなりそうだ。僕の短期の目標は投擲のスキルを取得することと、遠距離攻撃が出来る仲間と岡山ダンジョンの中層を攻略していく事だ。それに《桜花の誓い》の育成を加えておこう。


 晩御飯は昼のカレーの残りで焼きカレーを作って食べた。グラタン皿にご飯、カレー、生卵そしてシュレッドチーズを重ねオーブンで焼いたもの。中学生の時まで良く食べていた懐かしい味だ。


 あれだけ大量に作られたカレーも一杯分だけ残ったので、ストックとして腕輪に収納させてもらった。


 では、お風呂に入って寝ることにしよう。 








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