表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
無能と追放された鑑定士、実は“価値を変える力”で街ごと最強になる 〜評価されないもの全部、俺が使いこなします〜  作者: 影山クロウ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

18/20

第18話 管理の綻び

「やってみろ」


 その一言で、空気が張り詰めた。


 ルクスの背後。


 連中が一斉に動く。


 今度は違う。


 さっきのような“止める動き”じゃない。


 囲う。


 流れを切る配置。


「……来るぞ!」


 アルドが低く言う。


 だが。


「問題ない」


 俺は答えた。


 もう分かっている。


 やり方は一つじゃない。


 なら――。


「広げろ」


「何を!?」


「全部だ」


 短く言う。


 リナがすぐに動く。


「こっちでもやってます!」


 声を上げる。


 さっきの通りから、人が流れてくる。


 一箇所じゃない。


 二箇所。


 三箇所。


 同時に動かす。


「……増えてる」


 リナが驚く。


「当たり前だ」


 俺は言う。


「止める側は一点しか見れない」


 だから。


 広げる。


 アルドが笑う。


「なるほどな」


 瓦礫を壊す。


 別の道を作る。


 人が流れる。


「くそ……!」


 ギルド側の一人が舌打ちする。


 対応しきれていない。


 当然だ。


 数が足りない。


 視点が固定されている。


「……複数化か」


 ルクスが呟く。


 目は、冷静だ。


 だが。


 完全じゃない。


「そうだ」


 俺は答える。


「一箇所を止めても意味がない」


「……だろうな」


 ルクスが小さく息を吐く。


 その瞬間。


 “空気”が変わった。


 さっきより重い。


 明らかに違う。


「……下がれ」


 ルクスが言う。


 後ろの連中が、一斉に止まる。


 次の瞬間。


 ルクスが一歩前に出た。


 それだけで。


 流れが鈍る。


「……は?」


 アルドが声を漏らす。


 何もしていない。


 だが、変わる。


 人の足が止まる。


 視線が揺れる。


「……これ」


 リナが震える。


「怖い……」


 そういうことだ。


 これは“圧”だ。


 理屈じゃない。


 存在そのもの。


「……それも流れだ」


 ルクスが言う。


 静かに。


「人は、強いものに従う」


 事実だ。


 否定はできない。


「だから、止まる」


 その通りだ。


 さっきまで動いていた流れが。


 明らかに鈍る。


 いや、違う。


 “吸われている”。


 ルクスに。


「……厄介だな」


 俺は小さく言った。


 これは、想定外に近い。


 だが。


「面白い」


 自然と、そう思った。


 アルドが歯を食いしばる。


「どうすんだこれ」


「簡単だ」


 俺は答える。


「対抗すればいい」


「どうやって」


 リナが聞く。


 震えている。


 いい。


 それでいい。


「作る」


「……何を」


「軸だ」


 短く言う。


 そして。


 一歩、前に出る。


 ルクスと向かい合う。


「……やっと出てきたか」


 ルクスが言う。


「最初からいる」


「違うな」


 首を振る。


「今、出てきた」


 その通りだ。


 ここまでは“流れ”だった。


 だが、今は違う。


 必要なのは。


「見るな」


 俺は周囲に言った。


 リナが顔を上げる。


 アルドも動きを止める。


「こっちを見ろ」


 それだけだ。


 単純だが、効果はある。


 人の視線が、少しだけ変わる。


 ルクスから。


 こちらへ。


「……なるほど」


 ルクスが呟く。


「対抗する気か」


「そうだ」


 俺は答える。


「軸は一つじゃない」


 それだけだ。


 リナが息を整える。


 アルドが笑う。


 少しずつ、戻る。


 完全じゃない。


 だが。


 止まっていない。


「……面白いな」


 ルクスが言った。


 今度は、はっきりと。


 感情が乗っている。


「だが」


 次の言葉。


「まだ足りない」


 その瞬間。


 空気が、さらに重くなる。


 さっきとは違う。


 段階が上がる。


「……来るぞ」


 アルドが低く言う。


 俺は小さく息を吐いた。


 いい。


 ここまで来たら。


「もっと見せろ」


 そう言った。


 自然と。


 笑っていた。

一度押し返しましたが、まだ終わりではありません。


むしろ、ここからが本番です。

相手も本気を出し始めています。


ここまで読んでいただきありがとうございます。

もし続きを楽しみにしていただけたら、ブックマークや評価で応援してもらえると嬉しいです。


次はさらに一段階上のぶつかりになります。

ぜひ楽しみにしていてください。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ