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記憶を失った少女

あの日、私はーー世界が音を立てて崩れていくのを感じた。

薄暗い廃工場。かすかに光る蛍光灯の下、ひとりの少女が横たわっていた。

エンジ色の中学ジャージ、足首には緩く締められた結束バンド。口には布の猿轡が噛まされ、頬には乾いた涙の跡。

佐藤ももね、14歳

彼女が発見されたのは、ちょうど72時間後のことだった。

だが彼女は記憶を失っていた。誘拐される以前のことーー

自分の名前ですら思い出せなかった。

「ここはどこ......わたしは、誰......?」


居場所も、過去を失った彼女に残されたのは仮の名前と今を生きる場所だけだった。


あれから、3年。

佐藤ももねは、17歳になり、今は静かな町で高校生活を送っている。

普通の学校、普通の制服、普通の通学路。

けれど、あの日の影はーーいまだ、彼女の背後で息を潜めていた。


そして、高校入学から2ヶ月の後


彼女の前に現れたのは、ももねと瓜二つの顔を持つ「転校生」だったーー。


ーーそれが、再び"あの日"の記憶を揺さぶられることになるのを知らずに。



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