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水族館についた俺たちはお金を払って早速中に入ることにした
個々の水族館はそれなりに広いようで最初はどこに行くか悩んでいたが近い順から見ていこうという話になった
「最初はクラゲですね」
「クラゲって色々いるんだね」
「ここらへんの水槽には4種類のクラゲがいるみたいです」
そういいながら指さすところにはクラゲの説明が書いてあるパネルがあるようだ
手書きで飼育員さんが書いているようでクラゲの種類名や何を食べているのかなどが主に書かれているようでほかの水槽にもこのようなパネルがあった
彼女はそんなパネルとクラゲを交互に見ながら「へー」やら「うーん」やらいろいろな表情をうかべながらうねっていた
パネルの内容を読んで観察をしているようで見習うように観察をしていると
「時間を取らせてしまってすいません、次に行きましょうか」
「もういいの?」
「はい、大丈夫です」
「わかった、一周したらまた見に来ればいいしね」
次のフロアへ向かうと次はいろいろな魚が大きな水槽に一緒に入っているフロアのようだった
クラゲの時のようなパネルが一か所にあって彼女はそこでまたどんな魚が泳いでいるのかを見ながら楽しんでいる
彼女はまた「へー」やら「うーん」といいながらエイやサメを指さしながらこちらを見て
「あれすごいですね、大きいな」
と魚を見ているときの彼女は小学生のように目を輝かせながら楽しそうに感想を言ってまた観察していた
あまり話す機会がなかったとはいえこんな表情の彼女を見たことがなかった
そんな彼女を見ているとファミレスでネル言われたことが嘘なのではないかと思ってしまう
なにが問題なのだろうか
少し考えていると彼女がこちらを見ていた
「どうしたんですか?」
考えている内容をいうわけにもいかないがここで「何でもない」というのもあれなので
「せっかくだからさ、手でもつながない?」
「えっと」
と少し驚いていたようだが
「平日でも人が多くなってきたしさ」
なんて言い訳じみたことを言ってみると
「そうですね、はぐれるのもあれですし」
と了承してくれたので内心のうれしさを隠しながら手をつないで引き続き回ることにした