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魔王様のお妃様

作者: 秋緋

初投稿です

目の前には全裸の魔王様が椅子に座っている。

M字開脚で。

別に変な意味ではない。

魔王様のおみ足に薬を塗るだけの行為。


「何で全裸なの?」


常々疑問だったことを聞いてみる。


「自室で位楽にしてたい。お前がいるだけなんだからいいだろ」


よくない、うん、よくない。

確かに自室だし、夫婦だし、裸なんて今さらだけど…、こんなの誰にも見せられないな。

言っても聞かないのは長い夫婦生活でわかっている。

私に薬を塗れって言ってるのも、不器用な甘えだと知っている。

ため息を我慢して薬を塗り続けると、


ーバタン!


「入るわよ!!」

「ぎゃー!!」


叫びつつ慌てて魔王様の魔王様を両手で隠す。

今の私の格好は寝巻きで、魔王様は全裸。

誤解されそうなシチュエーションなんですけど!?


「何の用だ?」


全く動じない魔王様は来訪者に気軽に声をかける。


「姉に向かってその言いぐさは何なの、まったく…。まあ、いいわ。明日はあんたたちの子供達と人間の国に行ってくるから、邪魔しないでよね!」


魔王様のお姉さまはいつもこうだ。

勝手に決めて勝手に行動する。

こうして報告してくれるようになっただけましだが、ノック位はしてほしい…。


「好きにしろ」


その言葉を聞いたお姉さまは上機嫌で去っていった。

お姉さまは気にしないよね、うん、魔王様のお姉さまだからね。

恐る恐る魔王様の顔を見上げると凶悪な笑顔を頂きました。


「興が乗った、覚悟しておけよ」


顔が熱い。

とりあえず、次の日はベッドから起き上がれなかったです…。

とある夫婦の実話です(多少フィクションあり)

ネタにしてもオッケーと言われたので、投稿してみました

お妃様と子供たちの面白い日常もそのうち書いて行きます


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