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42.試験前の……実践!?

矢……?もしかして狙われてる……?

私がパニックになっているうちにいつの間にか馬車が止まっていた。


「周囲警戒!誰かいるぞ、絶対に近づけるな!」

「「はっ!」」


騎士団のみんなが武器を構える。それにより一気に危機感の空気が支配する。


「クレアちゃん!馬車の中入って、窓閉めた方がいいよ!」

「クレア様、危険ですので、どうぞ中にお入りください!」


見事に同時だね。ピッタリと重なって私に身を守るように促す声が聞こえた。上半身を中へと戻すと窓を鍵までかけてしっかりと固定し、カーテンまで締め切った。窓を閉めても外から見えたら弓で狙われるかもしれないからね。


外からは剣を交える音が響き渡っている。いきなりの騒音に森の鳥が大慌で飛んでいく微かな音も。私にも羽があったら、すぐ逃げられて、騎士団の負担も減らせるのに。


……ん?待てよ。私、なんのために魔法習ったの?身を守るためでもあるでしょ!今こそ、使う時!

といっても私だって得意不得意はあるわけだし、協力は必須だね。


「フォーリャ、力を貸して!」

「もちろんいいよ!何をすればいいの?」


すごくワクワクした様子で尋ねてくる。なんか、目から光が出てない?キラキラしてる気が……。


「結界を貼って欲しいの。そして結界外の弓を使う敵などの動きを封じて欲しい。トドメをさしてはダメよ。必ず生きた状態でね。私はその間、中の敵をどうにかするわ。」


分担すれば私は中のことに集中できるから、弓矢に注意しなくて済む。私も安全で確実に敵を抑え込めるわ。


「わかった!敵に見せつけちゃって!クレアちゃんがとーっても強いんだよって!」

「ええ!襲う相手を間違えたって思わせるわ!」



そとでは未だに音が鳴り止まない。騎士団とやり合うだけの強さを誇っているのか、数が多いのか。


「一番の問題は出るタイミングね。」

「うん、下手に出たらすぐに終わっちゃうね。」


可愛い口調ですごく怖いこと言うわね……。でも、その通りなのよね。出た時に扉へと向かって弓矢が飛んできたら避けようがないわ。


「結界を出してから行くのが最善かもだけど、そうすると、どこを境にするべきかわからないよ。」

「困ったわね。カーテンも開けるわけにいかないし……。」


ん?私、今すごくしょうもないことに悩んでない?


「ていうかフォーリャ!あなた他の人に見えないし、聞こえないし、壁もすり抜けられるから出ていっても問題ないじゃない!」

「……あぁ!?」


忘れてた!というふうに驚いた様子でガーンとしてる。二人して本当におっちょこちょいだわ。


「ということで、よろしくね。フォーリャ。」

「うん、クレアちゃんも、気をつけてね。」


スーッと壁を通り抜けて姿が見えなくなる。結界を張り終わったら思いっきり叫ぶように言ってある。そうしたら、とうとう私の番。


「クレアちゃーん!」


遠くでフォーリャの甲高い声がした。だけど、私の耳に届くには十分なボリュームだった。

ええい!もういいわ!勢いにのってこのまま行く!


手元でバンッ、と音が鳴り響く。私がドアを開けた音だった。音に気がついたのは近くにいる十人近くの人たち。敵味方問わず、一斉にこちらの方を向いてきたものだから思わず体が硬直しそうになる。

負けちゃダメよ、私の力、見せつけてあげるんだから!


永遠の深淵(エターナルアビス)!」


敵のいるところを狙って仕掛ける。その途端、敵の足元の土がざっくりと切られたように(たいら)のまま沈んでいく。そう、まさに深淵(しんえん)のようになった。


「な、なんだ!?」

「どうなってんだぁ!?」


この様子を見ると、相手は魔法も使えないらしい。ということは刺客と言うよりも盗賊の方が近いかしら。

ただ閉じ込めておくだけじゃ……ねぇ。


「アイスウォ……」


私が再び魔法を展開しようとした時、オネストに止められた。


「閉じ込めましたのでこれ以上やる必要はないですね。」

「いいえ!足りないわ。あなただって傷を負っているじゃない。もっと懲らしめないと。」

「必要ない、ですね?」

「う……はい。」


圧で負けた。オネストにはかなわないわね。

それはちょっと置いておいて、この敵さんたちからはじっくりと、話を聞かないとね。ちょっとばかし、王女としての威厳を見せつけようかしら。


「ではオネスト、フェラル。淵にいる人たちを縛って一箇所に。ラーシアは武器の回収を。」

「「かしこまりました。」」


スタスタと作業を進めていく姿を見てほっとする。外は……うん。私よりも圧倒的に早く片してるね。私が出てきた頃には倒れてる人いたし。あれだけ言ったから息はあると思うけど意識はなさそうね。


「フォーリャ、結界とっていいよ。」


結界との境界線まで行って話しかけると、分け隔てていた幕のような結界は消えうせた。


「休んでていいよ。魔力だいぶ使ったでしょ?私の少しとってっていいから馬車で待ってて。」

「うん。……ありがと。」


これはだいぶ張り切りすぎたようね。いつものような元気がない。しばらくしたら回復するはずだわ。


─────────少しして


「クレア様、気絶している者も含め、縛り終えました。起こしますか?」

「ご苦労さま。えぇ、そうね。これから話をしなければならないわ。」


サッと頭を下に向け命令を承ったと反応するとラーシアやフェラル……ステルク騎士団の副騎士団長のいる元へと駆け寄った。


「さてと。今から忙しくなるぞぉー。」


試験の前にこんなことになるなんてね。もたもたしていると受付に間に合わなくなるわ。そうだ!ついでだから役所に突き出しておこうかしら。王宮の騎士団だったら違和感もないし。


「準備が整いました。」

「わかったわ。行きましょう。」

唐突!ステルク騎士団の名前由来

・ステルク→強い

・オネスト→誠実

・フェラル→安心

・ラーシア→〇〇

(新キャラ二人は後々……)

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