#02 悪戯な教師と悪戯な教師
天野先生が私の家に来て、数ヶ月後---
「姉ちゃん!今日は友達の家で夕飯食べるからさ···これってわがままだよな?天野先生にわがままは言っちゃ駄目って分かってる···」
「友達の住所を教えてくれれば、俺がカーナビで探しながら、車で迎えに行くよ」
『えっ?私が迎えに行きます!先生はお仕事で疲れてるので···』
「心配しないで。友達と楽しん来いよ、大河君」
「ありがとう!先生!」
「それから?大河君?もうすぐ、六年生になるんだから年上には敬語を使え!」
「オレに注意するなんて母ちゃんみたいだな~!」
「そろそろ仕事に行かなくちゃ···じゃあ、いってきます!夜の8時には迎えに行くからな、大河君」
「はい!わかりました!」
大河君は元気よく返事した。
時間が過ぎて、帰る時間になったけど、
男の子に屋上に来て欲しいと誘われて屋上にいる。
(向こうが誘ったのに、遅いなあ···まあ、大河君の帰りは遅いから別にいいけど)
「お待たせ!掃除当番で遅くなったんだ!」
『用件は?』
「俺さ···白雪の事が好きなんだ。付き合ってくれ」
告白は慣れている。好きな人がいる為、何度も断っているのだ。もちろん、好きな人は···天野先生だ。
『ごめんね。好きな人がいるの。』
「ははっ!じゃあね!」
笑って誤魔化して男の子は去ってしまった
(あれ?ピン留めが無い···教室かな?教室に行って、探してみよう)
ピン留めを探しに、教室に戻ったら---
私の席に担任の遠山先生が座って、びっくりした
『遠山先生!何で、私の席に座ってるんですか?』
「オイ···アンタ、ピン留めを落としただろ?」
『何で私のって分かったんですか?』
遠山先生は怖そうな先生としてクラスでは有名だ
一部の噂では優しさもあるみたい。
「このクラスの近くの廊下でピン留めが落ちていたし、ピン留めしているのは、アンタだけだよ」
『ありがとうございます!これ、大切何です!本当にありがとうございます!』
「お礼に俺と連絡先の交換してくれ。そうすれば、返してやる」
『え!ひどいじゃないですか!私、本当に大切なピン留め何です!返して下さい!』
「俺を何分待たせているんだよ。戻ると思ってさ、ずっとアンタを待ってた」
『···わ、分かりました』
私はカバンからメモ帳とボールペンを取り出し、自分のメールアドレスを書いた
「偉いぞ、流石、俺の生徒だよ。アンタ!」
遠山先生は約束通り、ピン留めを返してくれた。
『良かった···!私のピン留め、おかえり~』
「好きな人から貰ったのかよ?」
『違います!亡くなった父に、生きていた時、私がわがままを言って買って貰ったんです』
「可愛いヤツ···気を付けて帰れよ。帰宅部さん?」
『はい!』
---そして、夜になった
突然にスマホから電話が鳴り出した
(ん···カレンちゃんからだ)
《もしもし?いっちゃん?今、家の前に居るから
外に出なよー!遠山先生がいるよー!あとさー···》
『え、嘘?』
カレンちゃんと私は近所が近くて仲が良い。
何でカレンちゃんと遠山先生が一緒にいるの?
ドキドキしながら外に出たら---
「こちらはお久しぶりですねと言っているのですが、先輩?」
遠山先生が怖い目つきで天野先生を見つめていた
怯えている大河君が可哀想に見えた