「三撃目。」初街
四話目です、
町に出る事に成功した、太陽が完全に姿を見せるころには、店がちらほら開店する、
『さてと。最初の問題だけど。まず衣類をどうにかしなくちゃいけないね。』
要は、変装しなくてはいけないということだ、俺の服はもとの世界の学校の制服だから目立ってしまうし、何よりも城の連中に抜け出す前に何か変装、までいかなくともなんとか身を隠したい
『ああ、だが金が無い、最終手段は盗む、だがこれは使いたくない」
『どうしてさ?。』
『……どうしてって、…しいていうならいい人が俺らの都合で不利益を被るのはなんか気分が悪い』
『なるほど。うーむ。ならいい方法があるよ。」
『なんだ?』
豊が何かを考えたようなので聞いてみる、
『とりあえず町に入ろう。』
言われたとおりに町の中に入る事にする
町は中世ヨーロッパとさほどかわらない、賑やかな大通りには、屋台や露店が並ぶ、呼び子の声が止まらない
『さて。お金を集める方法だけど。とりあえず右にまがって。』
言われたとおり右にまがり大通りからはずれる
『そこをまがって真っ直ぐ突き当たりまで行って。そこを…。』
豊の言うとおりに進む、すると着いた場所が、
「おい、にーちゃん、俺らになんか分けてもらえねーかな」
昼間なのに薄暗い道、一般的に裏通りと呼ばれる場所、そして目の前にはいかつい
スキンヘッドのおっさんが一人、
『おい、豊』
『?。なんだい?。』
『どういう事だ?これは』
『何も悪く無い人が俺らの都合で不幸に成るのは嫌なんでしょ。』
『だからといって――』
「オイにーちゃん、聞いてんのか?あ?」
目の前のおっさんが何か言ってる
『悪質な市民ならダイジョブっしょ。』
その瞬間、いきなり衝撃が俺を襲う
どうやら頭を殴られたようだ、頭がくらくらする
「シカトこいてじゃねぇぞ!!コラ!」
どうやら念話していたのを無視されたと、とらえたらしい
「ああ、糞野郎め、上等だ、そのケンカ買ってやんよ」
俺が言い終わったあと、また殴りかかってくる、俺は殴りかかってきた相手の右を右手でつかみ、後ろに回り左手で首を締める、
ある程度締め上げ、顔が青くなって来た所で左足で相手の足をかけ、身を引くように地面に叩きつける、
そして最後に全体重を乗せた踵落しを食らわせる、
ゴリッといやな音が足元から聞こえてくる、どうやら顎の骨を砕いたらしい、そのせいか、おっさんは意識が完全に飛んでる、
そして俺は、念話を開始する、
『オイ、豊』
『んー?。何ー?。』
『嵌めやがったな』
『別にー?。それよりそのおっさんの身包みはごうよ。そのために仕掛けたんだから。』
仕掛けた=嵌めたに繋がるんじゃないか?、そう思うもさっさとおっさんの身包みをはぐ、
一応言っておくが、俺は善良な方々が俺らの都合で不幸に成るのは嫌なのであって別に悪質な市民相手なら特に何も思わない、
身包みを剥ぐ、と言っても別に服まで取るわけじゃない、っていうか別にこんなぼろ布同然の服なんかいらない、よって奪ったのは金のようなコインである、
同じように裏路地でケンカを売って来た輩5~6人いたので、俺にケンカを売った罪として、重すぎる罰をぶつける
喧嘩を売ってくる男どもが減ってきたとこで大通りに戻り服屋に向かう、いい感じの服屋があったので入る、
「いらっしゃい」
おじさんの声が聞こえる、目を向けるとそこには、40代前半のおじさんが居た
「自由に見ていってくれ」
言われたとおり、服を見るがどれがどれだかよくわからん
『おい豊、どれを買ったらいいと思う?』
『うん?。今後の目的にそった服にしたらいいと思うよ。』
『今後の目的…』
『そう。何かしたいことはある?。』
『しいて言うなら旅がしたいな』
『何で?。』
『別にただこの世界に不本意だが来てしまったからにはこの世界を詳しく知りたいと思っただけだ』
『ふ~ん。』
せっかく、異世界に来たのだからこの世界について調べたい、と思うのは変だろうか?
「おじさん」
「ん?なんだ?」
「旅に出たいんだがそれにみあった服をくれ」
「…ならこれなんかどうだ?」
わたされたのは青い色の冒険者用と書かれた服、
「この服は通気性が高いから涼しい、その上この後ろに付いてるマントは保温性が高いから前でこの引っ掛けを取り付けると、防寒具になる」
「それ、これで足りますか?」
さっき手に入れたコイン、銅貨17枚大き目の銅貨7枚と銀貨8枚と大き目の銀貨5枚を出す、
「おう、大丈夫だ、これを買うのか?」
「ああ」
「分った、じゃあ7500ガルだ」
そう言って銀貨7枚と大き目の銅貨5枚を取っていくどうやら千ガル銀貨一枚、百ガル大銅貨一枚のようだ
早速俺は、更衣室で着替える、そして脱いだ制服を処分してくれるように頼んだ後店を出る
しばらく大通りを歩くと大きな建物に目が留まる
「ん?なんだこれ」
とりあえず中に入ってみる、周りの人も自由に出入りしているから大丈夫だろう
中に入ると目の前には木製の机と椅子が数個、そしてカウンターのようなものが見える
しばらく立ち止まっていると、心配したのか職員らしき人がこっちに寄ってくる
「すみません、ギルドは、初めての方でしょうか?」
「あ、ああ、そうだが」
「では説明しますのでこちらに来てください」
そういって職員の人は、カウンターの方に行っていしまう、それを追いかけるようについていく、
「はい、では説明します」
「ああ」
「ではこの冒険者ギルドでは冒険者の方々に対していろいろな物を提供します、たとえば他国に入るための通行料の免除や半額など、他にも依頼の提供を行っています」
「依頼の提供?」
「はい、たとえば薬草の採取だったり、魔物や盗賊の討伐や護衛など、さまざまな依頼などを提供します、依頼は主に依頼主からギルド、ギルドから冒険者のような順番で廻ります、なおギルド以外から依頼を受け依頼をこなす場合がありますが、その場合何らかのトラブルが起きる事があります、ギルドから依頼を受けた場合はトラブルが起きた場合、ギルドがそのトラブルを解決しますのでギルドから依頼を受けたほうが安全と言えるでしょう、そして…」
長い、説明が長い、簡単にギルドの説明をするとギルドに加盟するといろいろな面で優遇される、ただし毎月7000ガルを払わなければならない上に、依頼を達成したときの報酬から5%はギルドに入るのだという、
一見デメリットが多い気がするが、実際メリットの方が大きい、何より冒険者の安全が考えられている
「…以上で説明は終わりです、ではギルドに加盟しますか?加盟する場合個人情報が多少漏れますが、犯罪防止のためですのでご了承ください」
犯罪防止か、とすると城から抜け出した事までばれるのか?
『おい、豊』
『ん?なんだい。』
『俺がした犯罪を[完全なる幻想]で消せるか?』
『出来ないこともないよ。』
『そうか、ありがとう』
早速やってみるが、特に変わった様子も無い
「…どうなさいました?」
心配そうに話しかけてくる職員、しばらく黙っていたからだろう
「ああ、加盟する事にしよう」
「わかりました、ではこちらに来てください」
すると職員は別の扉に向かう、とびらを開けて中に入ると小さな部屋に四角い箱が一つおいてあった、
「では、この箱に手を置いてください」
言われたとおりに手を置くと、箱からカードが出てきた、
「そのカードが、ギルドカードです、要するに証明証です、他国に入国する場合これを提示してください、なお壊れてしまった場合は無料で直しますが、なくされた場合料金をいただきます、カードには自分の力などが書かれています、」
カードを見るとそこには、
ランクF
名前ヨウヘイ・ヤマシロ
HP34 MP14 力C 体力C 賢さA 素早さD 運E
スキル[完全なる幻想]
犯罪暦なし
「ランクはSからFまであり、依頼をこなすと上がっていきますが簡単には上がりません、HPとは自分が死ぬまでの耐久力です一応一般男性の平均は50です、 MPとは魔力の持っている量です平均は30です、その他の能力はE~Fです、犯罪歴だけ見させてもらいましたが、無い様なので大丈夫です」
名前は先に名を言うのだろう、力などに比べて、HPやMPが粗末過ぎる、力や体力や素早さが高いのは、小学校から部活をやっていたからだろう、
実際学校の体力テストでは基本上位3位入っていた、
賢さは…元の世界でこの世界には、判明されていない法則やらを知っているからだろう、学校のテストでも悪いものはなかった
「では、これで登録は終わりなので戻りましょう」
そう言われ、小さな部屋から出る、来た時は気付かなかったが冒険者らしき人間が椅子に座っていたり、カウンターで職員と話していたりする、
もとのカウンターに戻り話す、
「では、早速依頼を受けますか?」
「ああ、出来れば違う国に行ったりしたいのだが」
理由は早く王城から離れないと追手が来そうだからな
「では、護衛系の依頼がありますが、すぐ近くの町までです、これを受けますか?」
「ああ、そうしてくれ」
「では集合は明日の昼までに、正門前ですのでそこに集合してください」
「わかった」
「なお、魔物を倒した場合、素材になる場合がありますので、ぜひ持ってきてください、お金と交換します、素材に関してはギルドカードを倒した魔物に掲げるとギルドカードに表記されます、」
…便利だな
「ありがとう、じゃあ」
「はい、がんばってください」
そういわれ、ギルドを出た
とりあえず町の外に出て魔物を狩り宿に泊まるだけの金がほしい、
目的を達成すべく、町の外に出るように歩くと門があった、多分正門だろう、外に出るべく門に向かうと兵士に止められた、
「君、身分証明証は持っているか?」
「ギルドカードならありますが」
「それを見せてくれ」
「わかったけど、何故ですか?」
兵士にカードを渡しながら聞くと、兵士はカードを見終わり答えてくれた
「先日城から抜け出した男がいて、そいつを探している、名はタナスというらしい」
多分それ俺です、とも言えるわけがなくただ普通に返しておいた
「わかりました、俺の方も探しておきます」
「ありがとう、じゃあ通ってもいいよ、引き止めて悪かったね」
「いえいえ」
兵士は元の場所に戻っていった
俺はそのまま正門に向かう、
改めて見て観るとえらく拙い文ですね、
まあ続けるけど